篠原勝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
恐らく行動経済学について論じた内容をまとめた最初の書籍の日本語版。
後半の金融部分はあまり馴染みがないためよく理解はできなかったが、前半部分は非常に面白かった。
例えば、人々が損失に敏感な例として
インフレ率が13%で給料5%ダウン か
インフレ率が0%で給料5%アップ かを選ばせるような選択をさせる場合、実質的な賃金は前者の方がアップしているのだが、額面上減っているため後者の方が好まれるという結果になったらしい。(具体的な数値はあやふやだが)
また、オークション形式で得たもの(油田用の土地など)は実際の評価額の最高額で買い取らざるを得ないことの裏返しであり、決まって損をするという勝 -
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Posted by ブクログ
この本は、ノーベル経済学賞受賞者であるリチャード・セイラー博士による、それまでの経済学で言われて来た理論に対して、例外(アノマリー)を集めたものになっている。合理的経済学に対して、人間ってそんなに合理的じゃないよねという事例を集めていてるのだが、論文集の定期コラムの位置付けのものだったらしく、ちとかたい書き振りで、少し読みにくい。
経済学の勉強をしたい人にとっては、そのアプローチの方法や論理展開など役に立つと思うが、一般の人にとっては、各論で結論としてこうした方が良いという物が無いので、物足りない感じを受けると思う。小話のネタにするにもちとかたい。
一般受けするのは、『実践行動経済学』の本に -
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Posted by ブクログ
オークション=勝者の呪い=実際の価格以上に価値をつけないと落札できない=高値をつかまされる。
一回限りの公共財ゲームと複数回繰り返しの公共財ゲーム。繰り返すと協力度が低くなる。
最終提案ゲーム。ゲーム理論はモデルとしては不十分。不公平だと考えられる分配に対して抵抗感がある。コンサートのチケットが高くならない理由。
勝者の呪いは企業買収やFA制でも見られる。認知上の錯覚の存在。
保有効果=保有しているものを高く評価する。無差別曲線が所有物かそうでないかで変わるため、交差する。
現状維持バイアス。
損失回避=損失を利益よりも恐れる。
参照点効果=現在を参照点として判断しやすい。
選好の逆転現象= -
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Posted by ブクログ
行動経済学についていろいろな事例をもとに語られています。特に私が面白いと感じたところは、期間選択(学校教育をどこまでうけるか?誰と結婚し、子供をもうけるか?)のところです。期間選択には、待つ楽しみと待つ不安があります。「人々は利益は一刻も早く手にしたいと思い、損失はできるだけ先送りしたいと思うハズ」なのに、お金以外の時間選好においては、映画スターにキスをしてもらう希望日を3日も先に伸ばす選好が多かったのです。これは、人々は利益を得るための「待つ楽しみ」を感じているということ。なるほど~待つ楽しみ。楽しみにしている旅行の準備や、デート前の妄想?なんかが楽しかったりするのは、待つ楽しみだな~と感じ
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Posted by ブクログ
合理的経済人が構成している経済からはみ出す例外事象に目をむけることを指摘している本である。具体的な例で問題の本質はよくわかるが、とくに解決法が書いてあるわけではない。例外事項といっても、まったくのランダムではなく、法則性のある例外が紹介されており、その点では隠された理由があるのであろう。「不公平なら断る」とか、「手放すものは得るより価値がある」とか、「選好の逆転現象」とかは、どれも人間の感情に根ざしたものだ。要するに人間はムシがいいのである。オークションにおける「勝者が敗者になるべく呪いをかけられている」という指摘は重要であり、インターネットオークションなどに参加するときには注意すべき点であろ
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