稲垣諭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
少子高齢化、社会保障費、資源の枯渇問題、温暖化などの環境問題、、
待ったなしに次々と襲いかかる問題から来る不安な未来に対して
「まあ、50億年も経てば太陽の寿命は来るし、数億年経てば地表上の動物たちもほとんど生き残れないし、私たち人類が見据えられる未来なんて十数年〜精々100年先でしょ。」と気持ちをラクにさせてくれる本。
サスティナビリティという持続可能性に疑問を抱き、他方でそのサスティナビリティを達成する使命感を背負った現代人に対してその緊張感を緩めようという著者の狙い。
平和主義もヴィーガンの語る生命主義も肩肘張り過ぎだと。仏教的に生命への執着心を解いて世界を見つめ直してみようというユーモ -
Posted by ブクログ
現実にある人類の諸課題に対し、現実の中からまともに向き合ってしまうのではなく、様々な視点拡張の試みで捉え方・考え方を変えることで苦しみの緩和や別の解法への糸口を探るといった筋の話だった。
テーマは12あり、下記のようなもの。
・太陽の終わりに伴う生命の流れえぬ絶滅
・機械、道具による人工的な環境の中での安寧な生活
・暴力を減らし、自己を家畜化してきた試みの成功
太陽の終わりから考えるという最初の視点は良かったが、それ以外のテーマは2022年時点の社会課題の描写に終始しており、現状理解には役立つが、解決への考えなどはなかった。
また、最後の章とそれに続く結びの文章が村上春樹の賞賛で締められ