ジェフリー S ローゼンタールのレビュー一覧

  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    いや素晴らしい。統計学は難しいという印象しかなかったが、この本に出会えて良かった。筆者は筋金入りの無神論者で合理主義で、多才であらゆる面を統計学に昇華させて執筆した印象を受ける。読みやすいのはそのせいではないか。「私たちは、自分の不運には特別な意味がないと悟ることができれば、その不運について自分を責めることをやめられるかもしれない。」(p206) ある種の人たちの助けになる一冊だと思える。一つ気になったのは訳のせいか分からないが、女性の方が迷信を信じやすいという印象を持っているのかもしれない。

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    2022年09月21日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    統計学者である筆者が、カルマや宿命、運命、魔法等、偶然起きた出来事に特別な意味があると思いたい、過度な解釈を加えてしまう人間の性に対し、著書の題名通り、それはあくまで偶然ということを、サプライズな出会い、宝くじ、占星術、超感覚的知覚等様々な身近な例を挙げて、統計的な分析と、運の罠を取り上げることで明らかにしていく。人生の面白みや楽しみは半減してしまうが、ただの偶然である可能性と運の罠を理解した上で、起きた出来事や情報に対する正しい判断ができるようにする為にも、知っておくべき内容だと思う。

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    2024年08月08日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    いや、率直に面白かったです。

    統計学の話と聞くと、数式とか数字が出てきてめっちゃ小難しい話と思われがちですが、この本では、そのような事よりも、実際の生活での出来事を統計学の考え方を下に説明するので、“小難しくてわからない”という事はありません。

    でもね、宝くじの期待値が、競馬よりも低いことはわかったうえで、夢を買っているんですよとは主張したいwww

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    2023年10月29日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    人間は「魔法」「運命」といった超自然的な現象を信じたがるが、冷静に分析するとなんの変哲もないただの偶然であるということを教えてくれる。

    第6章「射撃手の運の罠」で説明される、陥りがちな偶然の運の罠が、世の中で起きる多くの奇跡や幸運を説明する手がかりとなる。

    ポイントは、自分にそれが起きればとてもラッキーだが、ランダムな誰かに起きる確率は結構高いという点。

    宝くじの高額当選を夢見たり、偶然の出来事に意味を見出すことは社会を生きる上での潤滑油になり得るが、医学の分野や、命に関わる情報に老いては統計的な視点を持ち、冷静な判断をしたい。

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    2023年07月05日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    つまりは、宝くじに当たるのも人生真っ当に寿命を果たすのも、結局は偶然ということなんだろうな。こうすれば当たるかも、こうすれば悪いことは怒らないかも、という日常は楽しさもあるし安堵感もあるけれど、100%の保証はないわけで。
    まぁ、色々な本をこれまでもこれからも読んできたし読んでいくのだろうけれど、日々が満たされた状況は幸せだろうけれど、もう読みたい本がないという状況はやはり自分にとっては不幸なのだが、それでもやはり満たされた日々を過ごしている偶然に、恵まれたいものだな。

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    2023年06月04日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    生きていれば運が良かったとかついてなかったとかいう経験を何度もすることだろう。この本は、そんな運について因果関係を持たせることが可能かということを、運が良かった人の実際の話、宝くじ、占星術、運にまつわることわざといった例をたくさんあげて、一つずつ解説していく。

    人は出来事に対して物語を欲してしまうのだ。それが神を生み、救われることもあれば、争いになってしまうこともある。しかし、科学には物語など必要なくて、出来事はただ起こるだけなのだ。それでももしかしたらと神頼みをしてしまう自分がいる。

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    2022年11月03日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

    Posted by ブクログ

    タイトルが本書のすべてを表している。
    宝くじなどのギャンブルや、傍から見ると運命とか奇跡としか思えないような出来事について、それらの事象は果たして「偶然」なのか、はたまた何かしらの作為(神の手を含めたもの)が介在した「必然」なのかを、確率や統計学の観点から判定し、結論からいうとほとんどの事象は「偶然」として説明できる、というのが本書の大まかな内容である。
    結論が最初から分かっているので、新鮮な驚きを得ることはあまり無く、人間がなぜ「偶然」を否定し「必然」を欲するのかの説明も44ページ目で早くも述べられている。一部の判定で使用される「統計的に有意か否か」および「P値」についても12章で軽く説明さ

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    2023年03月05日