イビチャ・オシムのレビュー一覧
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まだ、「世界一」になる可能性がわずかながら残っていた、コロンビア戦の前に、試合会場であるクイアバに向かう飛行機の中で読みました。
あのオシムさんの考えよ!の続編。
初出場となった母国ボスニア・ヘルツェゴビナと日本のこと、そして、各グループの勝ち抜け予想が書かれている。
読んだ時点で、すでに各グループの情勢が見えてきているタイミングだったので、オシム爺よ、残念!っていう
分析もあったりで。
残念だったのは、5/22というメンバー発表後に発刊されているにもかかわらず、確定前で、日本のサプライズメンバーは誰かみたいなところだとかも語ってる。
最近の新書は雑誌みたいなものなんだから、校正加えてか -
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開幕後と言うこともあってややいまさらな感はあるが、オシム氏による、ブラジルW杯に向けての提言を中心に書かれた本作を読ませていただいた。
お忙しい中、このような本の著述に力を割いてくれていることには本当に頭が下がるところだ。
ディテールで見れば実際とズレている予見も少なくないが、本質的な議論においてはさすがと唸らされるところが多かった印象である。
たとえば、全グループの初戦が行われた現在、本書が指摘している「個人主義の時代」という次のトレンドを感じさせる試合が少なくなかった。
ゴールシーンにおいて、ほとんど独力での打開と言うべきシーンも少なからず見られたし、反対に組織立ったプレーを -
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ネタバレ元日本代表監督イビチャ・オシム氏が2010年Wカップを前に日本サッカー、日本代表について語っています。
ジェフをナビスコカップ優勝に導き、日本代表監督に就任した記者会見で「日本を日本化する」というオシムの言葉に希望を見たのを覚えています。
結果として体調の問題で日本代表監督を続けられなくなってしまったのが、本当に残念でならない。
この本では日本人の長所、短所について語られており、日本人では当たり前のことがオシムには違って見えているようです。
短所の一つに日本人は悲観的すぎると言っています。
日本人の長所は、ヨーロッパでは「あなたの隣にはいつも日本人がいる」という冗談がある、 -
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ネタバレチェック項目21箇所。親善試合は結果を求めるのでなく、チームを良化、成長させるためのディテールをチェック、調整するために役立てばいい。最後は選手一人一人がピッチで考え、行動する・・・選手を信じてはならない。知的にプレーする=自分で考える力。戦術は毎試合、毎分変わっていく。柔軟な対応力が必要。多くの幅広い知識領域から吸収することが理想的。責任感を強調しすぎてはいけない。リーダー・・・生まれながらの資質、技術の優位性ではなく、性格、アグレッシブに最後までプレーをし続けるパーソナリティ。一人のスターだけに頼るよりもチームでゲームを支配するというスタイルに向かっている。負けないサッカーにこだわりすぎて
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日本代表は、リスクを犯してでも結果を取る勇気に欠けていた。オシムの言葉は、日本人全体に向けられた言葉でもある。パラグアイにPKで負けた決勝トーナメント1回戦を、オシムはこう切り捨てる。「PK戦に勝ったのは、勝利に値しないチームだったが、敗れた日本もまたPK戦で勝つには値しないチームだった」。曰く、「相手を窒息させる」ほどのハードワークを行いながら、相手の一瞬のミスを待つ忍耐強さが足りなかったのだと。
オシムは負けないことが至上命題となってしまった現代サッカーを憂い、各国代表がモウリーニョ化してしまうことを懸念している。
だが、彼はまだサッカーに失望しているわけではない。例えば、日本対オランダ戦 -
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ベスト16の真実、スペインの美しき勝利…。オシムが2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会で見えた日本代表チームの課題を指摘し、2014年のブラジル大会へ向けた提言を綴る。
南アW杯日本代表に関してオシム氏は、中沢・闘莉王・阿部の守備を高く評価しながらも、チームがもう少し勇気をもって攻めていれば次へ行けたと言う。また中村俊輔を非常に高く評価する氏は、外した岡田監督の決断に敬意を表しつつもW杯での俊輔不在と遠藤の不振を嘆く。スペインやチリのパスサッカーが日本の目指す姿といい、結果だけを追い求めるイタリアサッカー界から監督を起用したことに懸念を抱く。ザッケローニ監督でアジア杯を戦っている日本 -
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今年(2010年)も残すところあと一月となりました。スポーツ界のニュースとしては、最近では“和”の力で勝ち抜けた千葉ロッテマリーンズの活躍がありましたが、この一年で一番盛り上がったスポーツと言えば、ワールドカップ南アフリカ大会での日本の活躍だったのではないでしょうか。前回はタレント揃いの“黄金世代”ということもあり、常に注目を集める日本代表でしたが、蓋を開けてみるとベスト16というすばらしい結果を残すことになりました。下馬評を覆し、実力を見せ付けた今回の日本代表の礎は、イビチャ・オシム氏の意識改革の賜物であると思います。
イビチャ・オシム氏と言えば、試合前や試合後の禅問答のような難解な記者