大森洋平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
所変われば品変わる、という。時が変わればもちろん、風習・風俗も変わる。
現代において、時代劇の舞台をそれらしく見せるためのお膳立てとして欠かせないのは「時代考証」である。
この時代、このような道具があり、このような言葉遣いをしていた、あるいは反対に、こんなものはなかった、こんなことは言わなかった、という点を押さえておかないと、飛んだ噴飯ものができあがってしまう。
極端な話、江戸の道に電柱が立っているのが見えたら、ストーリーがすばらしくても、俳優が熱演しても、鑑賞する側は興ざめするに違いない。
そんな違和感をなくそうと勤めるのが考証担当の仕事である。
本書の著者はNHKのドラマの考証を担当する -
Posted by ブクログ
ネタバレNHKの時代考証担当の著者による、歴史ネタ本。
○○が伝来したのは□□時代だから、△△時代のドラマに用いるのは間違い、みたいなネタが満載です。
「下田は駿河ではなく伊豆」「浜松は駿河ではなく遠江」など、静岡県民には常識だよ、というネタもありますが、「第一次世界大戦という名称は、当然ながら第二次世界大戦が始まるまでない」や「淀殿は単独の個人名ではなく淀城におられる方だから淀殿」みたいに、そう言われればそうだよな、というネタ、「洗濯板が登場したのは明治の中頃」のように、えっ、そうだったの?というネタもあり、かなり楽しめました。
軍隊用語と切支丹関係は知らないことがたくさん。
一つ一つのネタをもう少