ブレイククラウチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
訳者が東野さやかさんというところで新規開拓した1冊。
ジョンハート、ウイリアムランディと大当りだったのもあってワクワクして読み進めると…。なんだか微妙。
基本的にストーリーに気持ちを目一杯引きずられる私としては入りずらい、完全な『ミステリー』。
半分くらいまでガマンしたけれど、耐え切れずに結末を読んでしまうという荒技で最後まで読み切った。
結論から言えば、結末を知ってからの後半は一気読み。確かに面白い。
でも…。やっぱり『義理を通せば最後には正義が勝つ!』的なストーリーが、私的には好みのよう。
ちなみに。寝る前に読むと夢を見てしまいそうで怖くて、いちばん心安らぐ『大草原シリーズ』を再読中。
秀 -
Posted by ブクログ
ネタバレジャンルだけでネタばれになりそうな一作。
失踪した同僚を探しに来た主人公が、絵のように牧歌的で美しい田舎町から出れなくなる不条理タイプのストーリー。
「雷鳴の館」や「ヴィレッジ」系と思いきや、意表を突く展開だった。フェア、アンフェアとかでなく話の展開に身を任せれば面白く楽しめる。
そもそもオチに全てを収束させるストーリーだから、細部に粗があるのは仕方ないが、残念なのが主人公の心情描写がしつこすぎる点。アフガン?での拷問や、逃亡時のきつさやつらさが延々と繰り返されるのが退屈。ここらは本質には関係のないことなのだからもう少し割愛してスピード感を出しても良かったのでは?
アイデアもいいし、中盤の失踪 -
Posted by ブクログ
パインズという美しい町で、着の身着のままで目を覚ました主人公イーサン。事故にでもあったかのように身体が痛み、当初は自らの名前さえ思い出せなかったが、病院で記憶を回復し、自分がシークレットサービスの特別捜査官であったことを思い出す。イーサンは町の住人に上司への連絡や捜査協力を求めるが、彼らはどこかおかしく非協力的。イーサンが町から出ようとするのを阻害しようとするが…ってなストーリー。本の紹介で「衝撃のラスト」と記載されてるけど、アイデアはそこまでオリジナリティないかも。そして、SFとわかっていないといまいち納得しづらいかも。前半はサイコ系のミステリっぽいので、後半での展開の仕方がちょっとウルトラ
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Posted by ブクログ
面白い小説として評価される一冊というよりは、映画化することでけっこう受けるかもしれない、という印象が強い作品。というのも、映画『Uターン』(1997年)を思い起こさせる作品であるからだ。
『Uターン』という映画は、オリバー・ストーン監督としては娯楽に徹した異色の作品で、ノワール作家ジョン・リドリーの『ネバダの犬たち』を原作とした映画であったが、ショーン・ペン、ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティらの騙し合いと、彼らを蟻地獄のように捉える西部の片田舎の町が、見所なのである。
そして本書『パインズ』は、まさに『Uターン』を彷彿とさせる蟻地獄のような世界であるのだ。違うのは、『Uターン』