オランダ出身でチリ在住の作家による第三作。ブッカー賞やら全米図書賞の候補作だとか、オバマ元大統領の愛読書だとかいろいろ喧しい。現実に存在した科学者や起きた出来事を元に構成されたフィクションだ。
冒頭に置かれた「プルシアン・ブルー」は、ゲーリングの爪が真紅に染まっていたことから、連想ゲームのように話が展開する。謝辞によれば一段落のみがフィクションだとのこと。だが、これ以降はよりその度合いが増していく。
著名な登場人物や彼らが成し遂げたことはおぼろげにわかっても、この作品を理解するには足りなかったようで、満足には程遠い。