溝上慎一のレビュー一覧
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こういった本こそ、もっと早く出会っておけば、と思う。
大学生が学生生活を送る上で、長期的にどのようにすごしていけばいいのかということが詳しく述べられている。
前半は、大学における勉強が将来にどうつながるか、
とういうよりもむしろ自分自身でつなげていくという認識の持ち方について。
後半は、それでは大学時代にどのようなアクションをどういった形で行っていくべきなのかという
行動の起こし方やモチベーションについて。
うれしいのは、最後に著者の大学の学生が自身の学生生活を振り返っているところがあるということだ。
自分も同じ大学生として、刺激を受けるもととなった。
時間はあっても金はない、大学生活を -
Posted by ブクログ
ネタバレ京大の心理学者が書いた大学1年向けの学習入門書。軽いノウハウ本のように見え、平易なことばばかりでありながら、大学論、学問論まで及び内容の濃い本です。本当に大学での勉強が役に立たないのか?企業が採用面接で重視しないと言われてきたが、実は入社してから将来役立っているとの指摘になります。大学での学問とは何かを深いレベルで考えることができました。P52の文章は鋭い学生への挑戦です。著者の主張のエッセンスのように思います。「結局のところ、大学での勉強が将来とどうつながるかわからない。社会に出てから役に立たないなどと不満をもたらす者は、ある問題について自分で考えるということをしたことがないのだ。知識と知識
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Posted by ブクログ
タイトルから何をそんなことを、と思いましたが「勉強」、「役にたつ」というタームの使い方が日常のそれとは違うようですね。
全体に京大のお話などで身近に感じられました。大学入学当初の講義で、先生方が話されていた遠い時代のお話は大学の学びの「エッセンス」だったのかと気づかされましたね。太陽が昇るまで喫茶で議論を行なっていただとか、不健康でしかないだろとしか思っていなかったのですが(笑)
また、軽く話題に上がっていた「身体が問われる」といういわゆる他者、まなざしの問題は興味深い。
最後に載っている京大生のレポート(特に二つ目。京大生らしい!)がいいすね。 -
Posted by ブクログ
5つ星のうち 4.0 読者の大学生活を啓蒙する書, 2008/7/20
大学生活を終えてから出会い、
今更のように手にとって読んでみた本。
数多くの参考・引用文献がある割には、
筆者自身の主張が平易な文章で綴られており、
そこそこ読みやすく感じられた。
「大学の勉強は役に立つ」と言う立場で書かれた本書は、
大学の学習システムを人一倍エンジョイさせてもらった
レビュアーにとって非常に共感できる部分が多かった。
また、数多くの参考・引用文献が挙げられる中で
現代の日本社会(特に企業)が
大学での学びを重視しない傾向にあるという指摘があり、
学びに関する社会構造にも触れている点が興味深か