アン・ウーキョンのレビュー一覧
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習慣の作り方シリーズからの「思考」を学ぶ。この領域はダニエル・ピンクさんやアダム・グラントさんの著書で結構言い尽くされている感があるが、本書は授業の内容をまとめただけあって、過去の議論を上書きしつつ、全体を学び直す良い一冊。「少し説明を求めるだけで人は謙虚になる」「その時のベストプラクティスに従わないと罪悪感を感じる」「類似性・接近性・可制御性」「その人の視点を通じた世界がどんなものかを想像する」「ネガティブな意思決定をするときにはネガティブな情報を重視してしまう」など。自分の思考が陥る穴なら、他人の思考の大差ないはず。ということは人の意思決定や評価に影響を与えることができるということで、これ
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本書は、人間の思考の癖や陥りやすい落とし穴、そしてそれに対する対策について紹介しています。多くの具体的な事例を交えながら説明されているため、非常に理解しやすい内容でした。
ビジネスにおいて役立つ気づきが多くありました。その中で印象的だったのは「流暢性効果」(情報が頭の中で容易に処理できると、過信を引き起こしやすいという現象)です。つまり、理解しても実際に試してみると思ったほど上手くできず、失敗してしまうようなことです。
この思考は意見が異なる人との対話にも当てはまります。相手に少し説明を求めることで、自分や相手が持つ知識の穴や論理の欠陥に気づき、謙虚になれる。理解したつもりでいたが、説明する中 -
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各章で紹介されている内容に対して、最初の印象は「なるほど、わかる!」というものでした。自分自身の経験に当てはまる部分があり、それが実験で実証されていると知ったとき、「自分だけではなかったんだ」と安心しました。また、どうすれば思考の穴に陥らずに済むのかも書かれているので、ぜひ読んでほしいと思います。
特に第8章と第9章のまとめでは、完璧主義について触れられている部分があります。著者は「思考の穴は、すべてを完璧に思い通りにできないし、そもそも完璧を求める必要はない」と述べていて、私自身とても共感しました。これも、この本のおすすめポイントの一つです。 -
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認知心理学、バイアス、確実性硬化、、、
こういうことを学ぶと、人の思考、それに伴う行動をある方向に誘導するのは
簡単な気がしてくる。
しかけさえ作れば、人を思い込ませることができそう。
悪意を持てば何でもできそう。怖いもんだ。
ここの所ニュースをにぎわす何とか詐欺も、もしかしたらこの辺が関わっているかも
それだけに、こういう本を読んで学んでおくことは重要。
あ、でも、知識があるがゆえに引っかかるものあるって書いてあったな。
どうしても自分の持つ理論に引っ張られると、、、
どうしたらいいんだ!
でもやっぱり知っておいた方がいい。読むべし。
INTRODUCTION わかっていても避けられ -
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議題は難しかったけど実験がメインだったのでとてもわかりやすかった
確証バイアス
自分の意見に賛同する証拠ばかり集める
や
最後の章の不合理に行動してしまうエピソードが印象的
最後の章で、
いまの時代の私たちにとっては当たり前でも、未来の人々が見たら、間違っているし滑稽だと思えることには何があるだろう?
一人はとうしても不合理に行動する
当時の私は博士号を取得したばかりで、博士号には自分があらゆる努力や犠牲を厭わず、楽しいことを先送りにしただけの価値はあったのだろうかと考えていた。
そして絵を見てまわっているうちに、「働くために生きている」というような私たちの姿勢は、きっと未来の世代で笑 -
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人間というものは、錯覚の動物で、だれも、そのバイアス(思い込み、錯覚、偏見・・・)の影響からは逃れられないからこそ、日常で陥りがちなバイアス=思考の穴について、それにどう対抗していくのかを示した本でした。
自分のまとめのためにも、本書にあげられていたバイアスとその対処法(矢印の先が対処法)について箇条書きしてみます。
・流暢性の魔力
頭の中で容易に処理できるものに対して人は自分の能力を過信する。
→流暢性効果で過大評価となった自分の自信や知識はやってみることで軽減される。
ダンスなら踊ってみる、知識なら説明をしてみる。するとできないことがわかり、人間は謙虚になる。
意見が異なる人と対話するこ -
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大好きな学問ジャンル“心理学“。
色々な心理学系の本は読んできたので、どっかしらで聞いたことがあるものも多かったですが、それでも面白かったです。
色々な認知的な不合理や、誤った判断の実験や事例を紹介されると、あの人のあのことだなとか思ってしまいました。ですが、それこそ認知的な不合理なのかもしれません。
もちろん具体的な事例を周りの人に当てはめて、ああだこうだ言うのは簡単です。
ですが「人の袖見て我が振り直せ」ですね。
パッと思いつくのは他の人ですが、自分にも当てはまるものはないか考えました。
基本的に自分はバイアスなんかかからない、実験を紹介されても自分は上手くできるなんて思ってます。
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ネタバレ翻訳にありがちな分かりづらい表現や例え話あり。しかし、日常でおそらく人間が感じたことがあるだろう疑問を解説してくれる内容だと思う。
中でも印象に残ったのは、「遅延割引」の「嫌なことも未来にやるほうがラクだと思ってしまう」というもの。私もよく嫌なことは先延ばしにしてしまい、自分に嫌気がさす場面が何度もあった。
未来をより現実的に考えて、未来を軽んじることのないようにしたい。
他にも、曖昧な表現を使った場合は、例え相手が旧知の仲でも、理解度は初対面の人と変わらないということも、覚えておいたほうがいいと思った。
「家族だから言わなくても分かってくれる」ということはない。なるべく素直に気持ちを表現 -
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認知バイアスに関する一冊です。著者は、イェール大学の人気講義「シンキング」を担当しているとのことで、その講義では、人間の思考の仕組みを理解し、バイアスにとらわれないようにするにはどうすればいいかを学ぶ。論理や理性の「穴」と、その対処法を知ることで、論理的思考力を高めることが狙いだとしています。このような心理額的なビジネス書は多数あり、読んだことがあるような内容も当然あるわけですが、本書は、学生に分かりやすいように、例えや事例、具体的な実験内容などを紹介されており、興味深く読み進めることができます。
本書は、8章の構成ですが、著者は、人々が日々着面する現実的な問題に、とりわけ関係が深い8つのテー