鳥飼将雅のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現在のロシアでは、プーチン大統領を中心とする高度な権威主義体制が敷かれ、国際法を無視したウクライナ侵攻が続いている。本書は、ソ連解体から現在に至るまでのロシアの国内政治に着目し、プーチンがどのようにして絶大な権力を手に入れたのか、権力維持のために制度をどのように発展させてきたのか、そして現在どのように権力基盤を維持しているのかを、統治機構、政党と選挙、中央地方関係、法執行機関、政治と経済、市民社会とメディアという6つの観点から検討している。
プーチン個人のカリスマやロシアの国民性といったことだけでは還元できない、ロシアにおけるプーチン大統領の独裁的権力の背景について理解が深まった。プーチンは着実に制度的、実態的に権力基盤を固めてきていることがよく分かり、これを突き崩すのは容易ではないなと感じた。「抑圧」だけでない「懐柔」の側面の重要性や巧妙化する選挙操作など、権威主義体制化の普遍的手法という点でも勉強になり、他山の石としなければいけないとも感じた。