漆原次郎のレビュー一覧
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本書は、カルロス・ゴーンが日産CEOに就任した時に導入されたV-upと呼ばれる意思決定法則(簡単に言えば、会議のススメ方)の紹介。
日産は、先の東日本大震災で、驚異的なスピードで生産能力を回復したが、その時にどのように意思決定がされていったかのドキュメンタリーでもある。
開発の現場でも、生産の現場でも、世の中で様々に標榜されているメソドロジーを導入して成功したという事例は少ない。
例えば、郵政がトヨタ式改善方式を導入しようとして様々なコンサルタントを雇い、郵便の仕分けをしている作業者の後ろで、コンサルタントがストップウォッチを持って動作を秒単位に分析し、無駄を削除しようとしたけど、そもそ -
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日産のカルロスゴーン氏の存在もすごいと思うが組織としての機能改善が今の日産再生を実現したのだろう。会議という切り口から思考とりわけ意思決定プロセスをいかに構造的修正を加えていったか。なかでもコアとなる人材育成に力を注いだ点がとりわけ企業文化を形成していったのだろう。粘り強さを強烈に感じる日産にエールを送りたい。ただ私個人の経験として、数年前に数回日産の販売店に訪れたことがあるが、誰も対応しに来なかったため5分ほどで販売店を出たことがある。時間帯にもよるのだろうが、必ずしも書籍のような素晴らしい販売店モデルケースをすべての場面に当てはめて考えてはならない。
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Posted by ブクログ
日産マリノス社長の嘉悦さんの講演で紹介された本。
日産復活の原動力となった日産の会議の仕方を事細かに、かつ、具体的に記述されています。その内容は、すごい、びっくりするといった感じです。
日産の会議の11ツール
(1)ポストイット、ホワイトボード
(2)課題定義書
(3)集中討議進行表
(4)系統図
(5)親和図
(6)ペイオフマトリクス
(7)課題達成計画書
(8)デジカメ議事録
(9)プロセスマップ
(10)漏れ分析
(11)パーチェスファネル
日産の会議は課題解決・意思決定のための会議ということがよくわかります。この中で特筆すべきは課題定義書です。
課題や目標値、役割などを事前に明文 -
Posted by ブクログ
議事録はつくらない、結論はその日中に出す、決定権を持つ人間は参加しないーー。「日産の会議」には独自のルールがある。そして、経営の危機に陥っていた日産を救ったのもこの会議手法だった。会議システムが生まれ浸透するまでと、その活用法についてまとめた一冊。
日産立て直しのドキュメンタリーのような部分と、会議の活用法との二つの側面があって、なかなか面白く読めた。ゴーン氏が持ち込んだ会議システムなのかと思っていたけれど、日本で構築されたものだと知ってびっくり。すごく合理的な会議手法なので、日本で生まれたとは思えなかった。
本でも触れられていたが、日産が会議を変えられたのは、危機感を誰もが持っていたから -
Posted by ブクログ
ネタバレ会社の業績が悪くなると会議が増える、ということで会議と会社の生産性の関係を再確認し、より効率的に運営している事例を知るために読んだ。
「日産の会議」を知るためには背景情報が必要なのはわかるが、肝心の会議のノウハウに関する部分は期待よりも少なかったのではないかと思う。
6σのDMAICをプロジェクト期間に適用させるのではなく、1回の会議に適用させるという点は、慧眼だった。ただ、「日産の会議」が使える会議は、半日から一日がかりの物に限られるな、と思った。
(よくやっている1時間会議では、このやり方は逆に非効率になるかと)
全般的には、一般的なビジネス書の内容を、会議運営の視点から解説したもの、とい