麻生要一のレビュー一覧 新規事業の実践論 【新規事業について】 ・社内起業家とは、社内で新規事業に取り組む人。 アメリカのスタートアップ企業主流の方法や中国の政府主導の方法ではなく、日本は企業主流にすべき。 せんみつと言い、1,000個のうち3つあたればいいレベル。なのでやり続けることが大切。 ・まずはWILL(意思)を持つ。★★ やりた...続きを読むいことが見つからない状態は、ゲンバとホンバに行ってないから。困ってる人がいる現場や新規事業開発の最前線のホンバに行けば、いつかコップから水が溢れるように何か見つかる。それを原体験と言う。★ ※さらに効果を持たせるために感想を言う、宣言する等もよい ・立ち上げ時の判断基準は段階に合わせて行う。新規事業案に既存事業と同じような判断基準を適用しては全部潰れる。★★ ・新規事業の立ち上げの段階は、 立ち上げて(1課題解決方法になるか確認して、2それがビジネスになるか確認して、3実際に売る) 事業を大きくする(4売りまくって、56事業を大きくする)の流れ。 各段階での判断基準があるのでそれを元に判断。 【新規事業のステージ】 ■ステージ1 エントリー期 ・事業仮説を構築する顧客は誰か? ・その顧客が持ってる課題は根深いか? ※お金を払ってでも解決したいと思うか? ・課題を解決する方法があるか? ※解決方法は現実的でなくても確実にその課題を解決できる方法であれば良い。 + ・上記のセットが成り立ってるか?本当に事業としてリリースできそうか?確認する方法をイメージする。予算と期間の観点をふまえて検証方法を考える。 ■ステージ2 MVP期 ・エントリー期の事業仮説を実証する(商品化するために一緒に進めてくれるお客を見つけて仮説を成立させるようにつくりあげる) ・事業計画として成立させる(売り方の設定、コスト構造の見積をする、時間軸を入れてシミュレーションし将来的に儲かるか確認する) ■ステージ3 SEED期 ※一旦のゴール ・実際に売れるか売り始める。 ・グロースドライバー(成長の原動力、つまり顧客を拡大するための方法)を発見する。その際にLTV(いち顧客が最初の接触時点から関係性が継続する限りの期間にもたらす利益の総額)>CVC(いち顧客を獲得するのに要したコスト)が成立してることが重要。 ■ステージ4 ・売りまくる ※常にLTV>CVCを注意して。 ■ステージ5 ・既存事業と比較が可能な最小規模まで到達する ■ステージ6 ・完全に新規事業から脱却するために、投資戦略と社内での位置付け整理 やIR 方針の策定をする 【新規事業の立ち上げ方 リリース前】 ・既存事業のように「前提条件の確認をして、社内事例を確認して、競合や市場の調査をして、どこを攻めるか会議して、社内会議のための資料を作り...」はしない。 ひたすら仮説を顧客に持っていき反応に応じて修正する、のサイクルをまわす。 なぜなら、新規事業プロジェクトの最大制約は時間だから。仮説の確認・修正を最低1日2回~10回転させて、計300回は行け。 ※そのサイクルを早く回すために効率化する。 ※顧客のところに行くスキル、深い情報を引き出すスキル(≒仮説を押し付けず相手の話を聞く)を身につける。 【新規事業の立ち上げ方 リリース後】 ・ ・ ・ Posted by ブクログ 新規事業の実践論 新規事業を立案する上で必要な3つの力 ・network 異分野を繋げる力 ・execution やり切る力 ・knowledge 教養、知識 メンバー選定は3人以下、絶対に外部委託出来ない役割を残す Posted by ブクログ 新規事業の実践論 新規事業のお勉強。個人的には、田所氏の著書より実感を持って納得できた。 すべての役割は、一概に「外か中か」を決めることはできません。ここで創業リーダーが「外部に委託し得ない」と設定したものこそが、その事業の競争優位の源となっていきます。 ■すべての創業チームに必要な3つの力 ・Netwo...続きを読むrk:異分野をつなぎネットワークする力 ・Execution:あらゆる業務を圧倒的に実行しやり切る力 どれだけ大きなビジョンを語り、魅力的な事業アイディアを生み出せても、それを形にする過程は、「あらゆる細かな作業」と「局地戦での勝利」の積み上げにほかなりません。 ・Knowledge:深く広い教養と知識 創業チームが「外部に委託することができない」役割の中で、もっとも大切な役割が「顧客と向き合い、その声を吸い上げる」役割です。通常、その役割はCEOが担うことが多いでしょう。 しかし、新規事業が「できあがる」、つまり既存事業と匹敵するほどの規模まで大きくなる「以前」には、いくつもの段階が存在し、その段階ごとの適切なプロセスが存在します。