東京新聞の書評で面白そうだっので読んでみる
ジュニア文庫のターゲットは中高生くらい? 昭和の暮らしを知っている大人がターゲットのような気がする
世界史というよりは資本主義の問題点に視点を当てた経済の解説 植民地支配によって資本主義が拡大した経緯、非支配地域の農業システムが壊された経緯、穀物、油脂
...続きを読む、砂糖の市場の拡大と食生活の変化などについて、今まで考えていなかった視点から解説がなされていてとても説得的だった
他方で、資本主義が拡大する以前の経済状況、特に食べ物の流通システムがどのようなものだったのか、著者が「自給自足」と呼ぶ経済システムにおいて人々はどのようにして食べ物を手に入れていたのか、「自給自足」していた時代に人々はどんな食生活を送っていたのかについてほとんど説明がない。
穀物メジャーの発展によって食物に関する市場が歪み、経済格差が拡大して是正されないことは問題だとは思うけど、それによって日本人も非支配地域の人々も、程度の差はあれど食文化が豊かになってきているはずだし、栄養状態も改善されている地域が広がっているはず(ファクトフルネスではそう説明されていた)
斉藤幸平の資本論も白井聡の資本論も積読になっててまだ読めてないけど、改めてちゃんと読みたくなってきた