サラ・ピンスカーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★3.8
主に女性が主人公
やさしい雰囲気のSF短編集
というか SFなんだけどもSF的な要素はあくまでもギミックというかスパイスというかエッセンスというかでそれをベースにした物語なんだけども書きたいのはやはり「人」なんだなと
池澤春菜の紹介で知ったけれど 彼女の初短編集を先に読んでたせいか かなり影響受けてるんじゃないかな? と思った
文章のあちこちに、女性性や母性のようなものを感じるのだが、それは俺が男性だからだろうか?また翻訳で読んでいるので訳者がそういうところを意識した言葉を使っているのかもしれない。英語で読むとどういう風に感じられるんだろう。 -
Posted by ブクログ
繊細で不思議な物語。
本屋で表紙の美しさに目を惹かれて購入。13編の中短編が収めらています。
ひとつひとつの話はおもしろいですが、新たな話に移るたびに、時代背景や状況を理解するのにちょっと苦労します。
SF的なギミックやアイデアよりも、登場人物たちの心の機微の描き方がとても良くてそこに感動します。
説明が難しいですが、どの短編も共通して物哀しいトーンをまとってはいるけれど、ラストは希望を感じさせる作りになっています。
統一感のあるアルバムを聴いたような読後感。
翻訳文も、登場人物の口調など違和感なく表現していて読みやすいと感じました。
装丁が非常に綺麗なんで、ぜひ紙の本で手に入れてほしいですね。
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Posted by ブクログ
解説込みで600ページちょいあるんだけど面白くて一気に読んでしまった!
不運にも現実とリンクするような世界観で読んでて頭がぐらぐらしたが、現実に重なるからこそ今絶対に必要な物語だった。
ルースの言葉が真っ直ぐで格好良くて私はこの言葉を待っていたんだなあと涙ながらに読んでいた。
感染症とテロによってライブができない世界で音楽を作り続けるルースと音楽を世界に届けようと奔走するローズマリー。
正反対の二人が導き出した答えに胸が熱くなった。
映画みたいな幕引き!
最高!!
この小説は音楽を作る人と音楽を届ける人の物語であり、創作活動をする全ての人に捧げた物語でもあると思うので全員漏れなく読んでほしい〜!!
絶対心にブッ刺さるものがある。
あとどこかの感想ツイートであった通り、良いクィア小説でした。
素晴らしい読書体験だった!!!!! -
Posted by ブクログ
宇宙に旅立ち、持っていった人類の文明のデータが消えた後の世界、船内で音楽を演奏するグループに参加している女性の話が特に良かった。
過去の名曲を再現しようとしても過去の作品全ては拾えない。
今同じ時間に存在しているものにも思いを馳せたり、これから新たに作り出すことに勇気をもらえる話だった。
「風はさまよう」の他
クジラを運転して旅する「イッカク」
多元宇宙のサラ・ピンスカーが集うサラコンで起きた殺人事件「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」
夫婦間の謎を妻が理解し進む「新縁をあとに歓喜して」などが良かった。
寝る前に少しずつ細切れに読むと、数日後に話の内容が追えなくなり、何度も止まった…理解力の無さです…いくつか、また読みかえします。 -
Posted by ブクログ
短編集なので途中まで読んで長らく放置してしまっていた……普段読まない趣向の作品だったので新鮮だった!
ただ個人的にはすっきりした後味というかはっきりした結末が好きなので、好みの味付けではなかったなという印象。『そして(Nマイナス1)人しかいなくなった』での話は特に、あり得たかもしれない己の人生だからこそという部分は分かるけど、『他人』に変わりはないし勝手に奪ってええんかと思ってしまうんだよな……。彼女も己だと言うのなら対話で解決せえよと思ってしまう…DJを殺さずとも死を偽造するなりして入れ替わることはできなんじゃないの……?
