山崎広子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もう、最高に面白かった。
一年ほど前に自分の興味がある分野を徹底的に考えて、3つ出した分野のうち1つが「声」の分野である。
声と言うニッチな分野をどのように探求、研究していこうかと一年ほど前からいろいろな本を読んだがこの本はその中でも1、2を争うぐらい私に響いた本である。
いわゆるテクニック的な声の出し方ではなく、声の本質に迫る内容が網羅されており非常に納得感とともに参考になった。
1点少し残念に感じたのが、自分の声を本来の自分の声に近づけていくプロセスがあまりにも漠然としていることだ。
自分の声を録音し、それを聞きながらこの声が好きと感じる声だったときのシチュエーションを思い出しその声を出せるようにひたすら練習を繰り返すと言うものだ。
ここの部分があまりにも体育会系というか科学的では無いように感じた。そのため私はこの方が実施している声のトレーニングに関しての申し込みは一旦リリースをした。
ただこの考え方やアウトプットに関してはものすごく参考になったため何度でも読み返していきたいと思っている。 -
Posted by ブクログ
面白かった!興味深く読みました。声のしくみ、聞くしくみと、脳と人体の関係。声が人に与える影響力の大きさ。政治家を例にした声の影響力、田中角栄、オバマ、ケネディ…あぁなるほど、わかる気がする!
目次で目を引く、有名歌手の事例は割とサラッと。話し声の考察を幹にした中で、歌の話が本題ではないのは明らか、それでも本を手に取ってもらうきっかけ作りには効果的。
おそらく著者が本当に書きたいのは最終章。「自分の声が嫌い」が8割にものぼるという日本人に向けて、社会的に装った「作り声」ではなく、自分自身がリラックスして発せる本当の声「オーセンティック・ヴォイス」を取り戻すことを提案しています。それが心身を良い方向へ導く、と。
具体的な方法が書かれていますが、これがなかなかにハード!
「理想の身体になるためにはまず、全面鏡の部屋で裸で暮らしてみましょう」みたいな…それくらい「自分自身の苦手な部分」にしっかり向き合いましょうという内容に思わず怖気づきます。
私自身、自分の声は好きな方ではないので、取り組んでみたい気持ちはあれど、着手するにはちょっとハードルが高そう。一人でやるには心が折れそう、かといって人を巻き込んで付き合ってもらうのは申し訳ないような。
それでも、覚えておきたいな、とは思いました。いつかきっと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読もうと思ったキッカケはJ-Wave。著者が出演し声の大切さを語っていた。仕事上でも役立つかと思って読んでみたが、予想外の、意外な情報の多さで面白いと思えた1冊だった。
「声を知ることは人間、つまり人類という存在の意味を知ること」といきなり大上段に振りかぶって始まる本書。仕事上のプレゼンや対人説得のコツでも書いてあるのかと読み始めたものだから、”人類が直立歩行を始めたのは600~700万年前”、”直立歩行によって喉の形が変化し、喉頭が広がった”と、そんな太古の話からなのかっ?!と最初イラっときたが、小手先の発声法等が本書の主眼じゃなかったのだ。
「声は究極の個人情報である」と、自分の声には自分の過去と現在の心身の状態がすべて刻まれている。さながら「声は自分の人生を記録し続けるレコーダー」と説くあたりでは、もう襟を正して背筋をシャンと伸ばして読まなきゃと思わされた(笑)
骨格や体組成の声に及ぼす影響はもとより、歴史、民族、気候風土からの考察も面白く、ヨーロッパの石造りの建造物と、木と紙で出来たアジア、湿気の高いモンスーン気候での発声は自ずと異なってくるというのを分かりやすく解説してくれる。更にそこから考察を深め、アルカイダのウサマ・ビン・ラディンの声に言及した辺りは実に興味深い。
曰く、ウサマ・ビン・ラディンは身長が193センチあった。ならば本来低く深い声が出るはず。しかしながら彼の声(犯行声明などの録音)は、ムスリムの男性に共通する甲高い声だった。喉を締めて声道の手前の浅い場所に共鳴させる発声は砂漠が多く乾燥した風土や、声を高く張り上げ情熱的にコーランを読む宗教上の習慣から来るものと分析する。これは、司令官としてムスリムらしい声で同胞の共感を得、心へ訴えかけるには不可欠だったのであろう。が、一方、「それは欧米の声の価値観と、あまりにも違い過ぎました」と。
歴史のifは存在しないが、「ビン・ラディンの声が1オクターブ半ほど低い重低音であれば、欧米社会の彼に対する印象も変わっただろうし、もっと距離を狭めての話し合いができたのかもしれません」という考察は、一考の余地ありと唸らされた。
確かに、好感度も嫌悪感も、声で醸成されるところが多かったりするもんだ。
その他、J.F.Kのスピーチトレーニングなどは有名な話だけど、「瞬き」までもが声のトーンを不安定にさせるからとコントロールされていたというのは驚き。クレオパトラも、文献(同時代の著述家プルターク(プルタコス)の著作)によると、「容姿が目を引くほど美しかったわけではな」く、彼女の魅力は声と会話にあったと書いているのだそうな。
近年の研究では、ロシアのゲノム研究グループが、ある種の音声(振動)がDNAの損傷を修復するという、音声によって病気を診断し治療するという研究も紹介している。声に秘められたパワー、果てしなしだ!
