広木大地のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AIが当たり前になる時代にエンジニアや組織はどうなるべきなのか、を語った一冊。この書籍自体もAIエージェントを利用して作られているとのことで、そうすることで執筆の期間を大幅に圧縮できたらしい。著者は実際にAIエージェントを利用して色んなことを実践しているため、内容はとても説得力のあるものでした。『個人のサバイバル戦略』という章が一番刺さりました。『マクロな議論に時間を費やすより、ミクロな行動を起こしましょう』という最後のメッセージは停滞している自分を鼓舞してくれました。巻末にある実践チェックリストを一つずつやることが今年の上半期の目標です。
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Posted by ブクログ
不確実性を下げることは情報を生み出すこと
エリジニアリングの本質はそれ
不確実性があるから人は不安になる
※思考のリファクタリング
①論理的思考の盲点
②経験主義と仮説思考
③システム思考
①で情報を生み出す
バイアスや思考パターンなど理解することで埋められる
②は結局やってみなければわからない
夏休みの宿題の自由研究や美術の課題のようなもの
着手すれば情報が増えて不確実性は減る
③は立場が違えば目的地が異なる
情報の非対称性を踏まえて
問いを考える
その際に認知フレームを揃えておくこと
レベル0 wish to be 願望 〜だったらなぁ
レベル1 have to be 義務 〜しなければならない
レベル2 want to be 欲求 〜したい
レベル3 will be 意思 〜になるぞ
レベル4 be going to be 必然 〜になっている
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Posted by ブクログ
不確実性マネジメントについて拾い読みした。学びはあったが、出典が明記されていないため著者の意見と一般的な話の見分けがつかないこと、他の文献を読んでの学習が難しいことがマイナス。
スケジュールの最善ケースと最悪ケースの幅が、スケジュール不確実性である。このスケジュール幅を可視化して効率よく削減していくことが重要。最後になって初めて幅が大きいと分かるのが最悪。
多点見積もりから求められる不安量=見積もり偏差が大きいタスクから順に問題解決することで、スケジュール不安を早期に減らすことができる。
不安量の大きいタスクを、不安量の小さいタスクに分解することで、不安量を減らしたり、不安部分のみを切り出して先に対処するなどの対策が打てるようになる。 -
Posted by ブクログ
エンジニアリングの組織において生産性を高めたいので、読みました。エンジニアリングは不確実性を減少させる活動であるという定義はしっくりきました。ソフトウェアの開発は不確実性が最大の状態から、情報を積み上げてそれを削減していく。計画についても、間に合わせるではなく、完了予定を確定させていく、という考え方。アジャイルをするではなくアジャイルになる。ちゃんと計画・設計し、かつ仕様変更に対して俊敏に適応する。それでいて意思決定は遅らせる。プロジェクトにおいて不確実性の観点で優先順位を見極め、よいタイミングで確定させていく。そのためには、実績をもって見積り、計画を立てる。
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Posted by ブクログ
エンジニアリング、組織、開発手法、アーキテクチャに関する様々な問題、現代の考え方をまとめている本です。
具体的な手法が載っているわけではなく、「こうして軋轢・不和が起こる」「なぜそれが起こるのか」「解決されるために取り入れる考え方」ということを、これでもかというくらい詳しく紹介しています。
とにかく話題が豊富で、それぞれの用語や考え方をひたすら掘り下げているので、あくまで「納得する」ための本であって、これを有効に活用して具体的に…というものではありません。
・いいところ
現代のシステム開発に関わる考え方を、(著者の考える)背景も含めて理解することができます。
説明もかなり平易で、スラスラと読むことができます。
歴史的背景、著名な考え方・発言などを紹介してくれるため、単なる筆者の思い込みではなく、裏付けを元に理解することができます。
・悪いところ
話題が豊富すぎるため、節の単位で頻繁に話題が変わり、最後にまとめとしてそれらが繋がっている…気がするのですが、置いていかれます。きっと著者は相当頭がいいのだと思いますが、それぞれの節を結びつけて思考を理解するのはとても大変…というか私には無理でした。断片的にパーツ(節)ごとに理解はできるのですが、「結局どういうこと…?」という疑問が常に生じました。
どの用語につけても、定義や背景をひたすら掘り下げていくので、説明によっては冗長と感じるかもしれません。また、歴史的背景などとの結びつけを、あくまで著者の考えを元に行っているため、「そう考えるとうまくいく」のであって、話題によっては強引なこじつけと感じるかもしれません。
全体的には、一度は読んでおくとシステムやサービス、組織が生じる歪みを理解できるようになるためおすすめです。ただ、この本全体を通して全てを"一貫して"理解するのは相当至難の業だと思います。 -
Posted by ブクログ
「エンジニアリング組織論への招待: 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング」 広木大地 ★★★★☆
前半は非常に面白かった。後半はすこしキツかったかな。
「アジャイル VS ウォーターホール」という図式自体が違うということは、目から鱗が落ちる思いだった。
アジャイルは方法論ではなく、状態なのだ、その状態を作るのが「経験主義」や「仮説思考」。まずやってみて、わからないことを減らすこと。
