根深誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ・あらすじ
東北地方の山里で暮らす人々の暮らしを訪ね歩いた著者のルポ選集。
・感想
白神山地を中心に、狩猟や採取、炭焼きなどをして里山とともに暮らしてきた人々の「生活」が書かれている。
不便で満足に暮らしていくこともできず、過酷だったけれども、そこには今よりもっと大事な「何か」があったんだと思う。
けども時代は変われば失われていくものが出てくるのも当然なんだよな。
(今の日本は自分の手足を食べながら必死に色んな手段で引き伸ばそうと無駄な足掻きをしているけども)
そして私は「失われていくものをただセンチメンタルに惜しむだけ」で終わらせる人はあまり好きじゃない。
ノスタルジーに浸って「昔は良かった」という人も好きじゃない。
じゃあそこで暮らせばいいじゃん、失われていくものを惜しむなら自身がその担い手になればいいじゃん、と思ってしまうんだよな。
自分は現代社会の恩恵に預かって便利で快適な生活を送っておいて、たまに気が向いた時だけ里山を訪ねてそこで必死に生きてる人を摂取して、消費する。
私はその姿勢は好きじゃない。
ただ里山に暮らす人々の暮らしを書いてるだけならそれほど不快感も持たなかったんだけど、この作者は自然が壊されていくこと、文化が消失していくことを嘆き悲しんでたので「お前は何もせんのかーい」と感じてしまった。
そして、読みながら東北の田舎が衰退するのも、若者がいなくなるのも已むなし…な環境だなとも思った。
忍耐力も継続力も我慢も持ち合わせない現代日本の若者にはこの環境は耐えられないだろう。 -
Posted by ブクログ
根深誠さんのいくつかの書籍で発表されたルポタージュをまとめた一冊。
1990年近代化のなか、山の自然や文化が失われていく哀しみを表現しており、今読んでもどうしてもこうならなければならなかったのかと気持ちが暗くなる。
沖揚平の入植からのリゾート地への転用はまさに今各地で無駄となっている政策である。
キャンプ場なども同様で流行り廃りで山を拓くべきではないと感じた。
本の内容としては正直こういった本が世の中に溢れている現在で、特別にこの本が良いとは思えなかった。
しかし、その本にしか無い感動があったり、田舎のちょっとした有効的な生活の知恵があったりとこれ系の本はつい読んで楽しんでしまう。
常に思うのは我々に出来ることは、少しでも残っている自然や文化を守る事だということだ。