櫻木みわのレビュー一覧

  • カサンドラのティータイム

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    ハラスメントを受けていること自体ももちろん苦しいのだけど、周りの人が加害者の言い分を聞いて自分のことを信じてくれないという状況は辛すぎる。
    でも、外面が極端にいい人って実際にもいて、その人も…と思い出した。
    3章で、友梨奈はこういう風に絡んでくるのかとびっくり。
    ハラスメントには色々な解決方法があると思うけど、逃げ道だけはいつも確保しておかなきゃと思う。
    未知が幸せになるといいな。

    0
    2023年05月26日
  • カサンドラのティータイム

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    モラハラ問題で

    逃げる一択でないのは

    評価できるけど

    苦しい道だろうなぁ
    理解してあげられない

    自分が悪いんだ

    っていう態度を辞めるだけでも

    二人の関係性は

    全く変わるはず

    どちらかといえば

    モラハラ旦那のほうが

    我慢できなくなるのかなぁ

    希望的すぎるかな

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    2023年05月02日
  • カサンドラのティータイム

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    ネタバレ

    一章は自分が経験したことのない内容だったので、読み物としてある意味楽しんで読めた。
    二章は読んでいて、途中で気分が悪くなった。最後は泣いた。
    私は「意地悪」されたことはないけど、上から目線で「あなたにはこういう欠けているところがある」と怒鳴られたことが複数回あるので、心がヒリヒリした。

    それと同時に…私も父親から怒鳴られ否定され育ったので、同じように自分の子どもにも怒鳴りがちでそんな自分に絶望している。
    だから、本書を読んで良かったけれど、読むのはしんどかった。

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    2023年04月26日
  • カサンドラのティータイム

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    憧れの人と働くため、手紙をかき、資格を取り、晴れて採用された友理奈、アシスタントとして働き、地道に勉強を続ける友理奈にあこがれの人からチャンスを引き寄せる「ピンキーリング」のプレゼント。ある日出会った、ファッション雑誌を手掛ける深瀬という男性、整った見た目で服のセンスもある、一見スマートな彼。彼と飲みに行き、一夜を共にしてしまったことで送った悲劇。あこがれの人からの大事なプレゼントを亡くし、彼からはストーカー扱い。警察に通報され、友理奈はこれまでの実績も人脈もすべてを失ってしまった。

    変わって、明るく天真爛漫で子供みたいに感情を素直に表現する未知。
    未知は頭が良くて、何でも知っていて、自分を

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    2023年02月27日
  • カサンドラのティータイム

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    自己愛性パーソナリティの2人の男性に対峙する2人の女性について描かれていた。

    私の父がまさに自己愛性パーソナリティで、
    とても魅力的な人ではあったけど
    家庭内DVが酷かった。

    そんな人を夫に持ち
    大好きだからまず向き合ってみると決めた未知。
    それは強さだと私も思う。

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    2023年02月22日
  • カサンドラのティータイム

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    この作品を読んで、今まで形に出来なかったものの正体に気付き、救われる人はきっといるはずだ。

    物語は夢半ばで男に陥れられた友梨奈と、夫のモラハラに苦しむ未知を中心に描かれる。

    自分を優れた特別な存在であると認識し、承認欲求が強い自己愛性パーソナリティ障害。
    そして否定されれば過剰な反応を引き起こしパートナーへモラハラを繰り返す。

    友梨奈を陥れた男の巧妙さと、未知の夫が発する容赦ない言葉の暴力に怒りは膨れ上がり、彼女達が感じた孤独と苦しさに胸が締め付けられる。

    未知の決断に甘さを感じながらも凛とした強さに感動を覚えた。

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    2023年02月18日
  • コークスが燃えている

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    淡々と紡がれる文章の中に熱さを感じる一冊だった。

    物語はコロナ禍を背景に、非正規で働く39歳のひの子を中心に描かれる。

    実弟の結婚騒動で出会った女性・沙穂の言葉がきっかけで別れた恋人と復縁し妊娠したひの子。
    沙穂、徳之島に移住した有里子、電車内で知り合ったリディア、ひの子の周りにいる女性たちは事情は違うが、皆シングルマザーで子供を育てている。

    ひの子自身も妊娠し、未来に光が差したかと思いきや、そう簡単に物事は進まない。

    女坑夫達の過酷な世界と現代に生きる女性達の試練がリンクする。

    息苦しさの中に圧倒的リアルを感じた。

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    2023年02月18日
  • カサンドラのティータイム

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    この気持ちは何だ。全然納得してないんだけど心にはザクリと刺さった。友梨奈と未知という女性の話が軸となっている。個人的には友梨奈の章で共感とともに打ちのめされた。自業自得の部分もあるとはいえ、ちょっとした過ちが致命的なしっぺ返しをくらう様は他人事とは思えない。未知の章は複雑な気持ちで悩ましかった。純粋な気持ちには心打たれるものの、ルーズで浅はかで単純な性格は好きになれない。明るい未来は見えなそうだ。そして短い長編ながら構成がうまく、え!?と驚いた部分もあり読み応えがあった。今後も追いたい作家さんだ。

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    2023年01月18日
  • コークスが燃えている

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    ネタバレ

    もうすぐ40歳になる契約社員のひの子、別れた元彼と出会い直し妊娠し、流産するまでの4カ月の怒涛の物語。そしてひの子の周りのシングルマザーの物語でもある。コロナ下の東京で一人で生きる事の難しさ、依存できる人を増やすという発想が炭鉱を支えた女達とシンクロする。
    流産シーンの描写はリアルで生々しく、力のある文章にグイグイと引き込まれた。

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    2022年10月20日
  • コークスが燃えている