もやっとする登場人物も多くて行動や考え方に納得できなかった……全ての物事が理解できわけなんてないしそれが人の世の常であるとは分かってるんだけどね〜。歴史を学ぶ意味なんて、過去の過ちは何だったか、どうしたらよかったのか、それを考える権利と義務と使命以外ないと思うんだけどな……。
好きだった話は『記憶が戻る日』『彼女の低いハム音』『深淵を後に歓喜して』『オープンロードの聖母様』かな。悲しいけど明確に前を向く姿勢が分かるから -
Posted by ブクログ
海外SF文学の短編集
13編の内2編 断念した
①一筋に伸びる二車線のハイウェイ
素直に面白かった、そんなオチが待ってたんだと。右手がロボットになりいろいろな信号が右手から伝わる技術が備わってる。しかしどうやらそのロボットチップはコロラドの道路で使われたチップのリサイクルぽいのだ。新しいチップに取り替えた後、道路の記憶もなくなり過去の苦味も消そうと思い切るのだ。
②そしてわれらは暗闇の中
よく分かんなかったけど、たぶん子どもが欲しい百合の方の話。一人が幻覚と夢との境目がない状態になり子どもに会いに行く、信じるものは救われないそんなSFだった。
③記憶が戻る日
終戦記念日なのだろう父も母も軍人であり母と共に娘とおばあちゃんと迎える。父のことが知りたく話を聞くのだがあまり話してくれず。
④いずれすべては海の中に
少しデストピア感ある世界。漂流したロックスターを助けるベイ。言葉は分かるがほぼ無人島のような場所。ギャビーは街を探すが橋が壊れてて2人は引き返す。ただそれだけの短編だが鮮明された文と2人が親しくなってくのがよかった。
⑤彼女の低いハム音
おばあちゃんが亡くなり父がおばあちゃんバビーのロボを作る。娘のタニアはそんな新しいバビーと時間を共にする。最初はどう接したらいいか迷い彼女の機械の低い音がタニアを安心にさせる。機械がどこまでの感じか分からないが嬉しそうだとタニアが感じるシーンが温かく感じれる。
⑥死者との対話
わたし(グウェン)とイライザのビジネス。未解決事件が行われた場所の模型を作り当事者の声にAIを用いて顧客に売る。顧客はそれを用いて解決したいがために買う。イライザがグウェンの過去を模型し傷が生まれていく。
⑦時間流民のためのシュウェル•ホーム
わたし(マーガレット)とジュディの闘病。ジュディが見てるものは過去のわたしであり、会うのが楽しみらしい、ショートショートでよく分からなかった。
⑧深淵をあとに歓喜して
SFかと言われれば違うかもしれないがとても力強さを感じる物語だった。
わたし(ミリー)と夫のジョージ。ジョージが脳梗塞になり昔の記憶と共に物語が進む。軍人の建築家だった彼の趣味イラストからロマンスが広がっていく。柔らかいジョークが読んでいて気持ちがよかった。その紙はあなたのことが好きみたいだ差し上げたほうがいいかもや、一瞬を瓶詰めにしてとっておけるならのところなど。物語はその軍人だったころの設計が仮でなく実際に作られどのように活用されていたのかをジョージは知りショックを受けずっとひとりで抱え込んでしまう。そのことをミリーが今になって知り、重荷を溶かしてラストに繋がっていった。
⑨孤独な船乗りはだれ一人
セイレーンと呼ばれる未知の生物が船乗りを悩まし外航を封鎖している。ぼく(アレックス)は男でも女でもない。捨てられた身だったが自分には帰る場所があるとセイレーンに勝って気づく双子や馬たちが待ってるのだと。
⑩風はさまよう
途中で断念。たぶん大きな宇宙船で遥か昔(2世代以上)に地球をたった物語なのだろう、学校の先生でたまにやる演奏会みたいなのが楽しみ? 何の話か分からん
11オープン•ロードの聖母様
廃れた世界、人気パンクバンドのルース シルヴァとジャッキー お店の一角で演奏し昔ながらのザ貧乏旅をしている。携帯を持たず、自動運転じゃない大きなバンの車で旅しててその走行距離がキリ番のマイルになったことで祝い それをバンに捧げる曲がこの章。昔ながらのリアルに演奏することを生き甲斐としてたが今では簡単にライブ映像を届けれる その方向へと葛藤したりする。それは車を盗まれ機材もなくなったからだ。しかしルース達は今まで通り生演奏がしたく旅を続けることを決める。
12イッカク
車を運転して運ぶ仕事の依頼。運ぶ車はクジラ。リネットは街を出たことなく途中の名所のドラゴンがコインを入れるのを待ってるはずとかわいいエピソードが途中にある。なぜか車に角が生えイッカクになる。その依頼主の母の車が途中の街でジオラマとして見つける。過去にそこでなにがあったのか母は何者だったのか謎のまま終わる。ラストに旅行好きなリネットが観光できた喜びで締めくくられる。
13そして(nマイナス1)人しかいなくなった
サラピンスカーがいろんな世界線から集まるイベント。年齢住む場所が違ったり一緒だったり犬のいない世界だったり。宴会予定上でどこかのサラが殺される。探偵役の本人が事件を探る。ここから先は何書いてあるか分からず断念。 -
Posted by ブクログ
AIが普及した近未来にAIと人間の関係を考えさせる16編。海外の作家でケンリュウ以外知らない作家だが、面白かった作品も多い。日本のロボットはお友達SFに比べてダークなものが多かった。
エンドレス サード・Z・フセイン 個別のAIにも経済的な浮き沈みがある設定が楽しい
アイドル ケン・リュウ 自分とそっくりのAIをつくるということを三井住友中島社長は実現してる?
