堀越ゆきのレビュー一覧

  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    『鞭で打たれる痛みには耐えられる。でも人間を鞭で打つという考えには耐えられない』という箇所が印象的だった。
    初めて読む奴隷についての書物。だが考え直してみると、奴隷で読み書きができる人は少数だから、もしかしたら真っ当なのかもしれない。
    思っていたよりもずっと酷く、むごい。奴隷主によって奴隷への接し方、扱い方は様々だが、どのような思想、社会背景の中でも、良いことと悪いことの判断がつく教養のある人でありたいと改めて思った。
    人を売り買いし、「所有する」のは今では不思議な感覚だが、それが当たり前だった時代があるのが恐ろしい。
    弱者が卑怯なことをしても、他に責められる人はいない、いたとしてもその状況を許容し生み出している社会のシステムが悪い。抑圧された側の狡猾さは、それが暴君に対して持てる唯一の武器だという箇所が、印象的だった。この見方はなかった。

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    2024年05月24日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    奴隷制のあったアメリカで実際に奴隷として虐げられた黒人女性の手記。淡々と語られる奴隷所有者の仕打ち、また、南部州だけでなく北部州にもある社会全体の差別意識に心が痛めつけられる。奴隷という身分で産まれる中でも、男性以上に女性が人生で抱える不幸が大きいという主張は奴隷制度のない現代社会にも通じるところか。

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    2024年01月21日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    奴隷制について無知だったのが微知ぐらいになった気がする。今まで奴隷船の中の不清潔さとか、鞭ちのさとかばかり旨がいってたけど、この本は鞭打ちみたいな体罰的な苦痛よりも言葉とか女性ならではの苦痛が大きくて奴隷制の本当の闇の部分を見たように感じた。
    、読んでると勝手にフ
    ィクションだと思ってるけど、、ふとこれが本当の話だったと思い出してその度にこの作品の重要さを痛感した。多分、これはほんの一部だろうから
    もっと奴隷制について知識を深めたくなった

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    2024年01月04日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    パワーがすごい。
    奴隷制当事者の貴重な手記というだけでなく、真のウーマン・リブ文学である。

    J・F・イエリン教授や堀越ゆき氏に本書が発見されて本当に良かった。
    衝撃作であることは間違い無いが、当事者文学であるからこそ努めて冷静に描写されており、妙に感情を煽り立てるような書き方をしていないので、結構誰にでもおすすめできる本な気がする。

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    2023年11月16日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    揺らがぬ決意とか何があっても守りたい物とか
    自分にはないんじゃないのかなって思う

    あとがきが良かった

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    2026年06月23日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    現実離れしていて、当たり前のことが許されないかつての差別的制度に衝撃を受けた。
    ただ、(現実にあった内容を評価するのも気が引けるけど)本人の話は彼女自身が思い出したくないという気持ちからか、ぼんやりとした表現にとどまっていてそこまで共感できなかった。
    また自由になるためとはいえ子供と度々離れて暮らすところが気になってしまった。息子と一緒には北部に行かないのか、、など。
    叔母さんの流産の話や脱走した奴隷の話など、周りの人々の描写はとても具体的でそちらはすごく感情移入できたし、ショックを受けた。

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    2026年05月13日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    善意が守られるかは状況次第。
    これって今もあることだなーと思た。

    実話だと思うとゾッとする。
    別世界の昔の話ではなくて、
    今も通ずる人間の差別を感じとれる。

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    2024年12月24日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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     「奴隷」と聞いて何を思うか。
     奴隷制は良くないと赤ん坊の頃から刷り込むように教えられて来た。子どもながら、人を暴力的に従えることは悪いことなんだな、と実にフワッとイメージしていた。だからこそなのか、友人間では「お前は奴隷な」と冗談まじりに言い合いその言葉の重みを今日まで考えたことはなかった気がする。
     先日、少年十字軍について調べているときだった。この十字軍は最終的に奴隷商人に売り飛ばされる結末を辿るのだが、ふと「奴隷って一人あたりいくらなのだろうか」と考えてしまった。そこから妄想を膨らませていき、奴隷の暮らし扱われ方など知りたくなった。そして読まずに部屋の片隅に置きっぱなしにしていた本書を思い出した。

     奴隷制の一番の問題点は、奴隷を実際にどう扱うかということよりも奴隷を所有物とみなしているところだと言う。いかに奴隷を人間的に扱おうが、「彼ら」を物とみなしている見方・考えそのものが悪だとするものだ。
     この論理は本書を読めばピタリと当てはまることがわかると思う。けっきょく人間的な扱いがなされていたとしても主人から解放されない限り、「彼ら」が自由を感じることはできない。いつまでもその首に鉄の鎖が繋がれたままなのだ。
     そしてこの「解放」という言葉は実に曖昧である。奴隷制における「解放」とはどのような意味合いを持つのか、それが表していることは何なのか。本書を読み実際に感じとっていただきたい。

     「奴隷」という言葉があまりにも浸透しすぎて、その言葉の重みが蔑ろにされている。y=ax +bと言えば一次関数の方程式とわかるが、その内容を理解している人はどれくらいいるだろうか。それと同じで、奴隷制=悪と短絡的に考える習慣が、奴隷という言葉を形骸化させているのではなかろうか。奴隷制は非人道的な行いだと刷り込む教育の在り方は否定せずとは言え、もう少し生徒に考えさせる授業であっても良いのではないか。
     頭から何かを否定する習慣は必ず身の破滅を招く。奴隷制の知っていること知らないこと、それらを整理した上で何が最も許されざる部分なのかを考える。それができるようになれば、奴隷制を超えた真に多様な社会を受容することができるように思う。

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    2024年09月15日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    奴隷制度が悪なのは明白だが、奴隷制度の廃止にも戦争が必要だったことを考えると、社会ってそうそう変えられないのかね。。。

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    2024年08月03日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    感想
    当たり前に尊厳はない。何も起こらない。今日も明日も希望はない。絶望もできない。淡々と繰り広げられる地獄。今はもうなくなったのか。

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    2024年01月07日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    いただき本

    とても読みやすくしっかりとした翻訳。
    奴隷制の不条理と、悲しさ、そこに身をおかねばいかなかった人々の苦労は、私などには計り知れない。
    強い意思を持ち、思慮深く生き抜いた作者を思う。

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    2023年10月18日
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)

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    250年前の出来事に胸が締め付けられるようだ。

     奴隷制がどのように運用されていたのか、所有者(雇用者ではなく)との関係性等、当事者の記録である本書から伝わってくる。

     少女を所有し意のままにしようとする所有者やその子供たち。嫉妬に苦しめられるその妻。意識のはけ口は残虐性や暴力なって奴隷を襲う。

     奴隷制は奴隷の精神だけではなく、所有者の精神も破壊してしまうとは、当事者である奴隷少女の言葉だ。

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    2023年10月15日