石井幸孝のレビュー一覧

  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    筆者はJR九州の初代社長です。
    国鉄のときは、乗客のことを「利用客」と呼んでいたのをJR九州が発足したときに「お客さま」と呼ぶようにした、ということが書かれていて印象に残りました。
    横軸にJR各社の営業エリアの人口密度、縦軸に各社の収支率のグラフがあって、きれいな右肩上がりの直線になっていました。JR北海道が一番左下でJR東海が一番右上にありました。
    JR北海道の営業苦戦のニュースを時々目にしますが、仕方ないのかなと納得しました。
    日本は人口が減少していくので、これからは新幹線を貨物輸送に使うなどしていく方向に進むべき、と書いてありました。

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    2025年06月15日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    元国鉄→分割後のJR九州初代社長が綴る国鉄の歴史と分割の内情。当事者として関わった中の人が書いているので迫力があります。JR東日本が湘南新宿ラインを作った背景や、JR九州がユニークな観光列車や不動産事業に投資したのかなど、現在の戦略の下地がわかるのも面白いのです。

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    2024年08月16日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    中の人の回顧録だけではなく、今後の提言もあってバランスのいい展開だった。
    提言が的を得ているかはかなり怪しいが。

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    2023年03月27日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    今年は日本に鉄道が出来て150年。新聞や学校制度も同じ年に生まれています。日本を近代化するためのインフラ3点セットが同じ年に誕生したことを偶然にも、当然にも感じます。日本の隅々まで行き渡る鉄道網は近現代史の主役だったと思います。一方で今年、東北を旅した際、初めてBRTに乗車し鉄道の路線跡をバスで移動しながら地方の鉄道はこのシステムに乗り替わっていく予感に囚われたりもしました。150年の歴史のうち1949年から1987年の38年間だけ存在したのがJRと呼ばれる前の国鉄でした。その日本で一番大きい会社のクロニクルがこの新書です。去年の自分の中での新書ベストの「サラ金の歴史」や今年のベスト候補の「日

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    2022年12月28日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    ネタバレ

    戦後復興期に設備投資ができなかったことが後々まで尾を引いた件と、今時点のJR北海道への支援の必要性がうまくリンクしていた。

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    2022年12月13日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    鉄道開業150年というタイミングで刊行されたこともあって、ややミーハー気分で購入した書であったが、ずっしりと読み応えのある内容であった。

    新幹線物流の可能性に賭ける思いが良く伝わった。

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    2022年12月01日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    書店で見掛けて興味を覚え、入手して紐解き始めた。本書の各章を実に興味深く読み進めた。出逢って善かったと思える一冊だ。
    「国鉄」というモノが「分割民営化」で「JR」になってから既に三十数年なので、「全然知らない…」という人達の世代も広くなっていると思う。が、「国鉄」は日本国内で非常に大きな存在感を示していて、後にも先にも「日本最大の企業」であったと考えられる。そしてその「国鉄」には、栄枯盛衰の様々な経過が在った。
    本書では実に広範な話題について、非常に興味深く綴られている。
    「国鉄」という略称でよく知られる「日本国有鉄道」という“公社”の体制が登場する以前の、昭和10年代の戦時体制下の色々な要因

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    2022年10月08日
  • 人口減少と鉄道

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    人口減少する中で鉄道事業がどう生きていけばいいかを考えられた。貨物新幹線の可能性とそれが難しい理由、営業利益率と人口密度の相関について知った。

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    2022年08月22日
  • 人口減少と鉄道

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    エリートの方でありながら、数々の現場を渡り歩き多様な経験をなさった筆者によるリアリティあふれる鉄道論。
    鉄道に限らずですが、この国のあらゆる産業が人口減少(しかも若い世代の減少が圧倒的に顕著)という状況に直面している状況下における生き残り策を提言されています。
    読めば読むほど、新幹線での貨物輸送はアリだよなぁと思うようになりました。
    巻末付録には、”人口減少時代の鉄道と「国鉄改革」”と題した2017年12月19日に法政大学市ヶ谷キャンパスにて行われた特別講義の様子が文字起こしされています。
    付箋は18枚付きました。

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    2018年05月03日
  • 人口減少と鉄道

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    人口減少の中、鉄道業界がどうあるべきかJR九州の経営戦略や新幹線貨物化など著者の考えが記されている。人口減少と鉄道収益が比例している関係や車両デザインを新しくして再建を図ったのは驚いた。

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    2025年05月02日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    【星4.0】
    国鉄→JR→現在と今後の課題、という感じで国家の鉄道網でについて語っている。

    「国鉄」という響きの懐かしさからなんとなく手に取ってみたのだが、国鉄が抱えていた超ド級の問題、現状のJRの問題など、身近な鉄道について知らないことが多々あるという気付きに繋がった。

