清水勲のレビュー一覧

  • ビゴーが見た明治ニッポン

    Posted by ブクログ

    寝る前にチマチマ読みました。
    私としては、前の「ビゴーが見た日本人」の方が好きでした。
    そちらのほうが風俗習慣についての作品が多く掲載されていたからです。
    好みの問題でしょう。

    ただ、この本で注目すべきなのは「写実の日本−報道画」の章です。
    彼は日本で、まだ写真が普及していなかった時代、現場を取材して絵に描くといったジャーナリストとしての仕事もしています。
    その絵が大変写実的で、しかも原画はカラーとのことです。(この本では白黒で掲載されています。)
    カラーで見てみたいーーー。
    普段の、ちょっとデフォルメされたビゴーの絵とはまた一味違った面白さがあります。
    写真が普及するにしたがって、その需要

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    2009年10月07日
  • ビゴーが見た明治職業事情

    Posted by ブクログ

    社会の教科書でよく見たジョルジュ・ビゴーが、明治時代の日本の色々な職業の人を銅版or石木板で描いたもの、をまとめた本。
    ビゴーは明治19(1886)年に来日、貧しい一般人の中で過ごすなどして、思った以上に当時の日本のことを知っていたようだ。

    ◎明治の人口は3,000万人前半からスタート、明治末年には5,000万人に。
    0.01%の貴族、5%の士族、1%の宗教関係者、94%の平民。

    ◎江戸という都市は以上に男性が多かった。
    享保6(1721)年には、男:180 女:100
    独身男性が多かったから秘画浮世絵が売れたといわれる。
    幕末には、男:105 女:100
    明治になると男の割合が再び上昇。

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    2009年10月04日
  • ビゴーが見た日本人 諷刺画に描かれた明治

    Posted by ブクログ

    リアルな描写で描かれた日本人が醜悪な風貌のため、ショックを受けた。前歯が飛び出ていたり、背が低いのは、栄養が足りなかったためだということがわかったのが個人的に印象に残った。ビゴーが日本人の欧化政策を皮肉り、その近代化が進んでいないことを強調していたのには、日本が不平等条約を改正してしまうと、治外法権が認められなくなって居留外国人である自らが仕事をするのに不利になるからだ、という私情が多分に含まれていたことは、新たな発見で面白かった。

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    2009年10月04日