飯村周平のレビュー一覧
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
最近この本の中にも出てきた「繊細ヤクザ」の存在が目に付き気になるようになりました。
HSPを特別なものだと礼賛するかのような取り上げ方のものを目にすることが多かった中で、この挑戦的なタイトルが衝撃的で引かれて手に取りました。
岩波ブックレットを手に取るのは初めてなのですが、こんな本があるんですね。
期待していたけれど期待以上に良かったです。
冷静沈着に現状のHSPブームを捉えて学術的な視点から指摘しているのがとてもよかったです。
先述した「繊細ヤクザ」のワードや、自分としても懐疑的であった木下優樹菜さんの脳波の検査でADHDと診断を受けたといったような世の中の出来事を取り上げているところが好 -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
こういう本こそ多くの人に読まれるべきと思いますが、「繊細さんの本」ほどは売れないんでしょうね・・・。
自分もHSPかなと思って「繊細さんの本」を含め何冊か買って読みましたが、ブームになったので買うのをやめました。自分もHSPっぽいところはありますが、障害ではないようですし、自分の中でなんとか折り合い付けて生きられそうなので、これ以上「HSPだから」と深掘りする必要はないと思うようになりました。
なかなか難しいのですが、「HSPだから生きづらかったのか」と納得するのはいいのですが、そこで終わってしまっては、生きづらさの根本的解決にはならないと思うのです。決定的に人間関係が苦手、という方もいら -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
HSPと言う言葉をやたらとSNSなどでも見かけるようになった。
それより数年前、うつ病を再発して通院していた私は、主治医との何気ない会話の中で、HSPなのかもしれない、と言われた。初めて聞く言葉だったし、どのような表現を医師が使ったのかは覚えてない。ただ、それは性格ではなくて、本人の努力で変わるものではない、だから周りの言葉に振り回されなくていい、と言うようなことをおっしゃったと記憶している。
それから数年がたって、やたらと見かけるようになったこの言葉は、すっかり性格診断のような使われ方や、はたまた発達障害とからめた使われ方をするようになった。場合によっては、それが一部の自称カウンセラーのよう -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
100ページに満たない薄さだったが、HSPの書籍の中では非常にまともな内容であった。ここでいう「まとも」は、自分がHSPに対して抱いていたモヤっとした感じが非常にクリアになったという意味であり、HSPと自称する人たちの言う生きづらさが理解できて、そのことを全肯定するわけではない。
そうした特性を持つ人が一定数おり、HSPと自称することである種の安心感が得られることは認めるが、それを「繊細さん」と「非繊細さん」に分けることには意味がない。むしろ「繊細さん」が正規分布で見たときに端に偏っている人という考えは納得のいくものであった。
ビッグファイブが挙げられていたが、そうした特性の一つくらいに見 -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレ『ブーム』、第2章で取り上げられる『ラベリング』、第3章の主題『消費』という言葉にあるように、HSPもまた高度消費社会の産物なのかもしれない。この本はHSPの功罪に焦点を当てており、是非を問うものではないという点で中立的な解説がなされていると感じた。
おわりにの部分で『なぜHSPはブームにならざるをえなかったのか』という問題提起があるが、まさに問題の本質はここにあるのでは。日本社会が抱えてきた「生きづらさ」、2020年のコロナ、マスメディアの影響力。HSPを巡る問題は、単にひとつの流行として捉えるよりも多くのことを示唆していると思う。 -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
HSP(Highly Sensitive Person)気質のことを心理学概念としては感覚処理感受性と称するのだが、所謂「繊細さん」というような安易な言い換えで、妙に興味を持つ人が増えたことに対応して、本書で専門家が正しい知識を教えてくれる.心理学では人の性格を理解するのに「ビッグファイブ」という枠組みを使用する由.これらは、外向性、神経症傾向(情緒不安定)、勤勉性、開放性、協調性の5つで、HSP気質はこれらには含まれない.HSP気質を診断する手立てはまだないにもかかわらず、それらしく診断して「何か説明した気になれる」ことで、暴利を貪っている輩もいる.心理カウンセラー資格は、臨床心理士と公認心
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレ「繊細さん」「HSP」という言葉が社会に浸透したことにより、HSPという言葉は当初の意味を超えて独り歩きし、良い面だけでなく様々な問題を抱えながら今も尚広がっている。そんな「HSPブーム」の功罪、特に罪の部分に着目し読者に考えさせるような内容。
HSPは障害ではなく、気質を説明するツールのひとつであるがその曖昧さ故に「何かを説明した気になれる」という側面。HSPブームその物が世間に蔓延る生きづらさを体現したものであるという視点がすごく興味深かった。
私も性格診断で自身を分類することで心理的安心感を得た経験がある。これは私だけでなく、HSPを名乗る人達も自分の生きづらさに名前をつけることで心理 -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
初めてHSPという言葉を知ったときの安堵感ははっきりと覚えている。これはまさに私の話だ! と思った。こんなふうに生きづらさを感じているのは私だけじゃないし、大多数の人たちにこの生きづらさが理解されないのは仕方がないことなんだ。そして繊細であること、敏感であることはある部分においてはメリットにもなりうる。そう知ってうれしくなった。HSPを自認していると楽だった。些細なことに傷ついても、私はHSPだから仕方ないと思えた。HSPを悪く言う人たちは「繊細」じゃないから、この生きづらさがわからないんだ、わかりあえないのは仕方がないことなんだ。そう思っていた。
それはもしかすると認知の歪みなのかもしれない -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
私はHSPについて懐疑的な見方をしていたんだけど、良い側面と悪い側面、またHSPブームによって巻き起こっている様々な「罪」について知れて良かった。
SNS上ではどうしてもHSPを特殊な能力と解釈している人や、繊細な自分に過剰に配慮を求めるような人ばかりが目立ち、その結果HSPを自認している人とそうでない人とで対立してしまっている印象だった。もちろんそれも実際に起きている問題ではあるが、一方で間違った情報を発信し目立っている当事者のせいで余計な生きづらさを感じたり、肩身の狭い思いをしている当事者も居ると思う。また、このブームに乗っかった資格ビジネスや根拠のない診断・治療を謳うクリニックの存在。は -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
「はじめに」にもあるように、HSPの「罪」の部分にも焦点を当てた本はなかなか見当たらない気がする。HSPの本では、そういう資質なのだから仕方がない、そのままでいいよ、ということばかり書かれているので、功罪両面からのアプローチは、HSPを考えるうえでいったん立ち止まって考えることに繋がる。「繊細さん」という呼び方が絶妙に上手いと、私も「繊細さん本」を読んだときに感じた。あと、HSPブームが、本が出版されたときではなくテレビで取り上げられたときというのは興味深かった。やっぱりテレビの影響力は大きい。怪しいカウンセラー資格や宗教団体などの、HSPの弱みに付け込んだビジネスは、たしかに簡単に引っかかり
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
HSPが急速にブームになり、その後、炎上とまではいかないまでも「敬遠」の動きが見られ始めたことに疑問を感じ、この本を手に取りました。
・HSP(繊細さん)の医学的定義と実際の広められ方の差による問題
・HSPを呼び水にした詐欺や新しいビジネス
・教育現場にHSC(HSPの子ども版)が広まることで起こる弊害
・HSPを定義したことによる分断
・治療を謳うクリニックの危険性
など、「そういうことか」と腑に落ちる形で、客観的に記載されています。
HSPという場所に“所属”する一員になることで安心したり、メリットがデメリットを上回る人はいるのだろうと思いますが、ふわっとした定義で「血液型占いのよう -
- カート
-
試し読み