宮嶋勲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレイタリアと日本では、(そしてイタリアとフランスでも!)時間や仕事、計画といったコンセプトがいろいろ違うということが分かり、納得しました。
自分の感覚を大事にし、自分の生活の余裕を優先する…
また、そんなイタリア人の良いところだけではなく、問題もあるということ、それ等がどうつながっているか、ということも理解できてとても興味深かったです。スリの多さや規則が機能しない実情など、社会の両側面を伝えられているところも説得力がありますね。
何事もバランスが大事、と言葉で片づけるのは簡単ですが、
一番優先すべきことを間違えず、あるいは本来優先すべきことを口に出せない場を生み出してしまっていないか、定期 -
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Posted by ブクログ
イタリア人の人生観、価値観、倫理観などは、日本人のそれらとは真逆の様だ。
典型例と感じるものを、目次の見出しから列挙すると
・アポの時間は努力目標と考える
・いつでも仕事し、いつでもサボる
・好きなことだけ楽しみ、嫌いなことは先伸ばす
・規則破りに寛容なイタリア、無慈悲なフランス
・何もしないで待ちチャンスが来たらつかむ
・コネに頼らない「まじめ」な人は「まぬけ」?
・便宜をはかることこそ「仲間」の証
・なぜかしょっちゅう離合するカップル
などなど。
日本人のメンタリティからすると、理解に苦しみ敬遠したくなりそうなところ、読み進めるうちに「何かイタリア人て、憎めない、可愛い?人たちだなぁ」と -
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Posted by ブクログ
ネタバレ2011年に東日本大震災があった。避難を余儀なくされた人々がたくさんいた。国内外の視察団の人々が現地に入ったが、「住めなくなったなら別の場所に住めばいい。どうしてここに固執するのか?」
という発言があったと、新聞で読んだのを覚えている。たしかにそうだ。合理的だ。引っ越せばいい。
でも、それだけではないものがあるんだと思った。
この本を読んでて、それを思い出した。
「東北魂」ってことを耳にすることがある。
なんかあると「同じ東北人」だと助け合ったり応援する姿をよくみる。
もしかして、イタリア人は、こういう感覚を持っているんじゃないかなあ。似てるんじゃないかなあ。
どこの出身?ってことを必ず聞く -
Posted by ブクログ
昔、一度だけイタリアに行ったとき、ガイドさんに時間を確認したら、数字が4つしか書かれていないいわゆるファッション時計で衝撃を受けた記憶があります。(12と3と6と9のみ)
どうりで時間が合わないわけだ…
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イタリア人はなぜ遅れるのか?
なぜ食事を大切にするのか?
そしてなぜ、最後はうまくいくのか?
本書を読んで、この国がピッツァやランボルギーニやプラダやグッチを生んだ理由が少しわかった気がします。
時間にルーズなのは、裏を返せば大らかでもあるということ。ガイドさんがあの時計を選んだ理由も今ならわかります。〈美しいから〉なのですね。
好き嫌い分かれるかもしれませんが、イタリア人がどこか -
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Posted by ブクログ
内容にはそれほど期待していなかったのですが、予想に反してけっこうおもしろかったです。
非効率的で意味不明に思える行動と、その理由の驚くほどの非合理さ(美しくない、とか、雨が降って気分が乗らない、とか)は、イタリアのイメージそのまんま。
著者のツッコミもおかしくて、「確かに、一緒に仕事するのは厳しいかも・・・」と笑いながら読んだ。
でも、私の心の奥のどこかがピクリと真顔で反応もしている。
美しくないなぁ、心が乗らないなぁ、・・・なんて思う気持ちを、私は今までどれだけ無視してきただろう? そういう基準は無視すべきだなんて、誰が決めたの?なんて、つい考えてしまう。
特に、印象的だったのは、試飲 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本にずっといると、自分の価値観や習慣が当然で絶対的な物のように考えてしまいがちだが、たまに違う国の価値観を知ると、心と頭が柔軟になっていく気がする。
イタリア人的働き方を読むと、映画紅の豚で、みんなで飛行機を作っている場面を思い出す。まさに、イタリアの職場とはあんな感じなのだろうか。
日本は、イタリアと比べると公共の場所でのサービスや流れがスムースで快適で行き届いているが、消費者もどこかで生産者(サービス提供者)であるという点を考えると、あまりにも快適すぎるサービスを当たり前のようにしてしまう風潮は息苦しく感じる。その点、イタリアでは気負う事なく楽しく働けるのかもしれない。
日本人から見ると -
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Posted by ブクログ
ネタバレ遅れた人に合わせる。
イタリア人にとっての30分は世界にとっての1時間。
正確なルールに基づいて遅刻する。
好きなようにさせて結果を出させる。
ダメもと精神。馴れ馴れしく図々しく。
仕事とプライべートはわけない。
公私の区別が曖昧で労働時間の区切りも厳密ではない家族工房型の企業で
仕事に感情移入する。
公務員のように義務意識が高い大きな組織では能率が低い。
目標達成ではなく、過程を楽しむ。
抜群の発想やアイデアは寄り道や脱線から生まれる。
どんな状況でもそれなりに楽しむ。
理想にこだわり、高望みしても不満ばかりがたまっていく。
食卓で裸の付き合いをする。
コネを広げ -
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