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    40歳になるひの子。
    数年前の弟の結婚騒動(?)から話は始まり、その時のお相手の女性との会食、元カレとの再会~妊娠…と、数ヶ月のうちに予想もしていなかった出来事が次々と起こる。
    あまりのテンポよさに気持ちが追いつかないところがあったけど、女性の強さを感じられた作品だった。

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    2022年09月23日
  • コークスが燃えている

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    40歳の女性のひとりの生き方をいろいろと考えさせられた話であった。

    安定しない非正規雇用で、両親もなくて財産もない。
    ひとりでの生活を考える中、元彼との再会から妊娠。
    だか、結婚はできない、いやもう一度考えよう…とグラグラと揺れ動く状況の中で流産。
    そして、別れと大怪我。

    悲壮なのだが、なぜか明るい気がするのだ。
    それは、頼りになる友人がいるから。
    そして、直ぐに人との繋がりを結べる人だからかもしれない。
    シングルマザーは、強くなる。
    助け合うことで繋がりも持てる。

    コロナ禍になって、人との交流もなくなってきてるかに思えたけど、どんなかたちであれ人と繋がることができるということは勇気を貰

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    2022年08月24日
  • うつくしい繭

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    ネタバレ

    短編。

    復興途中の東ティモールで死者の声が聞こえる少女が止める声を振り切って選んだ決断。

    恋人と親友に裏ぎられ、ラオスの山奥で非日常な体験をして
    親友との幼い頃からのつながりを知ったレモネード。

    病気の兄のための新薬を探すために南インドに来た中瀬と再会した友人。

    不思議な貝を食べたことによって自分の魂のこもった石を手に入れた南西諸島での出来事。

    最後の話が特に面白かったなあ。
    天真爛漫な友達と、孤独な私。

    「君は、わりと孤独なんだな?」

    そりゃあ自由奔放な女の子のほうが惹かれるに決まってるけれど、
    はっきりと孤独なんだなと言われると傷つくなあ。笑。
    これは書かれてないけど、それす

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    2020年03月28日
  • うつくしい繭

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    〈声〉とか〈魂〉とかと言っても、スピリチュアル系とは違う、あえて言うならやはりSFということになるのだろうか。不思議な物語だった。

    全ての物語が緩く繋がっているのだけれど、前半の『苦い花と甘い花』『うつくしい繭』が私はよかったな。

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    2019年09月26日
  • うつくしい繭

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    面白かった
    なんだかんだ表題作のうつくしい繭がいちばん好き。断片的で、あえて削がれた情報による空白が抒情的だった。

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    2019年08月26日
  • アカシアの朝

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    ネタバレ

    K-POPアイドルを目指す日韓2人の少女をめぐる物語。
    ソルトの5人のメンバーを実在のアイドルだったら誰だろう?と考えながら読むのが楽しかったです(ソユンはすぐにITZYのイェジが浮かび、チアも同じくITZYのリア、ほかはあんまりしっくりはこないまま陽奈はTWICEのサナ?レイカはRed Velvetのジョイとか?プロイはほかのタイ人メンバーを知らずBLACKPINKのリサか…?みたいな)。

    K-POPのキラキラした側面はよく知っているので、そうでない部分、また日韓問題や在日コリアンにも触れていて、韓国ブームと言っても、韓国のことはあまり知らないなと思いました。
    ソルトの練習生を脱落したメン

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    2025年06月27日
  • カサンドラのティータイム

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    自己性愛パーソナリティ障害

    子供の頃に負った傷が原因とされ大きな声をあげたり怒鳴り暴力として人を傷つける

    他者には魅力的に見せることに長けその苦悩はなかなか周りには認知させずらい

    周りの人が他の人を信じても伝え話信じてもらう努力

    大好きな人にはそう何人も出会えないからまずは互いの努力

    でもそれでもダメな時は離れる勇気

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    2025年05月20日
  • カサンドラのティータイム

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    カサンドラ症候群とは、身近な人がアスペルガー症候群のような共感性の低い特性がある場合に起こる、心身の不調のことだそう。

    相手が自分をリスペクトしていないと思えば、できれば離れるのが良いのだろうな。関係が良い時もあると、なかなか難しいとは思うが

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    2025年05月16日
  • カサンドラのティータイム

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    カサンドラ症候群という言葉は聞いたことがあるけど、実際問題自分でも気づかずにこういう状況に陥っている人は多いんだろうなぁ。

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    2024年09月04日
  • カサンドラのティータイム

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    この本を手に取った時、まさか こういう内容だったとは想像していませんでした。“こういう”とはどういうことか ネタバレになるので 書きませんが、「自己愛」「パーソナリティ(人格)」の二つのフレーズだけ記しておきます。小説というより 症例。これをテーマにするのは難しいと思いますが、作者はコンパクトによくまとめてあると感じました。若い人にお勧めです。 知っておいた方がいいことだから。行間の間が広く取ってあるので 読みやすいと思います。

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    2023年07月18日
  • カサンドラのティータイム

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    頑張って努力して好きな仕事をする為に上京したが、呆気なく崩されたのは自分に人を見る目がなかったのか、隙があったのかそれとも…。

    夫との関係は悪いというのか、それとも自分が至らないせいか…とても歪である。だが逃げ出すのは違うかも、なんとか修復できるならしたい。

    この2人の女性は、自己愛パーソナリティである相手に悩まされていたということ…。
    読んでいても苦しくなってくる。
    所謂、カサンドラ症候群という…アスペルガー症候群のパートナーを持ったひとが、時としてその関係性のなかで陥るくるしみのこと。

    障害であるのかどうかを判断するのは素人では難しい。
    自分がおかしいのでは、怒らせてしまうことをした

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    2023年07月04日