-僕たちは全員、忘れられない思い出を誰にも見つからないように大事に抱え、「これでいいのだ、これしかないのだ」と何度も言い聞かせ、平気な顔して生きるのです。-
私のスマホのメモ帳には、日頃の私を支えてくれる数々の言葉たちが散乱しています。授業で話せる小ネタをまとめた『ネタ』、これまで読んできた漫画や小説、映画の名言をまとめた『名言』、自分が人から言われて嬉しかった言葉をまとめた『余韻のある言葉』...。自分だけのそのメモ帳を寝る前に開いたりすると、ホッとした気持ちで眠りにつけるのです。
私にとってのスマホのメモがそうであるように、人には必ず心の拠り所となる存在が必要だと思っています。その代表例が恋愛であり、だからこそ人は恋愛で悩みもします。今回紹介するウイ『エンドロールのその後に』は、ネットライターである著者のもとに寄せられた恋愛相談34本に著者のコメントが挟まれる形で進行します。全7章で構成され、章ごとにまとめられているテーマがあります。友人?恋人?そういった迷いとともに恋愛する人の悩みをまとめた第4章やLGBTQをはじめ世間の目と戦いながら恋愛する人の思いをまとめた第6章、過去の恋愛を振り返り次に踏み出そうとする人の気持ちをまとめた第7章が個人的には好みでした。1つの悩みはだいたい4ページ程度、多くても10ページ以内というボリュームなので、スキマ時間の読書に最適です。ちょっとの時間で読書をしたい人、人生相談が好きという人に強くおすすめします。
最後に、私は著者であるウイのブログが大学生の頃大好きでした。落ち着きのある達観した文章、人間を切り取る解像度の高さ、周りの世界がちょっと優しく映る読後感に、こんな文章を自分も書けるようになりたいなーと思っていました。もしかすると、今こうやってLINEにひとりごとを投稿するようになったのも、そういった原体験があったからなのかも。いつかウイならぬユイの文章があなたにとって心の拠り所になったら嬉しく思います。