マイケル・モーパーゴのレビュー一覧

  • ガリバーのむすこ

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     作者は戦争をテーマに、読みやすい作品に仕上げている。子どもからおとなまで家族で本作を読み、一緒に戦争のことを考えるきっかけになれれば、と思う。

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    2025年03月22日
  • フラミンゴボーイ

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    迫害を受ける少数民族の少女と、普通の言葉を話せない少年。ナチスが猛威をふるう第二次世界大戦下において、最も危うい存在である二人を優しく見守り、応援するかのように、空を桃色に染めて飛翔するフラミンゴの群れ。この上なく美しい風景のなかで、ろ..

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    2024年09月01日
  • ガリバーのむすこ

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    ネタバレ

    マイケル・モーパーゴさんの作品は大好きでたくさん読んでる。ほとんどの本が戦争が背景にある。

    今回の『ガリバーのむすこ』も同じで、アフガニスタンに住む少年オマールは戦争のせいで爆撃で父を亡くし、妹も行方不明になった。難民となり、イギリスへ向かうが途中で船が転覆し気を失う。気がついた時は体を動かそうと思っても動かせない。自分の体の上には小さな人が立って分からない言語で話してくる。本当にガリバーみたいなお話。そこではオリバーはガリバーの息子として接せられることになる。

    戦争は大切な人が死に誰も平和にならない。戦争は起こすべきではないことが、この作品を通し感じられた。それと共に作品の中に登場する人

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    2024年05月21日
  • ガリバーのむすこ

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    母さんと別れ、ボートに乗り込んだ難民の少年オマールがたどり着いたのは小人の国だった。そこは、300年前に「ガリバー」が訪れたリリパット国で……。とびきり楽しいお話の中に平和を実現するための鍵を閉じ込めた、今読んでおきたい作品。子どもたちにぜひ手にとってほしい。

    「まるで病原菌のように、戦争はあらゆる人間をほろぼす。その病気を治療する薬は善意と思いやりと理解しかないと、ガリバーはいっていました。」

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    奇想天外な設定で面白さを出した賑やかな話なのかなぁと思いながら手にとったが、さすがマイケル・モーパーゴさん。面白さの中に心にズシリと響くものを描いている。特に、リリパット国

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    2023年12月17日
  • ガリバーのむすこ

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    普通の人間と小人が仲良く暮らしているなんて、夢みたいな話だったけれど、小人の説明が詳しかったり、現実の話(難民キャンプなど)と空想が組み合わされたりしていて、話が伝わりやすく、まるで本当にあったお話のように感じました。

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    2023年03月30日
  • ガリバーのむすこ

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    5.6年。ガリバー旅行記からの、現実アフガニスタンに住んでいた僕が戦争によって難民になり、ガリバーのむすこに勘違いされる話。表紙の絵の展開も最後も素敵。
    戦争を絡めたモーパーゴさんの話は本当にさらりと深い。

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    2023年02月21日
  • フラミンゴボーイ

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    マイケルモーパーゴは、歴史の一コマを取り出して現代の私たちと繋げてくれるのが、なんてうまいのだろう。これまで第2次世界大戦を舞台にした物語を何作も届けてくれているが、毎回切り口が違って、毎回素晴らしい。
    イギリス青年のヴィンセントが、子どもの頃出会った忘れられない物語の一場面と一枚のゴッホの絵をきっかけに南仏カマルグを訪れ、そこで知り合った女性ケジアによって過去の物語が語られる。
    ロマの少女ケジアと障害を持ったロレンゾの物語は二人の家族の物語であり、第2次世界大戦末期ナチスによって侵略されたフランス田舎町の時代の空気を伝えるものでもある。
    その物語の中に占領軍のドイツ兵カポラルを描くことで、軍

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    2020年03月03日
  • ガリバーのむすこ

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    母さんと別れ、アフガニスタンをボートで出国しイギリスに向かうはずだった少年オマール。
    海に投げ出され気がつけば、リリパット国にいた。
    ガリバー旅行記と現代の難民移民の話をミックスさせたような物語。リリパット国とブレフスキュの争いに関する章では、現代世界の風刺が書かれている。

    少年の目で冒険を楽しみつつ、問題提起しているところがイイ。

    #小学生

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    2023年10月08日
  • フラミンゴボーイ

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    ナンシーが語った『フラミンゴが戦争するのか、人種差別するのか、自分とは違うという理由だけで虐殺するのか』
    訳者さんの後書きにもあった、戦争をおこすのは大人だけ。

    大人の行動を見て子供も差別をしたり、攻撃的になったりする。
    自分の行動が子供に影響を与える。そこをきちんと理解して学んでみんなが平和に安全に暮らしていけるようにしないといけない。
    大人も、子供も読まないといけない本やった。

