柏木亮二のレビュー一覧
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野口本に続いて、フィンテック関連。
ここでもブロックチェーン登場。
フィンテック周りの情報が簡潔に整理されています。
個人的には、APIエコノミー、イノベーションのジレンマが関心事。特にAPIがこんなにもフィンテックで活用されはじめていて、当局もすでに動いていることに驚き。
ジレンマ対応では、資源、プロセス、価値基準の要素。
「プロセス」とは、製品開発から予算、採用・育成まで含むあらゆる組織内の活動が含まれる。
「価値基準」は組織行動の優先順位の基準。利益率とかシェアとか。資源、プロセスを決める最も根本的な要素。COSOで置き換えるなら、統制環境的な概念で、さらにその中でも、方針のみを指す -
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当たり前のように銀行口座を持っているが、世界では銀行口座を持っていない人が多いことを知った。その銀行の存在が脅かされている。
フィンテック自体は銀行の電子化から使われてきたが、最近フィンテック2.0によりさらに注目を浴びている。
とくにリーマンショック後に金融機関のリストラ者により活発になってきた。アメリカでは人口の1/3を占めるみれにある世代の台頭による。
現金はコストのかかる決済手段。日本では50%が現金決済で、アメリカでは20%を切っている。
フィンテック1.0 銀行の電子化
フィンテック2.0 銀行を介さない決済(ペイパル、アップルペイ、ラインペイ、アリペイ、アフリカ・インドの電話 -
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技術の発展が、金融、保険など様々なビジネスモデルを変えていく。
フィンテックの発展は、ITの発展、インターネットの普及、そしてSNSの広がりと共に、その姿をかえる。それは一見、金融とは関係ない世界から広がっていく。また、先進国で受け入れられなかったエムペサは、ひととひととの仲介で送金、決済をこなし、銀行口座を必要とせず、莫大な先行投資を必要としない。
APIのプログラム技術、そして、オープンソース化することで技術的な難易度も下がる。ブロックチェーンに代表されるビットコインの堅牢さ。人工知能の登場は劇的にコストを下げる。
もちろん、マネーロンダリングや、ビットコインの一企業の破綻、法整備の -
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これまでフィンテックについては金融にIT技術を応用したサービスなのだろうという程度しか知らなかったが、本書を通じてこれまでのフィンテック及び今後のフィンテックに関してかなり詳しく知ることができた。フィンテックはまだまだ発展途上な産業であるが、それでも現状で多様なフィンテックのサービスが展開されていることを知った。
本書を読みながら、フィンテックの発展によって社会はどのように変容するのだろう、ということを考えたりしていた。理想的には、本書でも言及されている通りUI・UXの改善などによってユーザーがよりハッピーになっていくことだと思うが、一方でサービスの多様化により金融に対するデジタル・ディバイド -
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ネタバレフィンテックとは、ファイナンスとテクノロジーを合わせた造語です。
本書はわかりやすくそして広く解説していて初心者には最適なよい本でした。
まあ、初心者といっても、商売に必要なわけではなく、
興味で読んだのでした。
フィンテック1.0から4.0までの段階を追いながら、
いろいろな金融のサービスや技術、言葉を紹介してくれます。
たとえば、フィンテックの最初期として登場するのが、
イギリスとフランス、
そして大西洋間つまりロンドンとニューヨークをつなぐための
海底ケーブルの敷設なのですが、それがなんと19世紀中ごろです。
20世紀じゃなかったんですね。
これは驚きでした(歴史を知らない)。
最近 -
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ネタバレフィンテックの基礎的な概念の説明から、新興のフィンテック企業や技術の解説、さらにフィンテックの展望まで幅広く扱った良書。
幅広いフィンテック技術に万遍なく触れ、よくある論点を提示してくれているが本の分量的に一つ一つへの技術についての掘り下げは浅い。また、サービスが開始されたばかりのものが多く、その真価を測り切れていないものも多かった。
本書で示したフィンテックの発展段階は以下のとおり。
Fin Tech 1.0:ITによる金融の効率化
Fin Tech 2.0:既存の金融サービスのアンバンドリングと代替技術の勃興
Fin Tech 3.0:代替技術がAPIとして様々な領域で応用される
Fi -
Posted by ブクログ
最近、フィンテックという言葉をよく見たり聞いたりするので、実際どういうものなのか知りたいと思い読んでみました。
本の内容としては大変分かりやすく、無限の可能性への期待感が良く伝わって来ました。
フィンテックはファイナンシャルとテクノロジーの造語でこれからの金融ITを創造する言葉であり、人工知能や色んな分野へ波及しイノベーションを起こすものだと理解することができました。
確かにコストをかけずにスマホで全てを一元管理出来るのは素晴らしいけど、一方でセキュリティの問題やすべてが自動化になり産まれた時点で人生が決まるような怖さとそもそも人間が本来持っている触感や聴感、視感等が退化するように思えて -
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200ページ少々のコンパクトさながら、FinTechの注目企業や技術動向、ビジネス要諦がまとまっており、外郭を把握するにはピッタリであった。米国の勢いあるスタートアップは知らない企業も多かったので勉強になった。
FinTechは、ブロックチェーンなど新技術的側面もあるが、金融業界のビジネスモデル破壊であり情報非対称からの解放だと思っていたので、その点もイノベーションのジレンマでしっかり解説されており、総花的ではない網羅的な本といえよう。
「xxxTech」はIT業界の流行り言葉だが、次から次に新しいトレンドが生まれるIT分野において、こうしたコンパクトにかつ軸をしっかり理解できる書籍という