松岡亮二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前半2/3ぐらいはSSM調査の結果を示すことに費やされているが、冗長な上、解釈にも慎重な姿勢が目立っているので読んでいてちょっと疲れる。
著者の主張は最後の一章。われわれには生まれによってそれぞれに異なった「ふつう」が与えられる。子供のまわりの「みんな」もそれぞれ階層化されており、日本全体の平均とは全く異なっている。「みんな」に合わせているうちに進学していく子もいれば、大学進学が珍しい高校に入学する子もいる。
スタート地点である親のSES・教育度が小学校時代の学習時間、学校への親の関与率、通塾率、メディア消費時間(YouTubeなどを眺めたりする時間)、大学進学率、、、とその後も格差を全く縮 -
Posted by ブクログ
ネタバレデータで環境による学力格差を表した。学力格差を埋めるために、データをもっと収集し、教職課程で教育格差の履修を提案している。
現在の日本の学校の機能は、学校という集団社会での生活方法を伝えること、学力によって選抜することである。
1990年代までは、地方の方が教育意識が高かった。しかし、現在は、三代都市圏内の方が高い。また、教育環境が不利な状況からでも、大卒になる人が多かった。現在は、教育環境が不利な状況の人は大学になりにくい。つまり、教育格差は拡大している。
幼児教育期
親が大卒以上である場合の方が意図的教育をする傾向にある。→親が高学歴であるほど、子どもの教育に関するスタートが早い
例 -
Posted by ブクログ
研究者の本だなぁと思った。リアルだとめっちゃ早口で喋りそう。あとユーモアを交えた例えが良くわからん。
けども書かれていることは素晴らしくて、難病の病理を突き止めようと様々なエビデンスを用意してくれているし、分析も的確かと。人は生まれによって踊る舞台が決まっていて、教育制度もそれを助長するシステムに自ずとなってしまっているということよね?まぁそうだろうなぁを間違いなくそうですと言い切れるようになるにはとても労力がいることだし、研究の成果としては十分だと思う。
ただそれを承知で言わせてもらえれば、日本の教育制度はそれでも平等だと思う。別に入学金が払えないから低層の学校に行かされるわけでもなく、