古山高麗雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ感想を書くまでにすこし時間が空いてしまった。9篇あるなかで、どれも戦争を題材にし、フィリピン、ビルマ、カンボジア等の戦場での戦いの様子や戦犯容疑で拘留されたという自分の経験を書いている。作品のうち経験の重なっているものがあり、実体験を小説に落とし込むときの取捨選択というものを、九作品を読んだからこそ見れた気がした。戦争当時に自分の見た戦場の風景をこんな風に整理して書けたのはすごい。
プレオー8の夜明けがやはり一番よかったように思われる。戦犯容疑で拘留されている主人公たちの監獄での様子を描いたもので、戦争を古山高麗雄が描こうとするときに一番適した枠組みだった気がする。
結婚して四十年経った妻との -
Posted by ブクログ
安岡章太郎さんの『悪い仲間』に出てくる藤井高麗彦が古山高麗雄さんのことだと知り、古山さんを読んでみたくなった。
そして古山さんを読み終わってから、もう一度『悪い仲間』も読んでみた。
古山さんの作品を読んでから『悪い仲間』を読んでみると、
最初に読んだ時の「藤井」は、棘と毒気と高慢みたいな感じを多めに感じたのだが、
今回の「藤井」は、弱くて真面目なところが強く引き出されているように感じた。
それは、古山さんの作品を読んで、古山さんが弱くて真面目で人のために尽くす人に思えたからだ。
もちろん、そもそもそういう風にして描かれている作品なのだと思う。私が間違って捉えていたのだ。
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