ハーラン・コーベンのレビュー一覧
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人には出来ることと出来ないことがある
出来ないことを努力して出来るようになることは素晴らしいことだ
そうやって人は成長していくのだ
あるいはそれが生きるということなのかもしれない
だがしかし
どうしても出来ないことというのはある
残念ながらある
向き不向きというものがある
努力では覆すことができない才能というものもある
残念ながらある
どうしても乗り越えられない壁に出会ったとき
無理に超えようせず
迂回して別の道を進むことも必要だ
あるいは壁の向こう側に行くことをあきらめ
引き返したっていい
人生にはそういった壁が存在する
例えばハーラン・コーベンをどうしてもハーラン・ベーコンと読ん -
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比較的最近コーベン・ファンとなったぼくとしては、まだ数作の読み残し過去作品が残っている状況にやきもき。シリーズ作品が中途で未訳となって以来、すっかりスタイルを変えたシリアス系ミステリの単発作品が続くコーベンだが、中にはお馴染みキャラクターを語り継いだセミ・シリーズ作品や、コーベンワールド地続きと言えるような単発作品も見受けることができる。しかし、本書はそんな単発作品の中でも他のシリーズ・キャラクターは一切登場しないというかなり一作完成度に拘った作者の拘りが感じられる。
主人公が、単独でしかも女性、というだけでも珍しいかなと思えるし、全体構成がサスペンス重視というようになっていて、多層構造 -
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ネタバレクラスのいじめられっ娘ナオミが姿を消した。クラスメイトのマシュウは敏腕弁護士の祖母ヘスターに行方を捜してほしいと相談する、ヘスターは幼少の頃森で保護された経験を持つワイルドに協力を仰ぎナオミの捜索を開始する。
いじめ、貧富の差、ネグレクト、児童虐待。日本にも転がっているクソのような社会問題を扱いつつ、物語はそれらの危険性を啓蒙するだけではなく、とんでもない方向に転がりだす。そうだったコーベンはこういうミステリーを書く作家だった。
シリーズ物にするつもりなのか、ワイルドとその周囲の積み残し疑問は結構あるし、上記の社会問題もまぁまぁサラっとおいてきぼりしている感もあって、「人道上も物語の展開も -
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幼い頃に独り森で育った過去を持つ天才調査員ワイルド。コスタリカでの新生活を終えてアメリカに帰国した彼は、DNA鑑定サイトを使い生みの親を捜していた。亡き親友の母・豪腕弁護士ヘスターの協力を得て、父親と思われる男を捜し出したものの、母親が誰なのか、なぜ自分が森に捨てられたのかはわからないままだった。そんななかで母方の血縁者と思しき男PBからの4か月前のメールに気づいたワイルドは、彼と連絡を取ろうとする。PBはリアリティ番組のスターだったが、あることが原因で大炎上し、行方がわからなくなっていた。PBの周辺調査を進めるワイルドだが、やがて思わぬ事件に巻き込まれてしまう…。
「森から来た少年」の続編 -
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容姿端麗、頭脳明晰、抜群の戦闘力、加えて資産家の御曹司。大人気「マイロン・ボライター」シリーズの名キャラクター・冷血王子ウィンことウィンザー・ホーン・ロックウッド三世が40代となり、さらに魅力を増して帰ってきた!盗まれた名画と不可思議な殺人事件、迷宮入りした半世紀前の学生運動事件、幾重にも謎が重なった一族の過去。次から次へと立ち上がる謎に翻弄され、非情なのに憎めないウィンのキャラクターに惹き込まれ、気づくとページをめくる手が止まらない!アメリカが誇るエンターテイナーが贈る、極上のスピンオフにして最高のノンストップ・エンタメ小説!
本家のシリーズは確か最初だけしか読んでいない。ハーラン・コーベ -
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読んでいた本が途中で止まってしまったので、気分変えに読み始める。
ビジュアルな場面展開が現代的なサスペンス小説で、これがとても面白い。
主人公は元特殊部隊のパイロット
一見、肉体も精神も十分なパワーを装備した女性。だが、彼女が過去の戦場での出来事から何かPTSDを抱えている様子が、早くから描かれている。
公園で殺されたはずの夫の姿が、その後に設置された監視カメラに写っていた。
そのことから、たった一人で謎を追うことになる。
主人公が守らなければいけないのは、娘のリリーと姉の子たち。
大富豪である夫の実家との微妙な関係が妙にまとわりつく中、次第に明らかになっていく過去の事実。
姉の死、夫 -
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たまたま「プエルトリコ477便」のあとに読んだのですが、
どちらも"強い女性"が主人公で、夫が富豪一族、そしてキーパーソンがクレア!
(一方は主人公、一方は主人公の姉)。
しかし内容は全く違い、こちらの主人公マヤは元特殊部隊パイロットという実戦型の強い女性。最後の数十ページまで結末が見えずどうなるんだろうと思っていたが、きれいに伏線が回収されていくのはベストセラー作家の力量ですね。
アメリカは戦争と縁の切れない国、そして銃社会。アメリカンミステリーには必ずと言っていいほど元軍人やPTSDの話、そして身近に銃を持っている人が登場するが、
この作品はそれが女性であるというと -
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ある日忽然と姿を消した、いじめられっ子の女子高生ナオミ。冠番組も持つ豪腕弁護士のヘスターは、ナオミの同級生である孫のマシュウから、彼女の行方を捜してほしいと相談を受けた。何かを隠しているようなマシュウの態度を訝しみつつも、ヘスターは孫のために尽力を約束する。そんな彼女が協力を仰いだのは、幼い頃にたった独り森で育ったという過去を持つ、謎多き天才調査員ワイルド。しかし二人の捜索は予想外の過去をあぶり出し、やがて巨大な闇へと辿り着く――。
ついにヘスター弁護士が主役に。しかも、前作ランナウェイと同じ時間軸の物語。もう一人の主役、ワイルドが超人過ぎ。