粟飯原文子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「読書会という幸福」(向井和美/岩波新書)で紹介されていた本。初めてのアフリカ文学ですが、読みどころの多い小説でした。著者のアチェべはナイジェリア出身のイボ人作家。
1958年にロンドンで発表された本書は「アフリカ文学の父」と呼ばれるアチェべの最高傑作とされています。
(以下、プロットに若干触れます)
本書は3部で構成されます。第1部は架空の村ウムオフィアにおける慣習、神々、呪術の数々と主人公オコンクウォの人となりを描き、オコンクウォが犯してしまった過失で終わります。第2部はオコンクウォの流刑先での日常と拡大する白人の植民地支配を描き、第3部ではオコンクウォの悲劇が描かれます。
本書の読 -
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Posted by ブクログ
なんとも珍しいナイジェリアミステリ。
人物描写や人間関係にそこはかとなく文化色を感じ、序盤やや馴染めない感じがしたが、凝縮された3~5ページからなる章を連ねた小気味よい構成に引き込まれていった。
何故か付き合う男、付き合う男をナイフで殺めてしまう妹アヨオラに振り回される姉のコレデ。
アヨオラの次なる標的はコレデが職場の病院で密かに想いを寄せる医師のタデ。
アヨオラのぶっ飛びっぷりと、その言動を諫めながらも心の底では血の繋がりによる愛情を捨てきれないコレデの物語の行きつく先はどこなのか。
とてもサスペンスフルで、なるほどおもしろいと感じた。
結末が期待していたほどひねりの利いたものではなか -
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Posted by ブクログ
ナイジェリア発新人女性作家によるデビュー・ヒットということである。ロンドンとナイジェリアの大都市ラゴス島を往来する若き女流作家(1988年生)のこれまでの人生がどのようなものかはわからないが、英国へ留学し、キングストン大学の学位を取得している上流育ち。写真は可愛らしくお洒落なイメージ。
まずはアフリカ発ミステリーというだけでも珍しいし、数々のミステリー賞を獲得したという、本作の煽情的なタイトルも話題性豊かで目立つだろう。ちなみに本書は、二百ページに満たない短めの小説である。内容は細かく区切られた章立てによる、場面転換の豊富な、とても読みやすく興味深い作品であった。
三人以上の殺人で「 -
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Posted by ブクログ
・アフリカ文学史上最高と呼び名の高い小説
・アフリカの村で一代で名声を築いた男が主人公
・父親を反面教師に努力をする
・隣の村と戦争を起こす代わりに人質を捉えて自分の家で育てる
・村のならわし、神のおつげにより、自ら大事にしていた人質の子を殺めてしまう。そこから暫くは食事もせず。
・偶発的な事後で同族を殺してしまったことでオコンクウォは流刑されて、母親の親族の村で7年間過ごす
・そのかん、イギリスの植民地支配でキリスト教が蔓延。
・オコンクウォが7年後に戻ってから、イギリス白人と村の一族との対立
・オコンクウォは白人の首を跳ねて、後日に木に首を吊って自殺するという衝撃な最後。 -
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