姫田多佳子のレビュー一覧

  • 考えるという感覚/思考の意味

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    コンピュータは思考するか?
    人間の脳と何が違うのか。
    人間はどう感覚し、どう思考しているのか?

    実に興味深い。
    文章も平易、というか、ピンとくる、というかわかりやすい、というか、
    頭に入ってくる。
    自分は脳の働きに興味があるんだなあ、と思う。

    しかし、、
    情報量が豊富すぎて、結論、というか、著者が何を言おうとしているのかが、
    本全体としては入ってこなかった。
    これは斜め読みの欠点と、結局は私の理解不足。

    ただ思うのは、
    コンピュータが思考のまねごとをする、というのであれば、
    人間も同じ部分があるような気がする。
    ただ人間は生き物だから、理屈にない感覚、肌感覚、肉体的感覚で、
    衝動的に思い

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    2025年04月01日
  • 考えるという感覚/思考の意味

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    考えることの重大性を様々な角度から検討している。前2作とも関連するが必須ではない。

    問題意識の一つに人工知能の万能性への懐疑がある。人間性、生きることを取り戻す試みだ。思考とチューリングマシン(あたかも思考しているように思える)は位相が違う。

    また、より大きな文脈としては、社会構築主義と科学至上主義への反駁がある。わかりやすく言うと、この世は有意味であると言う主張だ。

    プラトン、アリストテレス、カント、ウィトゲンシュタイン、フーコー、ボードリヤール、サール、ブランダム、クワインなどが縦横に引用される。本書で最も重要なのはフッサールだろう。また、SF的な映画、小説の引用も豊富だ。

    リルケ

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    2024年12月30日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    論理的で、バランスの取れた著作。
    様々な論者の思想を暴き、批判し、人間の生、そして、哲学をあるべきものにする取り組みだ。
    特に最終章が素晴らしい。上への野蛮化が現代では神ではなく、テクノロジーに結びつき、下への野蛮化は進化論万能に結びつく。

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    2020年02月26日
  • 考えるという感覚/思考の意味

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    気鋭の哲学者であるマルクス・ガブリエル氏の三部作最終章。三部作のなかでは(文章が平易であるという点において)最も分かり易いものの、相変わらず内容はさっぱり理解できず。ただ、知的刺激は大いに受けた。
    前々作は「世界」、前作は「私」、本作は「考える」がテーマ。唯物論的神経中心主義を論駁した前作に対し、思想ならびにその表象化モデルである思考とはそもそも何かを再定義していく。著者は「考える」ことを「考覚」と言い、生物として元来備わっているものではなく、人間が生み出した「(人工知能ならぬ)人工知性」という捉え方がユニーク。
    著者が語る「考える」ということが持つダブルミーニングつまり感覚器官と表象手段は、

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    2025年07月11日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    いま最も有名な哲学者といっても過言ではないマルクス・ガブリエル氏の一般向け哲学書三部作の第2弾。1作目同様、内容はほぼ理解できなかったが、著者の深い造詣と考察に触れているだけで知的好奇心が刺激される。
    昨今のニューロネットワークのAI花盛りの時代にあって、「AGIの登場がまもなく」というまさに今、著者は「神経(ニューロ)中心主義」に異議を唱え、「私」≠脳というテーゼを以って、我々の精神の深淵や本質に対する論理展開を図る。自由意志の存在は第三章や量子力学的パラレルワールドからすると制約条件の結果という気もするが、志向的意識と現象的意識という観点を経ると「現象的」は人間の精神の複雑さを示しているよ

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    2025年07月05日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    子供の視点にたって具体的なあるある事例を説明してくれるので、共感しながら読めた。
    2~4歳の子供を育ててる方におすすめのような。
    我が子はそれより年齢が上なので、数年前に読みたかった!

