今井照のレビュー一覧

  • 原発事故 自治体からの証言
    未曾有の複合災害を通じて、自治体の存在意義に光を当てた本。筆者は原発事故の経験から、いざと言う時に住民の命を救うのは最前線にある自治体であると強調し、自治体再編の議論に一石を投じる。

    インタビューでは自治体副首長の葛藤が生々しく描かれており、公人であり私人である自治体副首長の役割葛藤と、同じ被災地...続きを読む
  • 地方自治講義
    地方自治体の原理と歴史から、分かりやすく書かれています。
    地域社会と市民参加の関係から憲法と地方自治、縮小社会の中の自治体への考察、どれも普段なかなかここまでは考えないかもしれません。
    謎の言葉「地方自治の本旨」のいきさつから意味まで、とても興味深く読みました。
    地方自治の入門書としては最適です。
  • 地方自治講義
    地方自治よりも国政だと思っていたため、市議会や県議会に全く興味が持てていなかったけれど、この本を読んで地方自治の重要性を知った。

    行政はもともと
    小単位である市町が行い、
    それでできないことを都道府県が担い
    それでもできないことを国が行う
    という概念だそう。

    今は国がトップダウン式に地方のお金の...続きを読む
  • 2040年 自治体の未来はこう変わる!
    『今日と同じように明日も暮らし続けられることを住民に保証すること』を自治体のミッションと捉え、地域社会や自治体行財政の未来についての展望を記している。
    本書を読んで、この『ミッション』の意味を個人的に考えてみた結果『社会情勢や環境の変化によって住民が新たな不安や不満を抱かないように、先を見通して柔軟...続きを読む
  • 地方自治講義
    ・自治体の役割と合意形成について
     我々は社会的な動物であって、組織的集団に属して生活していく以上、意思の調整が必要になる。とりわけ、個人の資力では対応できないときに自治体が必要となるのであるが、それは、個人の負担と受益が一致しないこともあるから自治体が必要であるという帰結にもなる(すなわち、自分の...続きを読む
  • 2040年 自治体の未来はこう変わる!
    自治体の将来について、現場の職員視点での問題点や業務レベルでの課題なども書かれてあり、参考になった。
    そもそも、国が市町村へ委ねる政策などが実態と乖離しており、施策が破綻していることが多いということを理解すること、国の施策が必ずしも正しいという先入観を持たずどうあるべきかを考えながら施策を見る必要が...続きを読む
  • 2040年 自治体の未来はこう変わる!
    本書は、2018年7月に総務省の自治体戦略2040構想研究会報告書の方向性に対して、批判的なスタンスである。
    本書の中で、特に注目するのが、「6章 自治のゆくえ」のうち「計画による統制」である。国が自治体に策定を求める計画が増加しており、法令上は「任意(できる規定)」や「努力義務」規定であっても、地...続きを読む
  • 2040年 自治体の未来はこう変わる!
    タイトルとは異なり、2040年の自治体の状況を予想したものではない。
    いろいろな分野での自治体の課題を説明した入門書として良いのではないか。
  • 地方自治講義
    拾い読み。
    最終講の第6講縮小社会の中の自治体、での、日本全体の人口減少と地方の人口減少と東京一極集中は関係がなく、かつ、東京への転入者も減っている、という。
    東京一極集中が問題なのは経済、政治、文化が集中して東京に人が固定化すること。地方のことを知らないまま東京目線の政策が取られる可能性があるから...続きを読む
  • 地方自治講義
    初学者にはちょっと取っ付きにくい印象を受けた。講義形式というものの書物にすると少し纏まりが無い感じとなっている。

    より具体的、実務的な内容を期待していただけに少し残念。