母の友のレビュー一覧
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本誌の電子書籍版は表紙の画像があって、どちらで登録しようか迷ったものの、そこは紙の雑誌を読んだという拘りもあったので、こちらにしましたが、塩川いづみさんの表紙の絵は、「母の友」の72年間の歴史ともリンクしたものだっただけに残念です。
ということで休刊前の最終号となりましたが、1961年からの4年間「母の友」の表紙を担当した宇野亞喜良さんの『描いたものが印刷に置き換わることで変容していくのが面白かった』や、梨木香歩さんの「わたしのストーリー」の『読み手がゆっくりと広場で憩う時間が持てる』例えに、紙の雑誌の魅力はあったのだと実感することで、本当にこれで良かったのだろうかという思いは正直残るも -
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ネタバレ・人間は「生きもの」です。わからないことに生きものであることの意味があるのです。
・生きものは手をかける、その関係性に意味がある存在です。手がかかるからこそ、かわいい愛しい存在なんです。
・世間が押しつけてくる「こうすべき」という物語から逃れて、自分の物語を生み出していくには、やはり力がいる。その力を鍛えるトレーニングというのが、絵本や本を読むということなんだろう。
・母が死んで空いた穴は、母の形をしているから、違う人でそれが埋まるわけはない。でも、その穴や周りを暖かい空気で優しく包み込むことはできて、夫と娘と友人がそうしてくれている。
・自分を育てるとき、強いちからとなるものに「憧れ -
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4号連続の「さよなら特集」も残すところ、あと2回となった今回は、『子どもがおとなになった頃の社会』で、「編集部より」によると、日本の婚姻数は過去50年でほぼ半減しており、結婚そのものが問われる時代ともなっていることから、社会というのは常に変わり続けているのだということを改めて実感させられ、更に、この先の社会はどうなるのかに迫っている。
「鼎談・未来はどうなる?」
古賀及子×酒寄希望×三好愛
それぞれの言葉で印象的だったものを掲載すると、古賀さんは『家族というよりチームっぽくなったなと感じる』、『AIには無い、人間の予定調和ではいかないところを大切にする』で、後者は『子どものきらめき』に -
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2025年3月号をもって休刊することとなってしまった「母の友」が、この号から四号連続でお届けする「さよなら特集」は、本誌の過去の歴史を振り返りながら、あくまでも今を、未来を向いていく特別編というだけあって、その内容の濃さに加えて、本誌の連載メンバーもたくさん登場する豪華版となった、その第一弾のテーマは『母』である。
まずは、「母性愛神話」の幻想を打ち破った心理学者の大日向雅美さんと、今号の連載では、来年日本が戦後八十年を迎える事に対して独自の視点から解釈されたのが印象的だった、小林エリカさんの対談より。
ちなみに「母性愛神話」というのは、「すべての女性には『母性愛』があらかじめ備わ -
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特別企画の前に、「母の友」はなぜ創刊号(1953年9月号)で子どもが耳で聞く話を載せようとしたのか、それはまだテレビが普及していない時代に、子どもから「何かお話してよ」とせがまれる忙しい親御さんのお役に立ちたいという思いがあったことと、創刊編集長である松居直さんの言葉、『幼児にとって耳から聞く言葉の体験こそ、親と心をかよいあわせ、言葉のふしぎな力や働きを感じとる貴重な育ちの土台なのだと確信しました』から、『子どもとおとなの心をつなげたい』、そんな願いが込められていたことを知り、それは子どもにとって嬉しいのはもちろんのこと、親御さんにとっても、大切なお子さんとの貴重な楽しい時間を過ごすためのコ
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特別企画の前に一つだけ。
「絵本作家鼎談
ガンバートル×ボロルマー×津田紀子(後編)
違いから生まれる絵本の種」
一年間のうち夏の間の二ヶ月はモンゴルに帰る、ガンバートルさんとボロルマーさんは、そこで日本とは全然異なる世界を再体感して、絵本からは離れた『生きる』ということを考えることで、また日本に来たときに絵本創作の新たな糧になることや、モンゴルでの絵本の印象がアート的な難しいものであることから、絵本は日本のような子どものために存在する楽しいものなんだということを、これから、もっと広めていきたいという思いに心を打たれました。
そして特別企画、
『こどもに聞かせる一日一話』です。
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創刊70周年記念特集
『母もみんなも息がしやすい世界』
70周年記念ということで、様々な視点から眺めた内容に心が軽くなり、様々な見方を教えてくれた特集でした。
長島有里枝さん×塩川いづみさん
「ケアする人のケア、は」
