エルダー・シャフィールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【感想】
いつも時間がない、時間がないと思いがちだったけれども、
時間がないと言う欠乏性に陥っていることに気づかされた。
特に、身体の疲れにより休息が必要と同じように、精神的にも消耗したときに回復を必要とするというのは心に残った。
育児はまさにこれ。
あと、今まで貧困は金銭面しか考えていなかったけれども、
心理的状況や処理能力まで目を配ると言う事はなかった。これも新発見。
【心に残ったところ】
・ひとつのことに集中するということは、ほかのことをほったらかしにするということ。
・欠乏とは、自分の持っているものが必要と感じるものより少ないこと
・欠乏は人の心を占拠する
・欠乏状態とは -
Posted by ブクログ
「時間がない」「お金がない」などの欠乏(◯◯が足りない)とその影響を解説した本。貧困の解説が多い。欠乏によって頭の中がいつもその事にとらわれ処理能力が低下し、肝心の欠乏を引き起こしている原因を解決するのが難しくなる負のループに入ることが解説されている。時間がない場合は最悪すべてのスケジュールをドタキャンして断ってしまうこともできるが、貧困でお金がない場合は何も手放すことができない。そのため貧困の欠乏の負のループは脱出が難しいという。
欠乏とそれによる処理能力の低下は新しい視点でとても参考になった。豊かな内に欠乏状態にならないように対処することと、処理能力は筋肉のように疲れると落ちるものである -
Posted by ブクログ
経済学者と心理学者が共著した行動経済学の本。
欠乏は心を占拠し、その対象のことをいつも頭のどこかで考えることになる。心の中の一部が占拠されることで処理能力が落ちる。処理能力が落ちるとへまをする。これは著者によるとバックグラウンドで開いているプログラムのせいで処理速度が落ちたパソコンと同じ状態らしい。
そして欠乏は新たな欠乏を生み出し、深みにはまっていく。
その負の連鎖を裁ち切るには「想定外」に対応する時間やお金をあらかじめ「計画内」にいれておくといいらしい。本の中ではこれはスラックという言葉で表現される。
負の連鎖を人間の意志の力で断ち切るのは難しいので、外的な仕組みを作ることが大切なのだそ -
Posted by ブクログ
ネタバレお金や時間がない欠乏状態は、無意識のうちに人間の処理能力を奪っていると言う事実に驚かされた。
この本はまさにこの1つの大きな事実をたくさんの事例と共に詳しく説明しているものであり、少し冗長的であるかもしれない。ただ、この1つの事実が様々なことに繋がっていくところがとても面白い。
結論に書かれているが、まず欠乏とは豊かさのときに土台が作られる。そして、スラックがなくなると突然現れるショックにより欠乏が訪れる。欠乏状態になってしまうと、人はトンネリングを起こし、大事なこと以外が見えなくなり、かつ処理能力が落ち、ジャグリング状態となって、欠乏の罠に陥る。
こうならないためには、豊かさのあるうちにスラ -
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ネタバレ.
いつも「時間がない」あなたに/センディル・ムッライナタン、エルダー・シャフィール
最近、仕事が多忙になってきて、あー、忙しいなぁ、時間が足りないなぁと思っていたところ、この心理状況のプロコンって何だろう?と思い、手に取った本。
この本は様々な実験から、時間のみならず、金銭面でも、人が欠乏を感じた時の心理的影響と生産性の変化を分かりやすく教えてくれる。
この本のキーワードは、"スラック"、"トンネリング"、"ジャグリング"である。
スラックとは、余裕があることを指す。大きな旅行カバンだったら、必需品以外も入れる -
Posted by ブクログ
「写真を撮るというのはフレームに入れるということで、フレームに入れるということは締め出すということだ」
欠乏が及ぼす効果について書かれている本。時間が足りないという人は、時間を手に入れても結局時間が足りないという。欠乏状態では集中力が高まる。しかし、それ以外のものが見えない。そして、短期的なものしか見えず、将来のコストは無視される。よって、欠乏のスパイラルにはまってしまう。お金がない人は、保険が必要でも入らない。そして、保険がないためにさらなる出費が必要になる。ここで、保険に入る費用はさらに捻出されなくなる。
本書では、足りない状態にいる人々が負の連鎖にはまる姿が多く紹介されている。 -
Posted by ブクログ
「欠乏は人の注意を占領し、それが限定的な強みをもたらすが、その他の能力が低下する」
例えば、金銭的に貧しい人は、いつもお金のことに心が奪われていて、お金を得る方法につながることには躍起になるが、心に余裕がないため、良い親になりにくいなど、他の大事なことが疎かになるらしい。
欠乏のせいで、他のもっと重要かもしれないことをトンネルの外に追い出してしまうことをトンネリングというが、私も、時間が足りないという欠乏のせいで、しょっちゅうトンネリングに陥っている。
トンネリングに対処すべく、スラックという余裕をトンネリングに陥っていない時に意識的に作っていく備えが大切だそうだ。
私の場合、トンネリ