山口輝臣のレビュー一覧

  • はじめての明治史 ──東大駒場連続講義
    ちくまプリマーのはじめてシリーズはどちらかというと中高生向けに仕立てられており、なんとかついていけた。のだが本書は東大生向けの講義をまとめられており、ちょっとしんどかった。第ニ講が一番面白かったかな。説明されているのは幕末だけど。
  • はじめての明治史 ──東大駒場連続講義
    幕府はどうして倒れたのかから、明治はどう終わったのかを、歴史家の視点で描くことで歴史のオモシロさを抽出する。
    今の感覚からすると「明治はどう終わった」って聞かれても「明治天皇が崩御したからだろ」と後出しジャンケンの回答しか出てこない。当時はそうではなかったわけで「一世一元」制の確立に始まり、特に諡号...続きを読む
  • 天皇の歴史1 神話から歴史へ
    2010年に刊行された「天皇の歴史」シリーズの文庫版。2016年の天皇明仁(当時)が発した「象徴としてのお務めについてのおことば」を契機とした議論の高まりが文庫版の出版に繋がったようだ。副題にある通り、神話時代における天皇系譜の成立過程を探るのが本書の趣旨であり、それは史料なき時代の考証を、記紀やそ...続きを読む
  • 天皇の歴史1 神話から歴史へ
    天皇制はどのようにして生まれ、なぜ現在まで続いてきたのか。その誕生は東アジアの国際関係と関係があった。中国の晋の冊封を受けた倭の五王、そこから離脱してワカタケル=雄略は小帝国を目指す。その延長上で大王、そして天皇を号するが、それはやがて律令国家の中央集権制を支えるために必要不可欠の道具となった。