上村紀夫のレビュー一覧
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産業医、精神カウンセリングの専門家、組織戦略のコンサルタントである著者による、離職・離脱・ぶら下がりが多く発生する「ダメな組織」がどのようなものか、そこからどうすれば脱却できるかについて解説した本。
内容は非常に整理されており、論理的で妥当性が高い。
「ダメな組織」がどのように発生していくか、またその対処法はどのようなものか、著者の専門性と経験に基づいて解説されているため納得できた。
これまで漠然と感じていた組織の問題点とその原因の解像度が上がったと感じる。
「ダメな組織」は従業員のマイナス感情の蓄積によって発生する。マイナス感情は「心身コンディション」(疲労、病気、不安)、「働きやすさ」 -
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【要約】
①組織疲弊の原因はマイナス感情にある。マイナス感情は、会社が与える労働価値と社員の望む労働価値とのギャップで生まれる。
②いい組織の多様性とは「経験・スキルなどが異なるが、労働価値は似ている」状態。そのために、採用では労働価値のギャップが少ないか確認・既存社員へのビジョン共有などが重要
③生き生きと働けるかは、個人活性によって決まる。個人活性は、心身コンディション・働きやすさ・働きがいの順にピラミッド構成されていて、互いに影響し合っている。
④近年は「働きやすさ」を追求する施策が盛んだが、過剰な働きやすさ追求はぶら下がり社員を生む原因にもなりかねない。働きがいを上げる施策も同様 -
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経営者、人事向けの本。
大手企業に勤めてますが、ぶら下がり組織な気がするので是非人事に読んでほしい!と思った一冊。
働きやすさ、働きがい、心身コンディションの三要素が大事。
働きやすさだけ突出しても、ぶらさがりが増えてぬるま湯組織になるというのは確かに納得。
(うちの会社がそう)
全員に良い施策を行うのは難しくターゲットを絞って、というのは目から鱗。
人事もマーケティングなんだなぁと。
全員に刺さる施策は無い。
今流行りのこの施策をやったら社員は喜ぶでしょう、エイヤー!の導入では結局誰にも刺さらない。
大手で人の数がかなり多いからこそ、組織活性化は難しいが、今いる人材をあらゆる手で徹底 -
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積極的離職、消極的離職、ぶら下がり、潰れる人。積極的離職はいいとして、他をなんとかにするにはまず社員それぞれの労働価値(ライフスタイルや年次で変化していく)と、健康状態とりわけちゃんと眠れているかを都度把握しておく必要がある。
弊社のパターンは、荒野。
マイナス感情がドロドロに蓄積し、大量の仕事、困難なクレーム処理がつきもののメンタルがやられる仕事を背負う人、専門性が高く困難で複雑な仕事を代替なし高熱でも1人でやる社員、と通常範囲内の業務だが低賃金の契約社員で正社員登用ののぞみなく使い潰されると分かっているから残業は何が何でもしない1分後には帰ってる人達。
疲れる。この問題に取り組み、なにか -
Posted by ブクログ
今の会社でやりがいを感じられず、悩んでいる中で手に取った本。
会社や上司には文句ばっかりだけど、テレワークで楽だし、転職活動するのも面倒だから現状維持している私。「あー、私って実はぶら下がり社員だったんだなー」と気づいたのが収穫。自分自身ぶら下がっていることを、なんとかしなければと奮い立たせることができました。本書の本来の趣旨とは違うと思いますが。
この本では、社員を「ハイポテンシャル人材」「立ち上がり人材」「優秀人材」「ぶらさがり人材」と分けて、組織を活性化させるために、会社の離職傾向に合わせてどの人材のマイナス感情を優先的に対処すればいいか書かれています。その方法論は、「優先すべきセグメ -
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ネタバレ組織内のマイナス感情と向き合うこと
マイナス感情を減らすことこそ、幸福度を上げることに繋がる
最初から労働価値の差、ギャップの少ない人を採用する
今いる社員には道しるべを示す
ビジョンやパーパスなど目標・行動指針を共有する
共有した価値観を定期的に確認・意識付けするためのコミュニケーションを取る
1on1の目的を本来の業務サポートに絞り込むこと
個人活性はピラミッドでできている
心身コンディション
働きやすさ
働きがい
効率よく組織活性を保つためには、どの層に優先的にアプローチするのか決めるのが大切
うまくいかない組織戦略には「STP」が欠けている
ハイポテンシャル人材は第一優先となる
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