川上珠実のレビュー一覧

  • タリバンの世界 秘密学校の少女たち

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    ネタバレ

    抑圧下で声をもたない女性たちの言葉を懸命に拾いあげて書かれた本。「何がアフガニスタンの伝統なのかということにこだわるよりも、目の前の一人一人が何を経験し、何を考えていまを生きているのかということに丁寧に向き合おうと考えた」というのは、直に人々の言葉を聞いてきた著者ならでは、なのだろう。政権側へのインタビューなども試みていて、タリバンの主張も説明されている。(著者がタリバンの主張にやや安易に納得してしまう感じが否めないが。)
    女性たちの語りは悲痛だが、単に可哀想、というだけでなく、強さがある。人間らしく、自分らしく生きたいのだという叫びに、人間の尊厳を感じる。また「それでも神は私たちを忘れていないと思う」という語りは、イスラム教≠タリバンだということを明確に表していた。
    あと、タリバンが強硬になっていった背景として、穏健路線でやっても国際社会はタリバンを承認せず、その結果タリバン内で穏健派の力が落ちていった、という分析の引用は興味深いものだった。また、強硬化しているにも関わらず、政権の長期化によって現実的にタリバンを承認するほかない状況に陥っているのも皮肉だと感じた。国際政治は難しい。。。

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    2026年10月21日
  • タリバンの世界 秘密学校の少女たち

    Posted by ブクログ

    普段詳しい情報を見ることのないアフガニスタンの女性たちの状況を取材した本です。著者自身がニューデリー支局長の女性です。
    アフガニスタンでタリバンが復権したのは記憶に新しく、タリバンが女性に抑圧的であることは知っていましたが、なんとなく知っていることと、詳しい事象を知ることには大きな落差があります。
    そうしたことを知らせてくれるための、時に身の危険を感じながらの記者さんの取材には頭の下がる思いを感じました。学校での学びも就労の機会も奪われて、それでも希望を失わずに努力するかの地の女性たちの姿にも心から応援したいという気持ちを覚えました。

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    2026年08月23日
  • タリバンの世界 秘密学校の少女たち

    Posted by ブクログ

    タリバンによるアフガニスタンの支配は人々に絶望しかもたらさない。現地の住民、あるいはそこから逃れてきた人々の声は切実で何よりも重たい。
    この事が何を象徴しているか。タリバンは大衆が反旗を翻し始めると何よりも厄介だという事を知っていて、それを封じ込めているのだ。女性を標的にしているのは封じ込めやすいからだ。
    一神教の国家だからだろうか、教義を使ってそれを広め、国民の意思を統制してしまう。マインドコントロールの方法なのだろうが、暴力や貧困、不安定な社会情勢を背景にするとこうも簡単に実行できるのかと怖くなった。

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    2026年07月27日