山下博司のレビュー一覧

  • ヨーガの思想

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    現在乱立しているヨーガについて,その歴史や思想を整理した本。著者自身のヨーガの実践についても触れられている。

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    2025年07月21日
  • ヨーガの思想

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    ネタバレ

    身体の操作により精神の究極の解放を目指す。悠久のインド文明とともに生まれ、現代せれぶたちに愛好されるまでに世界的ブームとなったヨーガ。豊饒にして混沌たるインド思想を通底する特異な身体観とその背景にある哲学的思弁の本質を、インド思想史の専門家の立場からわかりやすく解説する。

    インダス文明の頃には存在していた瞑想の風習は、やがて侵入してきたアーリア人の信仰にも取り入れられていく。4~6世紀に『ヨーガスートラ』が成立し、ヨーガは体系化される(古典的ヨーガまたはラージャヨーガ)。それは生活習慣や坐方、呼吸を整え、次第に自己の内面へと意識を向けていき、最終的に主客の滅却、心の働きの停止を目指す。13世

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    2024年09月16日
  • インド人の「力」

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    まずエスニックジョークが面白すぎる。インド人というのはどうしてここまで日本人と真反対なのか、、。マジで見習いたい。その忍耐力、その自己主張、その英語力。

    私がとりわけ関心をもったのは英語だった。インドはヒンドゥー語だけじゃない。民族の言葉が数多ある。そして英語がステータスになってるように優秀な人はバンバン英語で話すし、そういう社交の場になっている。やばい。

    よく考えなくても、日本語は日本国でしか話されない。いっちゃえば超ドマイナー言語だ。それで世界の人とコミュニケーションとれるか?答えは、否だ。ただ、英語じゃなくても母国語で学問を修められる日本ていうのは結構すごいし稀有な国ではある。しかし

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    2023年04月29日
  • 古代インドの思想 ――自然・文明・宗教

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    本書は,インド文明圏について自然環境との関わりをもとに思想や宗教の流れを整理したものである。日本には馴染みの薄い要素として「モンスーン」はたびたびキーワードとして取り上げられる点に注目。インド哲学を考える上でも留意事項となるだろう。

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    2021年03月25日
  • ヨーガの思想

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    専門的でわかりにくい部分もあったものの、これまでゴチャゴチャしていたヨーガの成り立ちや歴史がスッキリ整理できた。
    欲を言えばヴィンヤーサヨーガなどの新しい流派について、もう少し言及が欲しかった。

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    2017年09月19日
  • インド人の「力」

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    インドに行ったことがあるからこそわかるが、彼らの考え方は日本人とは大きく違うし、インドの力は今後世界的に重要になっていく。
    各所に入っているインドジョークが面白かった。

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    2016年04月30日
  • 古代インドの思想 ――自然・文明・宗教

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    思想・宗教の内容というより、それが生まれた自然環境や歴史的経緯を中心に解説している。モンスーン気候によって育まれた植物に囲まれ、それに馴化し同化する生き方や輪廻の考え方が生まれたこと、遊牧民族だったアーリア人が定住して農耕生活に変わる過程で、信仰の対象が天から地界へと変化し、都市の発展によって自由な思想活動から仏教やジャイナ教が生まれたとしている。

    インドでは、非常に多湿な赤道西風が夏季には北上して南西モンスーンとなるが、冬季は東風帯に入って乾燥する。デカン高原の土壌は肥沃で保水力が高い。国土の55%が農地で、世界の耕作地の1割以上を占める。概ね年降水量1000?を境にして、北部で小麦、南部

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    2018年10月31日
  • 古代インドの思想 ――自然・文明・宗教

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    北側にヒマラヤ山脈があり、三方を海に囲まれる特異な地形と環境が多様な自然を産み出し、その多様な自然により、そこに生きる人々も一つに統一されることなく、多様であることを受け入れ、そこに生まれた思想も多様であること受け入れている と著者は説明する。

    しかしながら今日、ISの様に多様性を受け入れず、ひとつを押しつけようとする力が強まってきている様に思える。

    日本でも多様な神を受け入れ、複数の宗教を同時に受け入れてきた。愛国心や信仰心という美名に囚われることなく、これからも多様な考えを受け入れていきたいし、そういう日本であって欲しい。

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    2016年01月17日
  • ヨーガの思想

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    ヨーガは、ストレッチ的な体位がもてはやされているが、瞑想をすることなど宗教的、哲学的な要素の強い面もある。後者の部分を時系列で掘り下げた良書。

    ヨーガの基本的な言葉を説明した後、インダス文明、体系化以前のヨーガ、仏教との交わり、古典ともいうべき「ヨーガスートラ」の内容と解説、現代に多くの影響を与えたハタヨーガ、近代のヨーガ、現代のヨーガと時代を区切って解説している。

    世界史の流れの中や他宗教との交わりの中での、ヨーガを深く知ることができた。その意味でも良い本だと思う。

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    2012年03月03日
  • インド人の「力」

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    7〜8年くらい前にインドを旅行したことがあったが、読んでいて合点がいくことが多々あった。その時のガイド(日本語と英語もペラペラだった)の方は「日本に行きたい」と言っていたが、本著に少し触れられているが、それなりにやましい理由もあった(笑)。それはそれとして、いわゆる都会と田舎の差は日本とはレベルが違うが、どの街も活気に溢れていたのを思い出す。多民族で州が変わると言語も変わるような多様性に満ちた社会の中で生きることで、逞しく鍛えられるのだろう。それでもチャンスを掴めるのは、ひと握りでしかないのだろうが…。

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    2025年11月17日
  • インド人の「力」

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    成功しているインド人に焦点を当てているため、もしインドを知らずにこの本だけを読んだら「インド人ってすごい!」と誤解してしまうかもしれない。現実には、そうでもないインド人のほうが多い。

    インド人の英語力についての章の内容には、個人的には同意しかねる。英語で書かれた新聞を読むと「職業ジャーナリストがこのレベル!?!?!」と唖然とすることが多い。とにかく文法がめちゃくちゃ、組織としてクオリティコントロールもない。一般人についてはいわずもがな。もちろん筆者の言うようにごく一握りのエリートは立派な英語を駆使するのだけど、それがインド人全般に当てはまると思ってはいけない。

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    2017年03月01日
  • 古代インドの思想 ――自然・文明・宗教

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    ネタバレ

    古代インドの多様な思想について、自然や環境との関連から概説した書。インダス文明(ハラッパー文明)から初期仏教までの古代思想を、インドの気候風土や地理的環境などの視点から読み解く。
    本書は、インドの古代思想を自然・社会環境から考察したものである。気候学や環境考古学などの知見を引きながら、著者は「無所有」・「輪廻」等インド思想に特徴的な思想が自然環境の影響の中で育まれてきたと説いている。特に著者が重視しているのは乾季と雨季を繰り返すインドのモンスーン気候と、インドに侵入したアーリヤ人と先住する「森の民」の遭遇である。厳しい乾季と恵みの雨季の繰り返しは輪廻的思考などを生み出し、またアーリヤ人と「森の

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    2015年03月27日