それを知らずに、生まれてもいない赤ん坊のような段階の新規事業案に対して、あたかも既存事業と匹敵する事業に対するかのような判断基準を適用してしまうこと、そして提案する側もそれに応えようとしてしまっていることこそが問題の本質です。 生まれる以前の最初の段階の新規事業案に対しては、「儲かるのか」「具体的なのか」「やる意義があるのか」という頻出質問は、決して「してはいけない」のです。 ■新規事業の6ステージ WILL:おぼろげでも取り組みたい顧客課題を見つけ、そこへのWILLの形成を目指す段階 ←WILLが強いか、強まりそうか/走り抜けるチームかどうか 1.ENTRY期:魅力的で検証可能な事業仮説の提示を目指す段階 ←顧客・課題・ソリューション仮説・検証方法のセットが成立しそうか 2.MVP期:事業性をともなった魅力的な事業計画の提示を目指す段階 ←仮説が実証されているか投資可能な事業計画か 3.SEED期:商用レベルでの事業成立とグロースドライバーの発見を目指す段階 ←実際に商売が成立したか成長のための拡大方法が見えたか 4.ALPHA期:実際にビジネスが最初のグロースを実現することを目指す段階 ←事業が成長状態に入ったか/組織戦略と対競合戦略が現実的か 5.BETA期:経営会議で議論できる最小限の規模に到達し、かつ成長状態であることを目指す段階 ←成長率を落とさず成長状態が続くか/既存事業と遜色ないガバナンスか 6.EXIT期:新規事業の枠組みを卒業し、成長投資を獲得し、企業戦略の一部に組み込まれることを目指す段階 ←社内での位置づけ整理・IR方針/既存事業を凌駕する規模への投資戦略 Company:既存事業と呼ばれる段階 約2000件の新規事業開発の「相場観」から導かれたマジックナンバー。それが「300回」です。 … 「300回顧客のところに行け」は、スキルも才能も経験にもよらない、誰だって必ず新規事業を立ち上げられる、唯一再現可能かつ汎用的な手法です。 ■リリース直後にやるべき3P ・Product ・Price ・Primary Customer Success 最初の顧客の発見 定義1:身内や関係者ではないこと 定義2:営業されて「はじめてその商品を知った」状態から購入に至ること 定義3:正規の価格を支払って買ってくれたこと 定義4:購入しただけではなく、購入後にたしかに使ってくれること 定義5:使った結果「支払ってよかった」と満足してくれること Posted by ブクログ 新規事業の実践論 スタートアップで事業開発をやってる身として読んでおこうと思い手に取ってみました。 "新規事業"と聞くとハードルが高くなり、 いろんなヒアリングや調査などにフォーカスしがちですが、結論から言うと社内や机上ではなく、 顧客と向き合い続け、仮説検証をしまくっていこうという内容だと捉えました。 今やってい...続きを読むる事の再確認とともに、気を抜くとハマる落とし穴にハマらないよう振り返りしながら働こうと思います。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 # 所感 リーン・スタートアップのような新規事業を起こすためのフレームワークを企業の中で、経営者に対して説明をしながら実践していくために参考になる本。 ENTRY期からEXIT期までのステージ分けや、それぞれのステージでやるべきこと、やるべきでないこと(どちらかと言うとやるべきでないことが大事?)...続きを読むが明確になった。 定期的に本書をふりかえりながら今どのステージにいるのか、次へ進むための昇格条件は何かを確認しながら、新規事業を前に進めたい。 それから、仮説と検証。必要だと分かっていながらも数をこなせずに検証がおろそかなままにしがちなので300回とまではいかないまでも、数を増やせるようにしたい。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 社内新規事業開発界隈のみなさんにお勧めです。 私自身もここ数年、新規事業に取り組んでいますが、結果が出ません。今もなお、もがき、悩んでいます。その間、人に話しを聞いたり、書籍を読んだり、経験したしてきたことが、この本にはよく整理されています。この本が唯一の答えではないと思いますが、良い拠り所になりそ...続きを読むうです。特に、ケースとして記載されているストーリーが秀逸で、リアリティがあって、自分の事を見られていたのかな?と感じるぐらいです。私は、最初のWILLがない事がわかったので、ゲンバとホンバに集中して、WILLを創りたいと思います。