トレーニング方法や、聴覚と脳から声を変えていくプロセスなどの技術編は本書の最後の2章ほどしかない。小手先のテクニックを読んでやろうとの目論見を見事に覆されたが、本当の意味で自分の声を大切にしようと考えさせられる実にためになる内容だった。
仏の小説家アルフォンス・ドーデの「最後の授業」の例を引いて(主人公が「一つの国民が奴隷となっても、その国民が自分の言葉を持っている限りは牢獄の鍵をもっているのと同じなのです」と語る場面)、「自分自身の声を持っていることは、牢獄のカギを持っているようなもの」と著者は記す。
牢獄の扉じゃなくても、声によって、なにか新しい扉を開くことが出来ると思うと素敵じゃないかな、と思えた一冊。 佳書なり。 -
Posted by ブクログ
本書のキーワードは「聴覚フィードバック」。
自分が出した声を瞬時に分析し、次に出す音を調整する能力のことらしい。
人には発声専用の器官がなく、他の機能を駆使し、全身を共鳴させて声を出しているため、声に体の状態が如実に出る、という。
例えば、ストレスを抱え、浅い呼吸をしている人は、それが声に出てしまう。
感情なんかも。
ああ、そうなのか、と思ってしまうけれど・・・。腑に落ちない自分もいたりする。
体の恒常性を向上させるのに効果があるのが、この本でのいい声の定義。
作り声ではないとのこと。
よく響く声は、人にも伝わる。
そういう声を見出すには、自分の声を録音して、嫌ではない声を自分で見つけることだという。
やってみたいような、何だか怪しいような。 -
Posted by ブクログ
「声」には興味がある。
歌うのも好きだし、褒められることも多いので。
ただ、ひとりで人前に出るのは苦手なので心臓バクバクなんだけれども。
しかも自覚無く、無駄によく通る声らしいので、テンションあがると「うるさい!」と言われることもあるんだけどw
自分の声って「これが私!?」みたいに他人の声のように思うけれど、別に不快ではないし。
確かに不快な声はあるし、ボソボソしゃべられると「ハッキリ言えや!」とイライラするし、声で好きになっちゃうこともある。
まぁ、話し方やしゃべり方や、その内容にもよるけどねw
いろいろ思い返してみると、なるほどねーと思うことも。
自分の声を録音すること自体恥ずかしいので、実践はしないような気がするけど、なかなか面白い出会いではありました♪ -
Posted by ブクログ
自分の声が思ったものと違うのは当然のことで、体内を伝わって聞こえる音と、空気を介して伝わる音との違い画素の理由である。それに加えて本書では日本人が話し方、発声の仕方を訓練されていないことが原因だという。欧米では幼少期に親から話し方を教わり、その教育によって社会的なクラスが決まってしまうこともあるとか。映画「マイ・フェア・レディ」などを例に上げているが、確かにその傾向は強いように思う。さて、その対処法だが、とにかく録音した自分の肥を注意深く聴き、いいところを見つけて繰り返す。または気になるところを修正する。その繰り返しだという。実に地道な作業だが、ボイストレーニングなどでは身に付かない、その人の本物の声=オーセンティック・ヴォイスを見つけるためにはこれが欠かせないという。試しにやってみよう。