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    2024年06月22日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    参考になる部分が多かった。
    今,2歳の子供を育てていて、あらゆる場面、あらゆる状況で最善な行動は取ることは難しいけど、頭の片隅にでもこの本の内容が入っていれば、少しは子供に対して余裕を持って接せられるようになった。

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    2024年01月28日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    ハウトゥー本の中でも脳がどうこうとか発達心理学っぽい理屈とか色々つけてくれるので好き。俺理屈っぽいからそういう根拠づけというか権威づけみたいのしてもらえると嬉しくなっちゃう。
    後半気が抜けたのが根拠づけがあまりなされなくなるのが残念。普通のハウトゥー本みたいになる。脳とか心理に関する未知の概念に一々引っ掛からなくてよくなるのでむしろ読みやすくなるのだけど。
    普通に使えそうなライフハックが多々描かれている一方で、それは希望的すぎやしない?と少し疑問になるようなライフハックも散見された。まあ所詮ハウトゥー本だから使えるところを使っていく程度の腹積りでいればいいんだけど。
    読んでよかった、自分の育児

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    2022年10月29日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    抽象的な精神論に尽きるのではなく、実際的な化学的な話が多かったので、納得しながら読み進めることができた点が良かった。2歳半の息子を毎日叱る日々…得られたヒントを少しずつ活かしたい

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    2022年03月21日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    様々な哲学者の思想を簡略に書いてあるので、非常にわかりやすい本である。脳と意識の関係がとても分かりやすく書かれている。

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    2020年03月14日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    人間は、科学的に説明し得るのか。自然科学的探究を思考するときの「私」は、迫るシンギュラリティに備えようとし、それは説明可能性を受け入れている。一方で、答えのない未来を探究する思考に耽るときの「私」は、自然科学では構築しえないものであることを疑うことすらしない。だから、脳が単に神経回路で、内外の入出力を媒介するだけなら、「私」は脳ではない。生物的存在と社会的存在、そして、「私」にとっての世界によって、「私」が在る。ような気がする、所で一先ず。

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    2020年01月17日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    平易な文章であるがゆえに,逆に分かりにくくなってる印象。全編にわたって神経中心主義を批判するのだが,論点が次々出てきて論旨が追いにくい。色々な学説(主義)に言及されるのだが,著者がそれに賛成なのか反対なのかすら,俄には読み取れない始末。神経中心主義が誤りであることが論証されているのか?なんだか議論をずらしているというか,噛み合っていないように思える。自分の読解力の問題か。
    しかしガブリエルはドイツ哲学をベースにしながら,フランスはもちろん,英米にも造詣が深い。大陸系VS分析系という分類は乗り越えられつつあるように思った。

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    2025年11月02日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    ドイツ流ではあるが、参考になる部分は多い。少しシーンの内容が外国でのシーンが多いので互換はあるが対処法等は参考になる。

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    2025年10月08日
  • 考えるという感覚/思考の意味

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    ネタバレ

    哲学書としては異例のわかりやすさである。ただ、多くの映画を引用していたが、日本でそれほど人気を博した映画だけではないように思われる。AIについて言及しているので、AIには教育ができないということを説明している、ということを示す場所を探したが、それはなかった。

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    2025年04月26日
  • ドイツ流 絶対に怒らない子育て

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    一日仕事をした後の子供の相手はとても大変だと思うときもあるけれど、「子供も一日保育園で頑張ってきたので、もう限界」という記述には、確かになぁーと笑ってしまった。親も人間なので失敗するが(ついカッとなってどなってしまったり)、子供扱いせずに、後からきちんとフォローすれば大丈夫なのだと思う。否定ばかりではなく、「良い子でいる現場をおさえる」(○○できたね!)は意識してやっていきたい。

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    2022年11月20日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    なんとなくしか読めてないけど。

    人間としての実態ってなに?
    脳が死んだら死んだと言えるの?
    種の保存の法則の延長線上に意志とか欲求とかあるの?

    我々は自由であるって言い切れへんねんな。

    奪いされないもの尊厳、経験、意志そんなんを持ってるって言い切れるよな。
    それは、宇宙とか物理とかエネルギーとかそんな冷たい連中に関係あるかい!ってゆうてんねんな。

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    2020年11月03日
  • 「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学

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    マルクス・ガブリエルの「一般向け」哲学書の3部作の2作目。

    「新しい実在論」というのが流行っているらしいのだが、どこが新しいのかは実はわからない。社会構成主義や価値相対主義を批判していて、日常のいわゆる「現実」をしっかり「現実」として位置付けるということになっているみたいだけど、本当にそうなのかな?

    いろいろな「現実」を統合する「世界」は存在しないとしているので、いろいろな側面での「現実」が「実在」することになる。

    これは、もしかすると、価値相対主義が嫌いな人には、さまざまな現実が、社会的に構成されるというほうが、まだよかったんじゃないとか、思ったりする。

    さて、「「私」は脳ではない」

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    2019年09月28日