アーシュラKルグィンのレビュー一覧

  • 風の十二方位
    冬の王……!!

    読み始め、ど、どういう状況……?とまったく理解できずうんうん言いながら読み進め、圧倒的な、
    ラストで
    喉がグッてなる そしてまた最初へ戻る

    死角のない完璧な物語って、存在するのだと ウギャー!闇の左手同軸
  • 風の十二方位
    ときに美しく、ときに物悲しく、ときに晦渋である18篇の小説を収めたル・グウィンの短編集。
    荘重で神話的な『冬の王』や寓話的な『オメラスから歩み去る人々』などは特に印象深かった。

    SFからファンタジーまで、作品群があまりに多彩なので、集めるとまとまりを欠くようにも感じるけれど、世界への精緻な洞察、思...続きを読む
  • 風の十二方位
    ル・グウィンの短編集、印象に残ったのは次の二つの短編「九つのいのち」(原題:Nine Lives)、「帝国よりも大きくゆるやかに」(原題:Vaster than Empires and More Slow)
  • 風の十二方位
    BTSのspring dayの原典的な本とのことで「オメラスを去る人々」を読んだ。テーマは「なるほど」となったけど文章は読みやすくはなかった。訳のせいかな。
  • 風の十二方位
    ずーーーっとさがしてた本をやっと借りれた オメラスから歩み去る人々、歩み去る人々も幸福を受け入れる人もどっちも正しくって前提だけが正しくないのがどうしようもなくて良かった
  • 風の十二方位
    方向を定めない一陣の風が吹いて行く。速い風遅い風戻ってくる風もある。留まる事なく吹き続けよう軽やかに
  • 風の十二方位
    文化人類学的SFの泰斗、ル・グィンの短編集。初期の作品をほぼ発表順に収録しており、作家本人に寄る解説もそれぞれに添えられていて、ある意味贅沢な短編集です。

    これ、鴨は10代の頃に旧版を読んでおりまして、ファンタジー系の「解放の呪文」「名前の掟」はいまでも覚えております。子供の頃は「ファンタジーなの...続きを読む
  • 風の十二方位
    ファンタジー、サイコミス(というのか?)風味のものなどさまざま。どれもSF味がちょうどよくて、作品の世界にすぐ入り込めた。普遍的な問いをSF仕立てにしたようなものが多い。人間と人工知能の違いとは何かを考えるとき、「九つのいのち」ほど適切な小説はないんじゃないかと思う。「視野」はまさに我々の視野の不思...続きを読む
  • 風の十二方位
    本書は、著者がデビューした1960年頃から1975年頃までの軌跡が概観できる短篇集です。全17篇。

    読んでいて真っ先に感じたことは、この作風、コードウェイナー・スミスやジェイムズ・ティプトリー・ジュニア、あるいはハーラン・エリスンの作品を読んでいるときの感覚に似ているということ。それは、読者を置い...続きを読む
  • 風の十二方位
     短編集。ル・グィンが書いたファンタジーおよびSF短編、計十七篇を集めた本。中には、ゲド戦記や闇の左手、所有せざる人々、ロカノンの世界など、ほかの長編のもとになった短編がちらほら混じっていて、ファンには嬉しい一冊。

     抽象的すぎたり、文章が固くてとっつきにくい作品も、なかには若干混じっているのです...続きを読む
  • 風の十二方位
    「革命前夜」のみ再読。
    「所有せざる人々」作中において無政府主義社会の革命論を打ち立てた偉大なる先駆者だったオドーですが、この短編ではひとりの血肉の通った女性として登場します。
    ル・グィンの長編と短編はセットで読んでこそ味わいが増すのだなぁとしみじみ。
    ル・グィンの世界には革命家はいても神も英雄も存...続きを読む
  • 風の十二方位
    10年間に書いたものをほぼ発表順に収録した短編集。
    17編も収録されており、読みごたえはかなりある。
    解説が非常に的を射ていて、
    『これらが何の説明・先入観もなく雑誌に載ったとしたら
    はっきりいって、文句のない完結性を備えた短篇はほんの数篇』
    だが
    『各短篇が”アーシュラ・K・ル・グィン”という大長...続きを読む
  • 風の十二方位
    著者にどこまでついていけるか。寓話・神話・逸話・昔話。想像力が試された感じがする超・作品集。難解な箇所も多く、読むのに時間掛け過ぎた。完全に理解するには今の自分が持つ知識と時間では足りない。そんな具合で読み続けて印象に残ったのは以下の話。

    孤独な異端者らは引き寄せ合い集う「四月は巴里」。

    現実逃...続きを読む
  • 風の十二方位
    世界観や設定以上に、思索や詩情が印象的な短編集でした。というより、世界観や設定についていけなかっただけ、とも言えるけれども……。

    短編集全体としてみると、正直読みにくかった。先に書いたように世界観がつかみにくかったり、設定がよく分からないまま読み進めたものもいくつかあって、ル・グウィンは短編向きの...続きを読む
  • 風の十二方位
    「セムリの首飾り」★★★
    「四月は巴里」★★★
    「マスターズ」★★★
    「暗闇の箱」★★
    「解放の呪文」★★
    「名前の掟」
    「冬の王」
    「グッド・トリップ」
    「九つのいのち」
    「もの」
    「記憶への旅」
    「帝国よりも大きくゆるやかに」★★★
    「地底の星」
    「視野」
    「相対性」
    「オメラスから歩み去る人々...続きを読む
  • 風の十二方位
     うーん……
     読むのにとても時間がかかってしまった。
     ひとつひとつの象徴的意味を考えるのに時間がかかったし、何よりも、感情よりも論理に支配された構造になっていて、読むことの純粋な愉しみが、私には味わいづらかったかな。
     多分、色んなことに対する考えをぐっと深めたいときには、適した本なんだと思う。
  • 風の十二方位
    「オメラスから歩み去る人々」は色々と考えさせられる。私たちの幸せは他人の不幸によって保障されている、これは意識しないようにしているがじじつであろう。
  • 風の十二方位
    「もの」「記憶への旅」「オメラスから歩み去る人々」など興味深い物語はあったが
    基本的に終わり方がグッと来ない。尻すぼみ型?