室脇慶彦のレビュー一覧
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「2025年の崖」問題に対して、老朽化したシステムの維持保守に多くのランニングコストを支払う必要がある現行の日本企業の体制を、どのように変革していくのか、ということを書いた本。
いわゆるDX本だが、かなり読みやすく、またモノリスシステムからマイクロサービスへの移行を目指している企業の中で理解する場合には、有用な知識が詰まっている。
いわゆる技術者向けではなく、経営向けに書いているように思われ、基礎的な用語(TCP/IPやウォーターフォールなど)も含めて簡単な補足説明がつけられていることから、DXに関わるすべての人の入門書向けにおすすめ。
この本で、かなり5年後・10年後のIT業界のあるべ -
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以下抜粋~
・「ソフトウエア」の特質で重要なことは、品質が堅牢であることだ。
「ソフトウエア」はハードウエアと異なり、暦年劣化を起すことはない。酸素にも水にも温度にも強いのである。バグが無い限り、基本的な部品は、理論的には永遠に利用可能である。
「主役はハードウエアからソフトウエアに変わる」
・米国では、ITベンダーとの契約は時間制である。ITベンダーは成果物の責任を負わない。
・システム形態は、①バッチ型、②オンライン型、③ゲートウエイ型、④Web型(インターネットでのシステム形態)の4種類である。
・SOE側の体制は、これまでのように要件を確定させることが困難であるため、ユーザー企業 -
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PMのお勉強。関連図書では久しぶりのヒット。実務を担当している人は、目から鱗の金言が多かったのでは。ちなみに本書は、中規模クラスのプロジェクトを想定している。
・プロジェクト計画後の優先順位
Q>D=C
・プロジェクトのクリティカルパスは「基盤」
・たとえ違う会社の製品であっても、ちゃんと自分で理解し、自分で確認して、顧客がわかる言葉で説明する。それがPMの仕事です。
・独立した疎のタスクに落とす
分解のポイントは、それぞれが独立していることです。隣にAさんがいないと仕事ができないというのは、詳細化されているとは言わない。
・PMBOKの不十分な領域
どうやってバグを出すか書 -
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PMの指南本。久々にこういう内容の本を読んだ
気がします。
経験としては、著者の規定しているところの大規模の
プロジェクトは経験ありませんが、億~十数億程度規模
のPMを何度か経験させてもらいました。
PMの経験としては、数回1・2回以外は失敗していない
と思います。
この本を読むと、失敗しなかったProjectの時には、
書かれてあるいろいろな助言や考え方、PMの要点
みたいなところについて、大体が気にしていたような
気がします。ただし実行できたものばかりではなく、
こういうことが大事だよなあと思いながら、
できていない時もありますが。
それで、これについては自慢ではなくて、そういう要点
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Posted by ブクログ
自分なりにこの本をざっくり整理すると、
①ほとんどの日本企業のレガシーシステムは、維持だけでお金を使い尽くすだけでなく、今後付加価値を上げることができない、負債といっていい代物である
②その状態を打開していくこと、つまり2025年の崖を越えるには、企業内IT人材のマインドが変わらなければならず、その第一歩としてベンダー丸投げ体質から脱却することが必要である。そして、それに伴いITベンダーのスタンスも変わるべきである
③現在日本企業が抱える課題を克服できる技術は確立されつつあり、それをかたちにしたアプリケーションアーキテクチャが「マイクロサービス」である。マイクロサービスを導入すれば、技術的