チームリーダーの諸君に読んでいただきたい一冊。
#引用
・わたしたちは「わからない」もの(「未来」と「他人」)に向き合うことを避けてしまうという習性がある。
・「わからない」ということは、それだけで自分自身を脅かす可能性を考えてしまう(「不安」)。そのようなものに、人は本能的に「攻撃」か「逃避」を選択してしまう。
・エンジニアリングという行為は、何かを「実現」することです。実現のために、不確実性の高い状態から、不確実性の低い状態に効率よく移行していく過程に行うすべてのことです。不確実性を下げるということは、つまり、「情報を生み出すこと}にほかならない。
・「怒り」に変わる感情の、その原初的な思いは、気づ付けられたことによる「悲しみ」であって、それを伝えない限り、どんな理屈をこねて、正当化しようとしても相手の行動を変えることはできない。
・経験主義は、わからないを行動に変換し、一歩でも正解にたどり着くための思考の補助線なのです。
・経験主義は、自分のコントロールできるものを通じて、観測できるものを改善する発送です。
・仮説思考は、限られた情報の中から、大胆にモデルを推論し、そのモデルの確からしさを発見するための行動を促す思考様式です。
・コードレビューにおいては、「なぜ、そのようにしたのか?」ということを問いながら、できれば、その人自身が指摘のポイントに気がついてもらうことを促せるのがベストです。時間がなければ「自分はこっちのほうが、こういう理由でよいと思うけど、どう思う?」のように修正案をつけて、相手に考えさせるのが大切。
・人から与えられた説得による知識を「他者説得」、自分自身で気がついたことを「自己説得」といいます。メンタリングでは他者説得よりも自己説得を重視し、その獲得を促します。
・「考える」は行動で、「悩む」は状態なのです。「行動てきていないとき」は「悩み」を聞き出し、気づきを促して「考える」に変えていく必要があります。
・ポジティブな話を聞くときは早く細かくうずき、ネガティブな話や感情への共感を示すときは、ゆっくり深くうなずく。
・「共感」は「相手がそのような気持ちになった理由を理解する」ことです。
・「同感」は「自分が相手と同じ気持ちになること」でうす。
・傾聴において示すべきことは、「共感」であって「同感」ではない。
・能力は習慣の積分、習慣は行動の積分。習慣が能力に変われば、成果につながり、成果は自身となって次の行動を強化してくれます。
・アジャイルは”俊敏な”という形容詞であって、名詞ではない。「Do agile」ではなく「Be agile」。アジャイルは”する”ではなく”なる”。状態のこと。
・「アジャイルな」状態とは ・情報の非対称性が小さい
・認知の歪みが少ない
・チームより小さい限定合理性が働かない
・対人リスクをとれていて心理的安全性が高い
・課題・不安に向かい合い不確実性の削除が効率よくできている
・チーム全体のゴール認識レベルが高い
・アジャイルソフトウェア開発宣言は「顧客との協調」「個人との対話」「動くソフトウェア」「変化への適応」を重視すべき
・不確実なことを減らすには、一番不確実なことから確かめていくこと。そうすれば、早く失敗するので、一番早く問題解決できます。
・システムを設計する組織は、その構造をそっくりまねた構造の設計を生み出してしまう。
・組織階層の深さや地理的に離れた複数人が関わるコード、離職者の数、関わっている開発者の人数など、コミュニケーションコストが一般的に多くかかるであろう環境ほど、バグが多くなる傾向が発見された。 -
Posted by ブクログ
AIエージェントによって、働き方や企業、そして人間に何が求められるようになるのか?
これまでの歴史的な技術革新や社会の変遷というマクロな視点から、個人のあり方というミクロな視点まで、深さを持って解説してくれる本だ。
巷でよく言われている「AIと人間はどう戦うか?」「AIに仕事を奪われる?」という『人 vs AI』の構図ではない、という指摘が印象的だった。
そうではなく、「AIを使いこなせる人・会社」と「使いこなせない人・会社」が競争していくのだと述べられていて、深く納得した。結局、どんなに技術が進展しても、人は人との関係の中で協働し、競い合うのだろう。
そのAIやエージェントを使いこなせる側になるには、
* まず使ってみる
* 使い続ける
ということが何より大事になる。
そして、エージェントはこれまでの記録や分析を超えて「創造」を手助けするものだ。創造といっても、単に画像やテキストを生成するだけでなく、業務や目的を自律的に達成しにいく。
その意味でこれまでの技術とは違い、人間は「何故?(Why)」「何を?(What)」という部分にフォーカスできるし、フォーカスせざるを得ない。
また、エージェントとは「優秀な部下」でしかない、という視点も面白い。これを上司や神のように思っていては使いこなせない。部下をマネジメントするように、
* 丁寧に背景や事前情報を共有し、
* 目的を明確に伝え、
* 必要なタイミングで支援し、
* 成果に対してレビューし、承認する
というプロセスが必要になる。
その意味でも、「AIが人を食っていく」という議論は、これを実行・理解できていない、使えない側の人の意見なのだと思った。
ワクワク感を大事に、使い倒しつつも、過度な期待や諦念は捨てて「協働」していく。そんなスタンスが重要なのだと理解できた。
さらに驚いたのは、この本はすべての文字をAIエージェントが書いたらしいということ。相当な分量であるにもかかわらず、非常に自然で、かつ興味深く読める内容になっていた。
私はAIが書いたものにある種の疑念を持っていたが、人間がちゃんと協働すればその疑念はなくなるのだと実体験できた。ソフトウェア業界の人だけでなく、小説や本を書きたい人、クリエイティブ産業にいる人にとっても、この流れに食われるか、逆に協働して新しいものを生み出せるかの分岐点になる一冊だと思う。