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 まずやるべきは、魅力的で検証可能な事業仮説の提示。そのためにやることは、仮説を顧客に持っていき、修正するサイクルをひたすら回すこと。 明日からの仕事で顧客への仮説検証に必要な準備に最注力しようと思った。(材料メーカー勤務なのでMVPを作って仮説検証するまでにやらないといけないことも多い) 社内会議...続きを読むが通過しないのは、ほぼ100%、提案する側の準備不足が原因。社内会議の意思決定ロジックは、決議したことを上司に説明できること。なので社内会議が重箱の隅をつつく会議になるのは仕方ない。社内の意思決定のための会議にのぞむ際は、本書の攻略のための準備6点セットを参考に万全の準備をしたい。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 300回、仮説の答え合わせを顧客とやる、最初にケアすべきプライマリーカスタマーの定義など、具体的な方法論が含まれていてよかった。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 初期のチームは2人が最強。4人以上は避けろ ・画期的なアイデアが生まれるのを待つな ・「当社でやる意義」は問うな ・プロジェクトメンバーをいきなり新規事業専任にするな リクルートの新規事業開発室長として1500の事業を支援した麻生要一氏の著書。経営陣が悩むメンバー人数や兼任専任の考え方はもちろん、個...続きを読む人のキャリアからみた新規事業をやる意味などが書かれています。中盤以降は超大手にしかできないような新規事業の立ち上げ方が書いてあるので、そこはあんまり参考にならないかと。~P89までが特におすすめです。 Posted by ブクログ 新規事業の実践論 気付いたら1年以上積読していて、やっと読んだ。 コラム中心に新規事業のあるあるが書かれていて、 非常に読み進めやすい。 社内起業家にフォーカスしていて、 どうやってやるかよりも、何をやるかが分かる本。 一般的に知っていることも多く書かれているが、 下記、私が感じたポイント。 ・「ゲンバ」と「...続きを読むホンバ」 ・「WILLが同じで、役割の異なる少人数を選ぶ」 ・②チームレジリエンスと③マンパワーは「多いほどよい」けれど、①コミュニケーションスピードは「少ないほどよい」、このバランスをとることが創業リーダーには求められる ・Network(ネットワーク)は、「異分野をつなぎ、ネットワークする力」 ・Execution(エグゼキューション)は、「あらゆる業務を、圧倒的に実行し、やりきる力」 ・Knowledge(ナレッジ)は、「深く広い知識と教養を継続的に身につけていく力」 ・WILL(誕生)→1.ENTRY期→2.MVP期→3.SEED期→4.ALPHA期→5.BETA期→6.EXIT期→COMPANY(卒業) ・「顧客の創業チーム化現象」 ・「仮説と顧客の回転数」 ・手段ではなく、顧客と顧客課題に対して強いWILLを形成できれば、WILLの範囲内で大きな仮説変更を繰り返していける ・LTVの計算式は「平均月間顧客粗利×平均継続月数」 ・「3年LTV」や「5年LTV」など時間軸に上限を設けて算出することが多い ・①CACを下げる、②LTVを高める、の2つの方向性が考えられると思いますが、リリース直後に向き合うべきは②です。つまり、CACではなく、とにかくLTVに向き合うことが重要 ・Primary Customer Success(プライマリー・カスタマー・サクセス=一番最初の顧客の成功) ・2.5%のイノベーターの中でも、「その中の本当に最初の1人」がPrimary Customer ・「2nd Customers(セカンド・カスタマーズ=2番目に購入する顧客群)」 ・立ち上がってもいない新規事業を「正しく評価する」なんて芸当はできない ・「決議したことを、上司に説明できること」 ・「事前準備の6点セット」 ❶数値ロジック ❷顧客の生の声 ❸リスクシナリオと撤退ライン ❹関連諸法規の提示 ❺社内キーマン・社外権威者のコメント ❻空気を読んだ戦略図 ・これまでたくさん見てきた審査会の中で、審査員がぐうの音もでない空気になったことがありました。それは、創業チームが、そのプレゼンに顧客を連れてきたとき ・「創業者のDNAになぞらえる」 ・「画期的なアイディア病」 ・WILLの強さや、WILLが強くなっていきそうな可能性を評価する ・できるかぎり「新規事業担当役員」もしくは「新規事業開発部長」の個人決裁権限として降ろすこと 以上 Posted by ブクログ <<<12・・・・・・・・>>>