リディア・デイヴィスのレビュー一覧

  • サミュエル・ジョンソンが怒っている

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    1行で終わる小説
    しゃっくりをする人の口述筆記
    問いが空欄で回答だけで書き進められるお話
    などなど
    とても自由に好き勝手に書かれていて
    筆者は面食らってる読者を想像しながら
    ニヤニヤ笑っているのでは?
    訳者の岸本さんも相当ニヤニヤしてると思う

    【面談】

    妄想が炸裂!
    読後感はなぜか爽やか
    溜飲が下がる

    【甲状腺日記】

    生活のほとんどが甲状腺に支配されてる?
    病気に囚われがちな自分を眺めているよう

    【サミュエルジョンソンが怒ってる】

    原文でも読んでみたい

    妄想の暴走ぶりがそこここに垣間見える
    お話が私は好きでした

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    2025年07月12日
  • サミュエル・ジョンソンが怒っている

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    ネタバレ

    本当に短い、一行や二行で終わる作品もあり面食らった。かと思えばグッと引き込まれるような少し長めの(とはいっても一行に比べれば長いという話だが)読み応えのある短編作品がポンと出てくるので気が抜けない。
    「植字工アルヴィン」「北の国で」「ボイラー」「ミセス・イルンの沈黙」が好みだった。これらはすべて長めの作品。
    ユーモアやひらめきに満ちているこの作家のおもしろみをすべて楽しみきるためには、もう少し私に人生経験が必要な気がする。

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    2025年03月14日
  • 分解する

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    岸本さんのエッセイで薦めていたので。
    もちろん、岸本訳。

    不思議な盛りだくさんの短編集といった印象。
    良くわからないけれど、なぜか止められない中毒性のあるお話ばかり。

    あとがき解説を読んで、なるほどと更に読み返すものもあり(骨、フランス語講座その1・・・)。

    また、著者の作品を読んでみたくなる。

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    2024年08月27日
  • ほとんど記憶のない女

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    内容とは関係ないのだが、作者とポール・オースターとのご子息のダニエル・オースターに関するNYTの記事が悲しくて。本書を読みかけで記事を読んで、まだ本に戻ると、見る目が変わってしまう。

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    2024年05月05日
  • ほとんど記憶のない女

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    ネタバレ

    物事を突き詰めて考える話が多かった。
    言葉の意味について、感情について、ひとつひとつ解明していくような文章が多く、こういう視点で内側を見つめていくことで整理されていくのが興味深かった。
    感情的ではなく淡々とつづられていて、その手触りはまるで実験のようでもあり独特な雰囲気を醸し出している。
    表題作の「ほとんど記憶のない女」は共感する点が多い。そのほか「大学教師」「話の中心」「エレイン牧師の会報」などが好みだった。

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    2024年04月14日
  • 分解する

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    ネタバレ

    詩のように、物語のように、絵画のように
    ディテールや思いめぐらせること、その視点と先にあるもの、実はないもの
    理解する前に脳内に浸みてくるみたいな感覚

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    2023年03月24日
  • ほとんど記憶のない女

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    暫く前から、マグリットの≪マック・セネットの想い出に≫が表紙になっているこの本が気になっていた。

    51篇の短編が詰め込まれているこの本の最初の物語の冒頭はこうだ。

    ---十二人の女が住む街に、十三人目の女がいた。---『十三人めの女』より

    この不可思議な矛盾はルネ・マグリットが何枚も描いた≪光の帝国≫にみられる 昼間の晴天の真下の夜と似ている。

    51篇の作品の中には、30ページ近くの長いものからたったニ行のものもある。
    寓話的なものやマグリットのような一見自然にみえるがよく読むと矛盾を孕んでいるというような文章や順番をふられたもの同じ名詞や動詞を多用するもの さまざまなパターンの散文が

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    2021年12月01日
  • ほとんど記憶のない女

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    岸本佐知子翻訳ということで手を出してみました。
    数行から十数ページの、さまざまな長さ、テーマの文章がまとめられています。

    琴線に触れる、ようなものもあったものの、全体としてなかなか私の脳みそが追いついてくれませんでした。

    ある意味、もっとも理解するのが難しい種類の難解さでできた一冊。

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    2013年02月26日
  • ほとんど記憶のない女

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    昔読んだ本で、話の中身は忘れてしまったのだけど、特定のシーンだけが心に残っていることありますよね。この本はそんな断片がたくさん詰まった感じ。

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    2011年11月10日
  • ほとんど記憶のない女

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    数行で終わる作品もあれば、「ロイストン卿の旅」のように30ページの長い作品もある。30ページで長いと思うくらいだから、ほとんどの作品が数ページで終わるもの。
    何かうまいオチとかそういうものを求める人には向いていない。訳わからんなあと思って読んでいると時折、ハっとさせられる一文が出てきたり、でもそういうものを求めるのも違うような気がする。いやとにかくこの人は相当変わっているひとだな。
    長いものも読んでみたい。

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    2011年04月10日