もっと大事なこと サラ・ピンスカ― AIによる殺人? よくある設定だが実際におこると怖い
人形芝居 アレステア・レナルズ 乗組員ほぼ全員死亡した宇宙船でAIが右往左往
翻訳者 アナリー・ニューイッツ AIの言葉を人間にわかるように翻訳する職業?は不滅です
赤字の明暗法 スザンヌ・パーマー ロボットのために貧乏オーナーが活躍するいい話。 -
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綺麗な装丁に惹かれて購入。
ひとつひとつのお話が短編とは思えないほど濃く、深く入り込んでしまうがゆえに読み終わったときには海面から顔を出すように「ぷはっ」と息継ぎが必要だった。読後感は、その広大な海の冒険から帰還したような気分で清々しくもちょっと寂しくなるくらいどの作品も印象深い。
個人的に好きなのは
「死者との対話」
「そして(n-1)人しかいなくなった」
作者がミュージシャンでもあるから音楽に関わる話が多かった。
難解なものもあり、ちょこちょこ別日に分けて読むと全く着いていけなくて最初から読み直すこともしばしば。これは一気読みしたほうがよいと思った。ただ作者の豊かな想像力を味わえて楽しかった。 -
Posted by ブクログ
本作は短編集だが、まずは収録作全般から受けた印象について述べる。
総じて、特殊な状況が前提として存在し、語り手は自明のこととして多くを語らないために、ぼんやりとして、歪んだレンズを通じて、その特殊性を掴み取ろうとするような読み方になる作品が多かった。すっと状況が飲み込める作品は少なく、読者の側から歩み寄る必要がある。
また、百合(女性の女性に対する感情を扱った作品)として読めるものも、少なくない。
そこと絡めて、描きたい感情が主題としてあって、それを描いた後の、ストーリー的な帰結にはあまり興味がないように思われた。いわゆる、エピローグに当たる部分まで描くことなく、幕を引く作品の多い印象を受けた。
特に冒頭に収録された作品は、小洒落た言葉遊びが多く、それを翻訳でもどうにか残そうとしているように思われた。そうでない部分でも、言葉選びのセンスの良さは随所で感じることができた。
「深淵をあとに歓喜して」が最も好みだった。
コメントにて、それぞれの作品の感想を、簡単に記したいと思う。 -
Posted by ブクログ
どちらかというとジャケ買い。
私の気づかぬうちに竹書房がSFを出すようになっており、またシリーズの装丁がどれもキャッチーで。
とりわけ目を引いた当該作。帯を見れば「SFが読みたい」の海外編ランクイン作ということもあり、ジャケ買いでもそんなに外さないだろうと購入。
スペースオペラや一部のジュブナイル小説を除けば、「あれ、ちょっと待って考えさせて」って読み手に理解に対する一定の努力を強要するのがSF小説なのだけれども(そしてそれがSFのいいところだと思う)、奇想は我々の想像力に対する努力を強要する。「あれ、全然イメージできないからちょっと待って」って。あるいはイメージできないのを明らかにわかっていて、読者を置いてけぼりにして物語を勝手に語っていく。
この短編集もそう。
「は?」で始まって、読み進めて、読み終わった後に「は???」ってなってる。
なんだろう、試されているんだと思うんだけど、そして繰り返し読むことで出てくる味があるんだろうけど、想像力に欠ける私にはなかなかしんどい。
読み返す前にくたびれて「まあ、いいかな」ってなってしまうことも多い。
ただ、この作品、難解なんだけど文章がとてもキレイだから、とりあえずなんとなくは楽しめてしまった。
全編奇想小説なんだけど、奇想の程度が低いものは容易に想像できて、たとえば「平行世界から100人近い自分を集めてカンファレンスを開いたら殺人事件が起きて、捜査する羽目になった」とかは「馬鹿馬鹿しい」と笑える程度の奇想なので普通に楽しめる。
でも大半がそのレベルを超える設定なので、楽しめたのは楽しめたけど、疲労感もそれなり。時間のある若いときにはいいかもしれないなあ。