櫻木みわのレビュー一覧
-
この気持ちは何だ。全然納得してないんだけど心にはザクリと刺さった。友梨奈と未知という女性の話が軸となっている。個人的には友梨奈の章で共感とともに打ちのめされた。自業自得の部分もあるとはいえ、ちょっとした過ちが致命的なしっぺ返しをくらう様は他人事とは思えない。未知の章は複雑な気持ちで悩ましかった。純粋...続きを読むPosted by ブクログ
-
もうすぐ40歳になる契約社員のひの子、別れた元彼と出会い直し妊娠し、流産するまでの4カ月の怒涛の物語。そしてひの子の周りのシングルマザーの物語でもある。コロナ下の東京で一人で生きる事の難しさ、依存できる人を増やすという発想が炭鉱を支えた女達とシンクロする。
流産シーンの描写はリアルで生々しく、力のあ...続きを読むPosted by ブクログ -
40歳になるひの子。
数年前の弟の結婚騒動(?)から話は始まり、その時のお相手の女性との会食、元カレとの再会~妊娠…と、数ヶ月のうちに予想もしていなかった出来事が次々と起こる。
あまりのテンポよさに気持ちが追いつかないところがあったけど、女性の強さを感じられた作品だった。Posted by ブクログ -
40歳の女性のひとりの生き方をいろいろと考えさせられた話であった。
安定しない非正規雇用で、両親もなくて財産もない。
ひとりでの生活を考える中、元彼との再会から妊娠。
だか、結婚はできない、いやもう一度考えよう…とグラグラと揺れ動く状況の中で流産。
そして、別れと大怪我。
悲壮なのだが、なぜか明...続きを読むPosted by ブクログ -
この本を手に取った時、まさか こういう内容だったとは想像していませんでした。“こういう”とはどういうことか ネタバレになるので 書きませんが、「自己愛」「パーソナリティ(人格)」の二つのフレーズだけ記しておきます。小説というより 症例。これをテーマにするのは難しいと思いますが、作者はコンパクトによく...続きを読むPosted by ブクログ
-
頑張って努力して好きな仕事をする為に上京したが、呆気なく崩されたのは自分に人を見る目がなかったのか、隙があったのかそれとも…。
夫との関係は悪いというのか、それとも自分が至らないせいか…とても歪である。だが逃げ出すのは違うかも、なんとか修復できるならしたい。
この2人の女性は、自己愛パーソナリテ...続きを読むPosted by ブクログ -
自分にも思い当たる節があり、
「うわ〜……」と思いながら読んだ。
モラハラなどを扱った本で、テーマは重めなのに
よみやすさが抜群で、通読でした。Posted by ブクログ -
自己愛パーソナリティー障害、モラハラの被害者女性2人の話。
キャリアや将来を奪われた友梨奈と夫からのモラハラに悩む未知。ラストの未知の選択は共感できないけど、もがきながらも必死に前に進もうとする女性たちが描かれててよかった。Posted by ブクログ -
自己愛性パーソナリティ障害の被害者、友梨奈と未知の2人のケースを描き、最後にそれでも愛しているからと立ち向かっていく強さを未知に与えて、加害者もまた被害者であったことに思いを馳せる。
モラハラ、パワハラ、DVなどのない社会はないのだろうか。Posted by ブクログ -
あまり読まないタイプの本だったけど、読んでよかった。主人公の友人が「大丈夫」と言いながらたくさんのアドバイスを授けるところはグッときた。そして、「こんな男絶対やめとけよ」と思うけど、そうはならないのが恋愛か。Posted by ブクログ
-
割と短めで読みやすい小説だった。
短い中にいろんな感情が入り混じって忙しかったわ。
16歳年下の元彼(春生)とよりが戻ってやり直せるの?
えっ赤ちゃん堕ろせって。
えっやっぱり、シングルマザーのまま、春生と春生に実家に助けてもらいながら産めることに!
でも、結局流産してしてしまって、40歳のひの子は...続きを読むPosted by ブクログ -
厳しい物語だった。救いが無いわけではない、しかし、果たしてこうやって人は強くなり前を向かないといけないのか、と苦しくなる。男性はどう読むのだろう。Posted by ブクログ
-
おそらく体験をもとに書かれたであろう作品。あれも書きたいこれも書かなくちゃと思う気持ちは分かるが、小説として仕上げるにはもっと削る作業が必要になってくる。
内容が切実なので多くの男性方に読んでもらいたいですね。Posted by ブクログ -
著者は福岡県の生まれのようで、この本の主人公も福岡県筑豊出身という設定。井手川泰子『火を産んだ母たち』(葦書房, 1984)という本がたびたび引用されます。坑夫たちが互いに助け合いながら生きていたように、現代のわたしたちも周囲の人々と繋がり、助け合いながら生きているんだよなあ、と改めて感じました。Posted by ブクログ