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    2021年08月26日
  • フラミンゴボーイ

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    戦争下で進んでいく物語なのに、悲しくもずっと優しさと温かい空気が包んでいる。

    人の言葉は苦手だけど、人の心と動物の言葉を理解する少年の優しさと強さに胸を締め付けられる…。

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    2020年11月24日
  • フラミンゴボーイ

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    ナチスの軍人の一人が 精一杯の信愛を示してくれて
    人対人なら こうも和やかにいくのにと
    切なくなりました
    辛いことも多いですが優しい終わり方も
    まるで ロマのメリーゴーランドのように
    美しい話です

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    2020年07月10日
  • フラミンゴボーイ

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    自分と同名の画家ゴッホのボートの絵と小さいときに読んだ物語の一場面に出てくるロマのおじいさんの「行き先は道まかせ」に惹かれて、フランス南部のカマルグを旅するヴィンセントは、暴風と蚊と急な体調不良から行き倒れてしまう。目が覚めたところは、暖炉のそばのソファーの上で、そこには、ケジアと犬のアミと変わった中年男性のロレンゾが住んでいた。ロレンゾはきちんと話をするのは苦手だったが、心をよく読み、人も動物も癒やすことができ、何よりも完璧にフラミンゴになることができた。ケジアは、小さい頃から「フラミンゴボーイ」と呼ばれていたロレンゾと自分たちの過去を語り始める。

    ロマとして差別され、強制収容所行きの恐怖

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    2020年04月29日
  • フラミンゴボーイ

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    南仏にある小さな村の湿地のほとりで、旅行中のイギリスの若者ヴィンセントは体調を崩して倒れてしまった。助けてくれたのはロレンゾとケジア。ロレンゾの話す言葉は断片的でよくわからなかったが、目が雄弁に気持ちを語ってくれた。ケジアは英語を上手に話し、二人がこの農場で暮らしてきた月日、特に戦争中の出来事について語ってくれた。その驚くべき物語とは…。
    モーパーゴの語る戦争の物語は、いつも敵や味方、悲しみや混乱を超えて、圧倒的なストーリーの面白さで読ませてくれる。教訓を語らなくても、登場人物があまりにも生き生きとしているために、体験を共有して心に何かを残してくれるのだ。

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    2020年02月16日
  • ガリバーのむすこ

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    主人公が流れ着いたのはかのガリバー王国で有名な小人の国。小人たちは少年をガリバーの息子だと思いもてなす。主人公は小人の国で楽しく暮らすのか、元の暮らしを選ぶのか。

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    2023年03月15日
  • フラミンゴボーイ

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    英国に住むヴィンセントは、試験が終わったのでフランスへ自由な旅行に出かけたが、フラミンゴの大群の中で体調を崩し倒れてしまう。そんなヴィンセントはロレンゾに助けられる。自閉症のロレンゾは、ロマ(ジプシー)の女性ケジアと暮らしている。ヴィンセントは、なぜケジアとロレンゾがそこで二人で暮らすようになったかを聞く。
     
    第二次大戦中のドイツ軍による障害者やロマへの弾圧をくぐり抜けた二人のストーリーをケジアが語って聞かせるのだが、そういう設定にする必要性が伝わらなかった。

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    2020年11月25日
  • フラミンゴボーイ

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    「アーニャはきっと来る」2020.3月刊と、テーマや登場人物が似ている。良かったのだが、読者としては、似た話を書くなら一冊に凝縮させてほしいと思ってしまう。最後にモヤモヤが残った「アーニャ…」だったが、こちらは終わり近くの英国人の部分がサラッとしすぎていて、最後にもうひと盛り上がりあって有無を言わせぬ結末でなかったのが残念。そして、自閉症を扱うには、一部分を捉えて都合よく使った感がしてしまいました。

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    2020年08月24日
  • フラミンゴボーイ

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    ネタバレ

    心を通わせて、希望を失わないで。

    ある男の回想という形をとって語られる物語。少年の時、旅路で世話になった人の昔話。それは、フラミンゴと話ができる少年と、その少年の隣にいた少女の話だった。

    人間は自分と違うものを嫌う。戦争は残酷な行為に理由を与える。発達障害のロレンゾを笑った人もいたし、ロマのケジアにロマというだけで辛くあたった人もいた。サロモン先生はユダヤ人というだけで殺されてしまった。ケジアの両親もロマという理由でキャンプに連れて行かれた。

    メリーゴーラウンドは希望だ。すべては元の場所に帰ってくる。乗るのは主に子ども。希望の象徴だ。カポラルはケジアやロレンゾにとって、敵の立場にあたるド

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    2020年08月23日