ケアと聞くだけで、とても難しい印象を持ったが、「ケアの学校」という展示で、長島さん本人が『いる』こと。ただそこにいるだけでもいいことに、ホッとするものを感じただけではなく、
『自分がいい状態になることだけがケアではなくて、相互関係なんだ』という、私もいて、あなたもいるということの大切さを、改めて噛み締める。
河合香織さんの
「母は死ねない、のか。自由のほうへ」
「ふ -
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ネタバレタイトルの『息がしやすい』という言葉が心に沁みます。
息がしづらいと普段感じてるわけではないですが、日々を思い返してみるとそんな場面や思いがあったり、、、。
普段私も考えている『ケアすること』についての対談(長島有里枝さん×塩川いづみさん)はとても興味深かったです。
河合香織さんのお話も心に響きました。ふつうに頑張っている私たちを優しく労わるような言葉の数々。読んでいて少し泣きました著書の『母は死ねない』も読んでみたいです。
その他の対談やお話も、気持ちを軽くしてくれるような文章が多かったです。読んでよかった。
子供達と一緒に文章がない絵本も読んでみたいです。 -
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創刊70年記念のリニューアル第1号。
70年前の母たちも「あまりに忙しい」毎日を送っていたらしい。考えてみれば、電子レンジはないし、洗濯だって洗濯板。家事に育児に追われるわけだ…。
現代は現代で「忙しい」ことに変わりはなくて、4月に育休から復職した私にとって「わたしを大事にするヒント」はめちゃくちゃ参考になった!
「わたしを大事にする」のをいつの間にか「自分を取り戻す」という意味に感じながら読んでいた。
母になる前の自分を取り戻す。仕事との両立はたしかに大変だけど、出産前から働いている会社に復帰して「おかえり!」と迎えてくれる同僚がいて、大事にしてもらえることに感謝だなぁーと思えた。
い -
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これだけ、一冊の雑誌をこと細かく読んだのは、生まれて初めてかもしれない(そもそも毎月コンスタントに発売する雑誌を私は買わないので)。
それくらい内容は、多種多様に富んでいながらも共通点があって、考えさせられる事が多く、とても充実した読書になりました。111108さん、ありがとうございます(^^)
そんなわけで、「母の友」、初めて読みました。
こんな素晴らしい雑誌があったのですね。
まずは何と言っても、表紙に書かれている
『子どもは大事、わたしも大事』
これ、いい言葉だなあと思って、もしかしたら、今の世の中でこうした思いを抱いてはいけないのではなんて、感じている方もいらっしゃるのかもと思 -
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特集は『子どもとお金』
私は現金を使わないし、家計簿も面倒で続かない…。子どもにお金の大切さを上手に教えられる気がしない。
2023年2月号である。気づけば、新しいデザインのお札が出る前の発行である。と言っても、私はほとんど現金を使わないので、新しいデザインのお札はまだ財布に入っていない。当然、子どもにお金を見せる機会は「わざわざ作らない限り訪れない」レベル。
私の子どもが通う保育園では、年長になると「お買い物体験」をやるらしい。仮想通貨のごっこ遊びではない。本物のお金を持ち、スーパーで本当に買い物をするのだという。まさに「はじめてのおつかい」状態。さてさて、どうなることやら。
小林エリカ -
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時々気が向いた時に読むことにしたの。
「私のキレイは私が決める」って…それな!!まさしくそれ!
それでいいやん!
幾つになっても好きな物着るでいいやん!
TPOに合ってればいいやん!
でも私もこの方と同じくお腹だけは出せないなぁ。
冷えちゃうもん。笑
そして私先日書店で「福音館の児童書目録2024」なるものを入手しまして!(歓喜)
福音館で今出版している絵本児童書がずらーっ!と簡単なあらすじつきで見られるというなんとも素晴らしい本!
超分厚くてずっしりとした本なのに無料!
福音館書店さま、ありがとうございます♡
これからもついていきます(*´∇`*) -
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声、大事。雑談、大事。ただただなんでもないお喋りができる相手って、すごく大事。
ひとり目の出産まもないときに、対談のラジオ番組を知りたかった。生まれたての赤ちゃんにたったひとりで授乳しているとき、ラジオの声が側にいてくれたらどんなに安心しただろう。
コロナ禍で在宅勤務しているとき、誰にも邪魔されずに作業に集中できてめっちゃいい!と思った。それもたしかに時にはとてもいいんだけど、一日中誰とも話をしないのは、私にはとても気詰まりだった。夫の会社はオンラインミーティングをこまめに設定して、ガンガン雑談もオンラインでやっている様子だった。さみしい…誰も私に連絡してこない…。連絡がくるとしても電話は