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    2024年01月21日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    国鉄〜JRの歴史を踏まえて、これからの鉄道の未来を語る。国が関わってきたからこそ今のJRがあるのだから、地域と鉄道の未来について国や地公体自身がより深く考えることが必要。

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    2023年03月14日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    国鉄の技術系職員出身でJR九州初代社長を務めた著者が、自身の経験も踏まえて約半世紀の国鉄の歴史を振り返り、JRの将来に向けて提言。
    官僚主義的で中央集権・セクショナリズムが蔓延り、人を生かせなかった国鉄の組織経営的問題は、他の組織にも教訓になると感じた。
    また、鉄道政策は、誰もが思いつきレベルのことは言えるが、そう簡単にはいかない、なかなか奥が深いものであるということを感じた。
    「新幹線物流」の推進など、著者の提言にも納得感があった。
    車両の話なども豊富で、鉄道ファンなら一層楽しめると思った。

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    2023年01月19日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    ネタバレ

    親方日の丸で経営の視点が足りなかったゆえの解体。優秀な人材も多くいたとは思いますが、労使問題等課題も多かった。日本航空の経営破綻と似ています。JRに分割民営化されましたが、本州以外の経営基盤がぜい弱で、特に北海道、四国などこの先課題も山積です。

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    2022年12月03日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    国鉄について、民営化に至った経緯、抱えていた問題点について、様々な視点からまとめられた内容でした

    更に途中、著者が関わったディーゼル機関車開発の逸話も、私自身がエンジニアということもあり、かなり興味深い内容でした

    物心ついた時が丁度JR発足間もない頃だったこともあり、国鉄の印象はほとんど無い状態でしたが、まさかこんなに桁違いな問題点をたくさん抱えていたとは思いもしませんでした

    現在のJRの姿から考えると想像できません

    また、最後の方には未来への提言についてもまとめられていました。ものすごくグローバルで長期的な視線で考察されている内容でとても面白かったです

    人口減少にIT化、DX化に向

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    2022年12月02日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    JRの前身「国鉄」の栄枯盛衰を、元JR九州社長であった著者が様々な切り口から述べている1冊。
    中でも興味深かったのは、車両開発の部分です。著者は技術者としてディーゼル車(気動車)の開発に長く関わってきました。蒸気機関車をリプレースする無煙化を進める中、国鉄時代の名車ともいえる特急用キハ81系、急行用キハ58系、牽引用のDD51型などの開発に関する記述は、開発に携わった人ならではという印象でした。
    「国鉄」は巨額の赤字を抱えてしまうわけですが、その原因としては1)運賃改定は国会での議決が必要であった、2)国策として赤字を承知の上でローカル線の建設を進めた、等々民間企業であれば普通に経営判断できる

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    2022年10月27日
  • 人口減少と鉄道

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    JRの歴史について勉強するために購読。人口減少にJR九州がどのように立ち向かっていったのか、国鉄時代の殿様商売からの意識転換、事業の多角化というストーリーで、読み物としては面白かった。

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    2021年06月20日
  • 人口減少と鉄道

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     JR九州初代社長の、人口減少社会でも持続できる鉄道論。
     主張は二つ。多角経営化と貨物新幹線について。
     今回は、特に後者について考えてみる。

     貨物新幹線が実用化すれば、トラック65台分の荷物を一度に、しかも新幹線のスピードと正確さでもって南は鹿児島、北は函館まで運ぶことができるメリットがある。

     俺の考えでは、貨物新幹線の考えは新幹線技術の海外戦略に使えるとは思っている。
     東南アジアの国営鉄道はバカ安で(例えばラムパーン、チェンマイ間3時間乗って運賃80円だった)、そこに日本の新幹線を持って行ったところで運賃でペイできるわけがない。
     たいていの東南アジアは道路事情も悪く、渋滞もヒ

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    2018年04月09日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    ●=引用

    ●(略)20年も経つと、世界中が注目する「新幹線」を作った。ただそこには国鉄マンの「勤勉」と技術の「日進月歩」はあっても、「経営者感覚」はなかったといえる。そういう風土は変わりようがない集団だった。
    ●国鉄貨物輸送は「貨車」を運ぶのが仕事という観念で、「モノ」を運ぶのが仕事という使命感がなかった。前述のように車両・コンテナの構造や荷役機械・設備などのハード開発・提案に知恵を出さなければならない技術屋にも大いに責任がある。要するに「経営」と「ビジネス」がわかっていなかったのである。
    ●国鉄後半の22年間、最終2年間を除いて、実に20年間、国も国鉄も取り組みの意識は変わらなかったといわ

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    2024年02月17日
  • 国鉄―「日本最大の企業」の栄光と崩壊

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    国鉄の俯瞰史というよりは、筆者の社歴に沿った国鉄史という趣。それはそれで価値があるのだが、ディーゼル車の開発などはマニアック…好きな人は好きそうだ

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    2023年06月05日