アレックスパヴェージのレビュー一覧

  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    これは面白い試み。唯一無二。

    ”作中作が7つ"という触れ込みばかりが耳に残っており、どんな話なのだろうと思っていたら、まさかのミステリ談義もの。

    形式的には、地中海の小島にひっそりと住むグラント・マカリスターが過去一作のみ私家版として出版した『ホワイトの殺人事件集』を、正式に出版したいと一人の編集者ジュリア・ハートがグラントのもとを訪れ、そこに編纂された7つの短編を読み返しながら、1作ごとにその作品の意義を対話していくというもの。

    その対話で繰り広げられるミステリ論が、グラントの言うところの”殺人ミステリ”の構成条件とでも言うべきもので大変に興味深い。
    登場人物を被害者、容疑者

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    2023年02月19日
  • 第八の探偵

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    うわぁぁぁああ!最後まで気が抜けなさすぎる!もう、めちゃくちゃ面白い!ネタバレになるから面白いしか言えないんだけど、アレがこうで?コレがああで?アレまでこうなわけ?みたいな感じです(落ち着け)新本格好きはみんな読んで!

    コレ読んだらクリスティー読みたくなるし、ホロヴィッツ読みたくなるし、解説では作中作の必読書がめちゃくちゃ並んでるから、もう積読がぐわって増えるけど、とりあえず読んで欲しい。読んで度肝抜かれて?この作者さん、コレがデビュー作らしいから。え?マジで?次作買います(笑)

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    2022年04月24日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    作中作を用いた構成がよくできていた。

    ミステリ考証として面白さもありつつ、
    それぞれの短編としての面白さ、
    全体での結末変更や著作などに関する後半の章等、
    様々な側面があり、普段読むミステリとは違う楽しみ方が出来た。

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    2021年09月04日
  • 第八の探偵

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    事件には嘘がつきもの。
    様々な事件に、ラストで明かされる真実。一冊でここまで楽しませてくれて大満足です。
    解説で作中作のある本を紹介しているけど、結構あるんだなあ。そちらも読んでみたい。

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    2021年08月26日
  • 第八の探偵

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    ミステリ短篇集「ホワイトの殺人事件集」を著した後隠棲した作家を追って、彼のもとへ訪れた編集者。その本を復刊するために、短篇のひとつひとつを読み返し考察していく二人。しかしそれぞれの作品に潜む不自然な矛盾点と謎。いったい物語はどこへ向かうのか。ミステリの楽しさがこれでもかというほどに詰め込まれた一冊です。
    作中作のミステリの数々が楽しいです。どれもが王道のように見えて変則的でひねくれた作品が多いです。仕込まれた矛盾点も気になるし(自力ではなかなか気づけませんでした)、なんとなく据わりの悪い気がする結末もそれはそれで魅力的。なのだけれどまさか……ああ、これ以上は語れない! 言うべきことは、この本が

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    2021年06月30日
  • 第八の探偵

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    孤島に隠遁する老作家と若い編集者とか彼が過去に書いた「ホワイトの殺人事件集」を刊行すべく議論を交わす。

    収録作の短編を一つずつ読み返しつつ、それぞれがフーダニットだったり孤島で起こった連続殺人だったりというテーマでもってなにがしかが語られていくんですけども、まあ最終的に実際に起こった「ホワイト殺人事件」に収束していくんだろうなというのはさすがに読んでて察するわけですが。。
    なるほどなあ。各短編がなんというか話が妙に薄いと思ったらそういう・・・いや短時間でオチなりなんなり書き換えられるジュリアがもはや異能すぎるだろう。

    そしてさらなるどんでん返しが。幾分予想できなくもなかった気がするけど、そ

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    2024年10月29日
  • 第八の探偵

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    かつて一冊のミステリ短編集を刊行して今は孤島に隠棲する作家。その本の復刊を持ちかけた編集者が島を訪れ、二人で収録作を一つ一つ読み返して検討してゆくのだが…
    作中作が7つと、その合間に二人の会話パートが挟まっている。探偵小説の分類についてと、各作品の矛盾。二人とも何か隠しごとがありそうな不穏な雰囲気で進んでゆき、最後の対話でそれぞれの真実が明かされる。クリスティのオマージュみたいな作品もあって、作中作もなかなか読みごたえあり。面白かった。

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    2023年01月05日
  • 第八の探偵

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    隠棲するグラントがかつて刊行した推理短編集。それを復刊するべく、グラントを訪れた編集者ジュリア。その短編と、2人の短編についての議論が交互に提示される。が、徐々に現れるグラントについての疑惑。その謎とは…7つの短編と、最後の仕掛け、いろんな楽しみ方ができる作品でした。

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    2022年03月25日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    7つの本格ミステリーの短編集が作中作として描かれており、それとともにその短編集の著者の謎に迫るミステリー。7つの短編集それぞれが違った構成で描かれており、飽きずにワクワクしながら読むことができた。クリスティーのオマージュ作品なども登場した。そのうえで、ミステリーの構成を数学的視点から考えられており、読んでいて楽しかった。

