有沢佳映のレビュー一覧
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装丁めっちゃかわいくないですか!?好き。
普通の中学生って何話してるんだろう?スタバでおしゃべりしてるOLは?交通指導員のおじいさんたちは?自分とは違う「普通」が世の中には無数にあって、その違いにショックを受けることがあるけれど、逆に良いこともあるのかもと思える本でした。
ラジオの書き起こしから始まってびっくりしたけど、どんどん4人の個性が掴めてきて、気づいたら誰の発言かすぐわかるようになりました。4人の雑談とリスナーのもだもだするところをもっと見たい、読み終わりたくなかった……。でも、作中に出てきたポッドキャストや音楽を聞くのが楽しみです! -
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『会話』を描く大天才の児童文学作家、有沢佳映さんの新作。発売前から楽しみにしていた。
本当にこの作家さんは会話を描くのがとにかく天才(2回目)なんだけど、今作は4人の中学生がポッドキャスト配信をはじめる話なのです。
設定だけで大優勝でしょう。
夏休み期間、この4人のポッドキャスト配信+文字起こしリスナー視点だけで、一冊終わります。ポッドキャストの部分なんて、本気で会話文しかない。
なのに最高に面白いの。ぜひ読んでほしい。
あと私はラジオ好きなので、ポッドキャストにも手を出すことにしよう、と思ったり。
児童書って、どうしても説教くさくなりがちなんだけど、そうじゃないところが良いのだろうな。伝え -
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ネタバレすごい!
小学生の登校班の朝の登校だけで話が進む。
おまけに、五年生の副班長ユッキーの視点なので、いろいろ説明不足で、わからないことが多いが、どんどん読めてしまう。
すばらしいリーダーのかさねちゃん。
口うるさいけど空気が読めるマユカ。
にぎやかな太郎次郎兄弟。
本人にも家庭にも問題がありそうなリュウセイ。
アリと、カブトムシの幼虫が手をつないでるみたいな一年生のミツと二年生ののんすけ。
太郎と次郎がどなりながらしゃべる様は声が響いてる感じすらある。
ずっと朝の登校シーンなので、終盤のお出かけがとても効いている。班のみんなそれぞれのリュウセイへのプレゼントが良かった。 -
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とにかく面白い、面白いので、読んでほしい。
子供たちにおすすめできる!これは!!
児童書好きの皆さんが推していたのも納得。
逢沢学園での女子寮には、「お庭番」制度が存在する。
寮内と学校内のちょっとした問題を、
助けるために情報収集するのがお仕事。
メインの3人はそんなお庭番に選ばれた1年生3人組。
「問題を解決するのがお庭番」ではないところがポイントで、あくまでも聞き役と情報収集役のお庭番。
中等部と高等部で最大5学年も離れているのに、
寮で一緒に生活することで、年齢関係なくコミニケーションをとっているのがすごい。そして憧れる。
ちなみに大した事件は起こらない。そこもまたポイント。
寮で -
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これはもうめちゃくちゃに面白い。
2020年の児童書界隈で話題になっていた作品、やっと読めました。
詳しいレビューは下巻を読んでからにしようかな。
とりあえず言葉選びと
あだ名のセンスが抜群。
ドタバタコメディ系のなかで群を抜いて面白い。
女子寮男子寮もわちゃわちゃしてて、たくさん登場人物がいるので、登場人物の一人一人を認識して読みたい人は大変かも。
でも把握しきれなくても全然読めるし、そういうもんだよね学校生活!と、私は逆にテンション上がりました。
顔は知ってるけど名前は知らない、とか、あだ名しか知らないけど仲良いよ!とか、リアル学校生活っぽいよね。
はあ下巻もたのしみ -
Posted by ブクログ
ネタバレ目の前に一人一人、個性豊かな子どもたちの様子が目に浮かぶようで、電車の中でにやにや笑いながら読んだ。
「通学班は女尊男卑」って言葉に「そのとーり!」と心の中で叫んでから「そうか、子ども達だってこんなことわかってたんだな」って思った。
他の班でもてあまされてしまった子や、もともとなかなか癖のある子たちが揃っているこの班を、班長のかさねちゃんが上手にまとめている。まとめている、というか、かさねちゃんは一人一人のメンバーのことがすごい好きなんじゃないかな。他のメンバーもかさねちゃんのことが大好きなように。そして、かさねちゃんという人を通してその向こうにいる「同じ通学班」の子たちを「意識しない仲間意識 -
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ネタバレおもしろかった。
「ちゃんとして」でちゃんとできるのはかさねちゃんの力だし、班のメンバーそれぞれの力なんだろうなと思う。
かさねちゃんの言う「ちゃんとして」には、たぶんほんとうはいろんな意味が含まれているんだろうけど。
でもなんというか、「ちゃんと」がどういうことかわからなくても、今やっちゃったことはよくなかったんだ、っていうそれだけはわかるからちゃんとしなきゃ。
そんな下級生たちの気持ちがうかがえるなと思った。かさねちゃんは言葉の魔術師みたいだ。
リュウセイのところから帰ってくるときにかさねちゃんがユッキーに言った言葉もよかった。彼女は物事の本質をしっかり見ているなって。そしてそれはユッキ -
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小学校の登校班の物語。小5の副班長の男の子、ユッキーの目線から班長のかさねちゃんをはじめ、個性的な班員との毎日の記録。
読み始めてすぐに思ったのは、このテンポ、このノリ、団地トモオのテンションに似ている…!ということ(笑)太郎と次郎のやりとりが特に。
登校班という大人になると思い出すことのない記憶が蘇ってきた。黄色い旗もらった時は嬉しかったなぁとか。
会話のやりとりが面白くて一人一人のキャラが可愛い。
リュウセイは結局どういう経緯でおさまったのか、とかミツのお母さんはどんな人なんだ、とか、間宮様とか、子どもらが吸い寄せられる人工芝って…とか、いろいろツッコミどころが多いけど、ユッキーという小5 -
Posted by ブクログ
これは良かった!
人からおすすめして貰った本だけど私もおすすめしたい!
小5男子の口語体(書き言葉体?)で書かれた登校班のお話で、エピソード満載だし、あり得ないくらい砕けた文体なのに、やり過ぎ感が無くてとても自然。
一人称ながらあんまり偏った感じがないのがすごいなー。語りべユッキーがいいやつだからかな。かさねちゃんは超人だけど、ユッキーだってなかなかだ。
で、太郎次郎(だけでは無くて他の部分もだけど)の行動についつい笑ってしまいました。
忍者禁止とかなんだそれ!シャチハタでタコとかやりがち!笑
いろんな感情や行動がちゃんと描かれていて、笑えるんだけどじわっとして、透けて見える大人の世界 -
Posted by ブクログ
登校班で学校に行く間の子供たちのやりとりを、副班長のユッキーの目線で書かれています。
とにかく面白い。
題名のかさねちゃんは班長で、クセのある班の下級生にとても信頼されています。ユッキーは、来年かさねちゃんが卒業した後、この班をまとめる自信がありません。
学校に行くまでの子どもたちの会話には、その子の背景、家庭が見えてきます。突拍子もない行動に出てしまう裏には、抱えている家族の問題があったりするのです。
登校班のメンバーは、個性豊か。
ミツやリュウセイは、すぐに行動に出てしまうし、のんたんは、異常なほどに綺麗好き。太郎、次郎兄弟は、これぞ男子っていうくらい、子どもぽい。それに比べて、4年