広木大地のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不確実性マネジメントについて拾い読みした。学びはあったが、出典が明記されていないため著者の意見と一般的な話の見分けがつかないこと、他の文献を読んでの学習が難しいことがマイナス。
スケジュールの最善ケースと最悪ケースの幅が、スケジュール不確実性である。このスケジュール幅を可視化して効率よく削減していくことが重要。最後になって初めて幅が大きいと分かるのが最悪。
多点見積もりから求められる不安量=見積もり偏差が大きいタスクから順に問題解決することで、スケジュール不安を早期に減らすことができる。
不安量の大きいタスクを、不安量の小さいタスクに分解することで、不安量を減らしたり、不安部分のみを切り -
Posted by ブクログ
エンジニアリングの組織において生産性を高めたいので、読みました。エンジニアリングは不確実性を減少させる活動であるという定義はしっくりきました。ソフトウェアの開発は不確実性が最大の状態から、情報を積み上げてそれを削減していく。計画についても、間に合わせるではなく、完了予定を確定させていく、という考え方。アジャイルをするではなくアジャイルになる。ちゃんと計画・設計し、かつ仕様変更に対して俊敏に適応する。それでいて意思決定は遅らせる。プロジェクトにおいて不確実性の観点で優先順位を見極め、よいタイミングで確定させていく。そのためには、実績をもって見積り、計画を立てる。
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Posted by ブクログ
組織における情報の透明性、
開発における見積りの不確実性を解決しようとしたときに、
どういうことを考えていけばいいのか、
最初の一歩の踏み出し方を教えてくれる本な気がしました。
どの章でも、どの問題でも、
まずは何がわかっていて、何がわかっていないのか、
無知の知ではないが、わかっていないことを知ることを基礎としている気がします。
組織のマネージメントを考えたときに、
この本を読むことで知識の整理、行動の促進、自身の立ち位置の把握と、
振り返りを生むことが多い本だと思いました。
(以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
●「エンジニアリング」とは一体何でしょうか。
(中略)
私たちは、自 -
Posted by ブクログ
エンジニアリング、組織、開発手法、アーキテクチャに関する様々な問題、現代の考え方をまとめている本です。
具体的な手法が載っているわけではなく、「こうして軋轢・不和が起こる」「なぜそれが起こるのか」「解決されるために取り入れる考え方」ということを、これでもかというくらい詳しく紹介しています。
とにかく話題が豊富で、それぞれの用語や考え方をひたすら掘り下げているので、あくまで「納得する」ための本であって、これを有効に活用して具体的に…というものではありません。
・いいところ
現代のシステム開発に関わる考え方を、(著者の考える)背景も含めて理解することができます。
説明もかなり平易で、スラスラ -
Posted by ブクログ
「エンジニアリング組織論への招待: 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」 広木大地 ★★★★☆
前半は非常に面白かった。後半はすこしキツかったかな。
「アジャイル VS ウォーターホール」という図式自体が違うということは、目から鱗が落ちる思いだった。
アジャイルは方法論ではなく、状態なのだ、その状態を作るのが「経験主義」や「仮説思考」。まずやってみて、わからないことを減らすこと。
チームリーダーの諸君に読んでいただきたい一冊。
#引用
・わたしたちは「わからない」もの(「未来」と「他人」)に向き合うことを避けてしまうという習性がある。
・「わからない」ということは、それだけで自分