橋本勝雄のレビュー一覧
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読書セラピストが下階の失踪事件容疑となり、さまざまな女性の話を聞きながら、容疑を晴らすストーリー。
小説を前にする子どもにかかれているが、あのキラキラした目を見るとあの頃に戻りたいと思ってしまう。Posted by ブクログ -
「知られざる」イタリア19世紀作家のの幻想短編集。とくにアッリーゴ・ボイト『黒のビショップ』、ルイージ・カプアーナ「夢遊病の一症例』、ヴィットリーオ・インブリアーニ『三匹のカタツムリ』が面白かった。とくに『黒の…』は極めて劇的、と思っていたら、ヴェルディのオペラの台本作家ということで成る程と納得。
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編訳者によれば、
リアリズムが重んじられたために発展が遅れたものの、
19世紀半ば、E.A.ポオ作品の輸入と、
独自の文学運動の波によって花開いたという
イタリア幻想小説から選りすぐられた9つの短編が収録されている。
主なテーマは「死者の帰還」「強迫観念」「奇譚」といったところ。
もっと“変な話”を...続きを読むPosted by ブクログ -
イタリアの幻想味のある文学というと、カルヴィーノやブッツアーティを読んだことはあるが、本書は「19世紀」という括りでまとめたものである。こうした入手しやすいアンソロジーでなければ、おそらく一生読むことのなかったであろう作品に出会えたことに、先ずは感謝を申し上げたい。
また解説で、イタリア文学...続きを読むPosted by ブクログ -
エーコでなければその差別表現に物言いがついたかもしれないとも思う、偽書成立のメタストーリー。密度の高さ、知の海の深さに置いてけぼりにされながら、何とかすじだけでも、と追いすがる読書。Posted by ブクログ