ダン ガードナーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の人生を生き抜くための永遠の課題と捉えている、物事を予測すること。
この問いに対し、心理学的な側面、資質、予測のプロセスについて、実際に米国で研究・検証したケーススタディをベースに、種々解説しております。
巻末に、超予測者になるための心得として、10箇条の要約が明記されております。
心理学的側面では、社会心理学や行動経済学でも登場する、バイアス・ヒューリスティックなど、客観的な視点を歪ませる人の心理が丁寧に解説されてます。
予測のプロセスにおいては、やはりというか緻密で且つ客観性を保持することの重要性を主張しております。「永遠のベータ」であれといういい響きの言葉をいただきました。
なお、様 -
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Posted by ブクログ
新聞、雑誌、テレビなどで様々な予測を目にすることは多く、中には、株式投資のように、その予測に影響を受けた行動をとる人もいることだろう。しかし、そのような予測は、プロ野球の順位予想など一部を除けば、その当否が検証されることはあまりない。
本書は、予測を検証する方法論、優れた予測を行う人の存在、そうした超予測者が行う予測の方法などについての著者の研究成果が紹介されている。こうして見ると、かなりマニアックな内容のようにも見えるが、実際には、エビデンスベースの医療が導入されるまでの歴史とか、予測の失敗例と成功例として取り上げられたケネディ時代のキューバ問題とか、このような予測問題に対して批判的なブラッ -
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Posted by ブクログ
あとがきより
「本書『超予測力』の土台となっているのは、『ソ連で赤軍がパレードをしていたロナルド・レーガン政権時代』から一貫して予測力を研究してきたペンシルバニア大学教授、フィリップ・テトロックの研究成果である。テトロックの率いる研究チーム『優れた判断力プロジェクト(GJP)』は、2011年から15年までアメリカ国家情報長官直属の組織であるIARPAが主催した予測トーナメントに出場、圧倒的な成績を収めた。…GJPの予測の正確性は他大学の研究チームはもちろん、CIAなどの諜報機関で働くプロの情報分析官のそれさえも上回った。原動力となったのが、テトロックが『超予測力』と名づけた一群のボランティアだ -
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Posted by ブクログ
予測に関する本
メモ
・超予測者を目指すための10の心得
トリアージ
一見手に負えない問題は手に負えるサブ問題に分解せよ
外側と内側の視点の適度なバランスを保て
エビデンスに対する過小反応と過剰反応を避けよ
どんな問題でも自らと対立する見解を考えよ
問題に対して不確実性はできるだけ細かく予測しよう
自信過小と自信過剰、慎重さと決断力の適度なバランスを見つけよう
失敗した時は原因を検証する。ただし後知恵バイアスにはご用心
仲間の最良の部分を引き出し、自分の最良の部分を引き出してもらおう
ミスをバランスよくかわして予測の自転車を乗りこなそう
心得を絶対視しない -
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Posted by ブクログ
・超予測者にとって「自らの意見とは死守すべき宝ではなく、検証すべき仮説にすぎない」
・運命論的思考をする人ほど、予測の正確性は低くなる傾向がある。確率論的思考をする人ほど、予測の正確性は高い
・優れた予測と立てるために、超予測者の多くが踏んでいる手順。まず質問を分解する。知りえる情報と知りえない情報をできるだけ明確に選別し、すべての仮説を吟味する。外側の視点に立ち、問題を固有のものではなく、一般的現象の一つの事例として相対的に見る。それから内側に視点を転じ、問題固有の情報に焦点を合わせる。さらに、自分と他人の見解を比較し、類似点と相違点を検討する。とりわけ予測市場など、群衆の英知を引き出す仕組