    0
    2022年03月01日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    七つの話、合間に入る現在の話、分かりやすくて面白かった。結局、登場人物は真実を全部知らない、どの人にも知らない部分が一つはある。全部分かったのは読者だけ。最後に読者の特権をもらったような気分。

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    2021年09月24日
  • 第八の探偵

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    わざと矛盾があり凡庸に書かれた作中作の七篇を読み進めるのはなかなか骨が折れますが、ラストの回収で納得。よいアイディア。

    0
    2021年05月23日
  • 第八の探偵

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    面白いとの情報が飛び交ってたが、昔のミステリーに似たような作品ありで、うん?と思いながら読んだ。パロディかと思わせながらの後半は素晴らしいと思う。先入観なしで完読して欲しい。☆5かどうか悩ましかった。

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    2021年05月20日
  • 第八の探偵

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    「作中作」と聞くと、どんな仕掛けがあるのかと疑いながら読み進めるのは、ミステリ慣れした読者の悪いクセですが、この『第八の探偵』の作中作のある真実が語られたとき、「そうきたか~」と心中で唸りました。
    本格ミステリ好きが本格ミステリへの愛をこめ、そして技巧を凝らし、不敵な笑みを浮かべながら作り上げた作品のように感じます。

    かつて『ホワイトの殺人事件集』という短編集を発表し、その後小島で隠遁生活を送るグラント。彼の元にその短編集を復刊したいと、編集者のジュリアが訪れる。二人は『ホワイトの殺人事件集』の短編を読み返しながら、ミステリついての議論を重ねていくが……

    作中に収録されている作中作は7編。

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    2021年05月16日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    短編集。それら全てが最後に繋がるという壮大な仕掛けが施されている。しかし長すぎて最後を読む頃には最初の内容を忘れている。もっとコンパクトにして仕掛けを際立たせることもできたのでは?

    0
    2025年06月21日
  • 第八の探偵

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    イギリスの作家アレックス・パヴェージの長篇ミステリ作品『第八の探偵(原題:Eight Detectives、米題:The Eighth Detective)』を読みました。
    イギリスの作家の作品を読むのは、10月に読んだクリス・ウィタカーの『消えた子供 トールオークスの秘密』以来ですね。

    -----story-------------
    七つの作中作が織り込まれた破格のミステリ!
    米ニューヨーク・タイムズ年間ベストスリラー選出!

    独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。
    彼のもとを訪

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    2024年12月02日
  • 第八の探偵

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    作中作が七つもあるのに驚いた。作中作に紙幅を割き過ぎでは…?でも、作品全体の構成としては七作品くらいは必要な気もするし、う〜ん…面白くはあったけど、消化不良感は残る。あと、これからミステリ読んだら構成をベン図にしてみたい。楽しそう。

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    2023年07月17日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    25年前にミステリー短篇集『ホワイトの殺人事件集』を発表したっきりの作家グラントと、復刊のために彼の地所を訪れた編集者のジュリアは、かつてのグラントが打ち立てた〈探偵小説の順列〉に従って書かれた収録作をひとつずつ検討していく。ジュリアが見つけた、グラントの小説にちりばめられた違和感の正体とは。作中作が7篇も読めるビブリオ・ミステリー。


    うーん、面白かったけど期待は超えてこなかった。作中作に気になる矛盾点がちりばめられてひとつの大きな謎をかたちづくるという凝った構成は贅沢だったし、ミステリーの”解答”なんてディテールを少しいじるだけで如何様にも変えられるという視点も好み。それだけに、もっと面

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    2023年03月03日
  • 第八の探偵

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    久しぶりの海外小説。
    「登場人物」を見たときの衝撃と期待感。
    なかなか面白いんだけど、邦訳の表現と相性が今一つだったかな。
    デビュー作とのことなので、ちょっと気にかけておこうと思います。

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    2022年11月27日
  • 第八の探偵

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    殺人ミステリーの構造を数学的に分類しその主要な分類の実例として書かれた7つの短編集、この短編集を書籍化するために作者のもとを訪れた編集者はそれぞれの短編に矛盾点があることに気付き始める。

    『カササギ殺人事件』のような作中作が登場するタイプの多重構造のミステリー。

    ミステリーを数学的に分類するというメタ的な視点や作中の仕掛けには興味深い部分はあったけれど、この分類というテーマとその仕掛けのせいで、『カササギ殺人事件』とは違って短編自体があまり面白くないという欠点があった。

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    2022年11月23日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    スペインの知人宅に招かれた男女が発見した刺殺死体の犯人はだれ?
    海辺の街で、崖から女を突き落としたとして逮捕された男は本当に犯人なのか。
    テラスハウスのバスタブで溺死したアリスを殺した犯人は。
    百貨店の大火災のすぐ脇のレストランで起きた撲殺事件。
    家から見える島に不審を抱いた夫婦が発見した遺体たち。島で何が起きたのか。
    引退した医師の元に訪れた女性が知りたがった、田舎屋敷の女主人が窒息死した謎。
    一人暮らしの刑事の元に届く不審な品と写真。

    20年前に出版された「ホワイトの殺人事件集」の復刻のため、隠棲生活を送る作家のグラントと編集者のジュリアは、7つの短編を読み返して議論していくが。

    それ

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    2022年05月15日