秋満吉彦のレビュー一覧
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★名著の
・名著は現代を読む教科書である
・名著の予知能力とは、時代に向き合うことで生まれる普遍性
・囲い込みと資本によるコモンの解体
ex 天然水が商品化されるプロセス
・世界を変えるのは、認識か、行為か
三島由紀夫
・敵と共に生きる覚悟こそリベラリズム。野放図な自由ではない。オルテガ
熱狂を疑え
・社会学は、あなたのせいじゃないと言い続ける学問。岸政彦
・純粋経験
行為そのものになりきること。西田幾多郎
・諦めることは分断
答えが出ることは偏見
だから問い続けることが大切
・ペスト
ためらうこと。白黒つけすぎないこと。
内田樹
・スピノザ
「形」エイドスではなく、「力」 -
Posted by ブクログ
語り下ろしという形式をとっているので、著者の言葉は間接的に文章化されているのですが、一読して「この人の言葉は信用できそう」という印象を受けました。
これはライターや編集者の力量ももちろんあると思いますが、自分なりにその理由を考えてみると、一番大きいのは読書術の本であるにも関わらず「たくさん読むことが大事」とは全く言っていないことじゃないかと思います。
100分de名著のプロデューサーともあれば、「あの本がすごい」「この本は為になる」と量的に本の魅力を語ることも容易に出来ると思いますが、むしろ同じ本を繰り返し読むことの大切さ、難解な本と何度もぶつかりながら少しずつわからなさを解きほぐしていく -
Posted by ブクログ
「難読名著の読み方」
自分は伊集院光のファンどころかやや崇拝しているところがある。
100分de名著のプロデューサーの手による著作で、番組で紹介された名著の背景など語られているが、冒頭の「ハムレット」の件だけでも読む価値はあると、個人的には思う。
ここでは伊集院が碩学の専門家をうならせる解釈を提示する。これを著者は「無知との遭遇」と表現していた。
伊集院はクイズ番組でも活躍しているが、高学歴の他プレイヤーに比べると、必ずしも博識とはいえない。ではなぜシャープな解釈が可能となるのか。
おそらく高度な内容を生活実感と結びつけられる地頭の良さによる物なのだろうと思う。
これは彼のバックボーンで -
Posted by ブクログ
タイトルと目次見た段階でのある程度の推測は「結局歴史は繰り返すっていうか、人類は学習しないから同じ事や同じ失敗やらかすから、それが名著に予言として現れてるんだろうな」みたいな先入観で読み始めた。
まあその予想としては概ね外れてるとは思わないけど、基本的に「プロデューサー目線の100分de名著」をやってる。
端的にはそういうことだけど、それがつまらないかといえば流石に裏方でもエンターテイナーだなぁと。
中でも「赤毛のアン」「アルプスの少女ハイジ」「ピノッキオの冒険」は、見下してる訳じゃないけど多分今後手に取らなかった部類の本だと思うが、俄然読みたくなった。
てか、この番組面白そうだなぁ。配信か -
Posted by ブクログ
ネタバレ感情は主観的で知性は客観的であるという普通の見解には誤謬がある。むしろその逆が一層真理に近い。感情は多くの場合客観的なもの、社会的なものであり、知性こそ主観的なもの、人格的なものである。(「人生論ノート」三木清著、新潮文庫)
普通に読むと逆ではないかと思ってしまう。なぜなら感情なんて個人のものなのだから主観的に決まっているし、知性は客観的なことについて言及する能力のはずだ。ここには、三木らしいレトリックがある。この言葉のいいかえの部分に注目してみよう。
客観的なもの=社会的なもの。主観的なもの=人格的なもの。このように三木による定義づけよにって文章を読みかえていくと、本当の意味がわかって