大森兄弟のレビュー一覧

  • ウナノハテノガタ
    螺旋シリーズ6冊目。
    原始編!

    ところどころ謎のワードが出てきて、おそらく海だな、おそらく太陽だなみたいなのがわかってきて楽しいが、それとは別に普通にネズミとかどんぐりとか、現代と同じ用語が出てくるので、どうせなら全部変えろよと思いながらもそれやったら単に全部新しい言語で書けという無茶振りになるし...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの第1弾。

    固有名がなじみのないカタカナで、また古代を表現するために知らない単語で表現しているので最初はメチャ苦戦しました。第2章が終わる頃には慣れましたけど、進んでは戻り、進んでは戻りを繰り返しました。

    死の概念がないイソベリと生贄という犠牲を払って生きるヤマノベ。現代の感覚で...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの原始時代編。
    自分が読んだ順では、昭和後期~平成~近未来の2冊に次いで3冊目。前の2冊は今の自分のいる時代と地続きのお話として読める。でも他の物語を読み終えてみると(まだ全4冊だけだが)、伊坂さんが目指した、「火の鳥」のような時代を超えた一連の作品になっているのが分かる。「火の鳥」...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの中の1冊。

    原始時代となっているけれど私は縄文あたりをイメージして読んだ。
    初めは独特な言葉遣いに慣れず少し困惑したが
    不思議となんとなく意味が分かってくる。

    「死」の概念を持たずに生活しているイソベリと言う海の民たち。
    争うことをあまりしない民たちだったが
    ヤマノベと言う山の...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    面白くて一気読み。…というか、一気に読まないとカタカナが分からなくなるかも。難しい言葉はなかったです。テーマは分かりやすくて、スリルあり、最後のクライマックスはスピード読み必須です!
  • ウナノハテノガタ
    言葉や概念が発展途上にあることの表現がステキで、そのことが話を神話的にしています。

    ここから始まる螺旋が何処へ向かうのか、他の話も楽しみです。
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの最初から読んでみたいと思い、大森兄弟さんの本を初めて手に取った。
    原始時代について描かれた小説を初めて読んだが、これを書くのは大変なご苦労だったろうと容易に想像できた。というのもある程度の史実がベースになく、物も固有名詞もなく、全くのゼロベースから創造なさっての作品作りだと、素人で...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    やっと螺旋プロジェクト完読ー!
    時代を逆行して読みはじめた螺旋プロジェクト、結果それで良かったかも。

    まだ、ものに名前がつけられる前の古代の話ということで、読みにくくて、この物語から読みはじめていたら挫折していたかも。

    二つの種族が交わる最初というわけではなく、すでに対立を経験し、疲れた海族が流...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    言葉の定義がない時代。
    繰り返される族同士の争い。
    離れて暮らし、あの世に生贄を捧げる族と、死の概念を捨て去った族。
    混じり合うと、争うしかなくなる。これは宿命なのか。これが後世にどうつながっていくのか。

    「螺旋プロジェクト」というシリーズを知って、時代順に読んでみようというスタートの一冊。
    固有...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    山の民と海の民が交わった原始のお話。伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』を読み、このプロジェクトを知り、時代順に読むことを決めた。
    本作品の後は、古代を描く澤田瞳子さんの『月人壮士』になる。
    8人の作家が共通のルールを決めて、原始から現代、未来へと連なる時代別に小説を書きあげた「螺旋プロジェクト」...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    言葉や文明が発展していない時代をどう描くのか気になって、手に取った。
    他の作品の伏線や謎が回収できて良かった。
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクト 4作品目
    初の大森兄弟さんの作品

    最初はハイタイステルベ、オオキボシ、ウナなどなど。色んな言葉が出てきて戸惑いながら読んでました。読み進めていくと、だんだんと慣れて原始時代に入っていけた感じです。
    言葉や食べ物ももちろん違う、人が亡くなるということ、亡くなった後の対応、イソベリと...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクト(私の中で)2冊目。

    まず、なんだかすごいものを読んだなぁという感想。
    記号のような言葉も、読み進めていくと文脈から意味を持つ単語に変わる過程が、言葉の生まれた過程そのもののようでまずそこに感動した。よく書いたなこれっていう。

    死について対照的なイソベリとヤマノベ。
    死の概念とい...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの私が読んだ3冊め。他の人も言っているように、最初は読みにくい。ただ、辛抱強く読み進めると、すごく面白い実験的な作品とわかってくる(^^)。現在、過去の死生観にも大きな投げかけがあるような気がするのは、深読みか。
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの1冊目まずは一番古い時代から読んでみよう、手に取りました
    が、まず分からない言葉を覚えるのが大変でした
    …まあ原始時代だからねぇ
    表紙は穏やかな風景だけど現代人には到底生き抜けられそうに無い生活
    やだ、この時代に生まれなくて良かったぁ
    なんて思いつつ読み進め
    お互いを知らなかった海...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    ずっと気になっていた螺旋プロジェクト、時系列で読んでみたいなーと思っていたので、もっとも古い時代を描いた本作が単行本化されたタイミングで手にとってみた。

    ほとんど海族の視点から物語がすすみ、おだやかだった彼らの暮らしに山族が接触したあたりから少しずつキナくささが増していく。

    終盤の壁画を読み解く...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    大森兄弟の作品。
    実の兄弟による小説家コンビとのことだが、今回の『螺旋』プロジェクトで目にするまで作者さんの事は知らなかった。
    『螺旋』の全ての始まり、原始を担当する。

    読み始めて直ぐ、その設定に取り込まれた。
    どこか辿々しい語り口、固有名詞ではなくブンブン等の形容を用いた呼び名…。
    それらは全...続きを読む
  • 犬はいつも足元にいて
    少年が悪意に触れることで自己を確立する、逆説的成長譚。

    「おまえも覚えておくといい、世間には、信じられないくらい意地悪な人間がいるんだよ。」

    本書の冒頭で主人公に対して、父親が伝えた印象的な言葉である。

    主人公は中学生で、少年から青年への過渡期にある。
    少年期の意地悪は、悪意のない純粋無垢なも...続きを読む
  • 犬はいつも足元にいて
    不気味 が適切な表現か…

    私には、この本の解説をできる語彙力と経験が足りない。
    読む前は犬はどんな時も側に居てくれて最高の理解者、最高の家族 みたいな話かと思ってたら、登場人物、出てくる犬、全てがサイコパス。
    いや、サイコパスかは分からないけど、私に理解できない人間と犬しか出てこなかった

    本自体...続きを読む
  • ウナノハテノガタ
    螺旋プロジェクトの先頭バッターとして原始時代を描くのはとても大変だったと想像します。
    そんな中で海族と山族の個性を定義し、かつ独特の言葉を生み出した工夫は賛否両論あるだろうけど、この挑戦に敬意を表したい。
    単独作品なら辛かっただろうけど、後の繋がりを考えると私はこの不完全さを受け入れました。