仁木悦子のレビュー一覧

  • 猫は知っていた 新装版

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    動機が自分勝手すぎるけど、この時代だとそれも命取りなのかと思い直すことにしました。
    とりあえず人が多くて相関図を書きました。あまり必要なかったですが(笑)

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    2025年10月04日
  • 赤い猫

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    仁木悦子さんのミステリはこれまで読んだことは無かったが、面白かった。
    昭和の雰囲気がする、ゆったりとした読み心地で、気負いなく読める。
    本作には「赤い猫」「白い部屋」「青い香炉」「子をとろ 子とろ」「うさぎさんは病気」「乳色の朝」の六編が収録されている。
    表題作「赤い猫」は、富豪の老婦人の館に住み込みで働くことになった女性の過去の事件の話。主人公の多佳子が仕える老婦人・郁(いく)の安楽椅子探偵ぶりが良かった。多佳子の母が殺された事件の真相を解き明かす鮮やかさも、その後の多佳子との意外なつながりも気持ちよく読めた。

    他に、別の本で仁木兄妹シリーズの妹として活躍する仁木悦子さんが、結婚して浅田悦

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    2025年06月28日
  • 猫は知っていた 新装版

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    読みやすくて面白かった!
    分量も丁度いいし、トリックも想像しやすいので、ミステリを初めて読む人にも勧めやすい本だと思います。探偵役の兄妹の掛け合いもいい味出してる。こんなかっこいい兄が欲しくなりました。

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    2025年04月13日
  • 猫は知っていた 新装版

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    分かりやすい、入りやすい、分量もちょうどいい。ミステリ入門に最適な本。

    猫は確かにキーワード。事件の動機もユニーク。面白い。

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    2024年10月16日
  • 死の花の咲く家~昭和ミステリールネサンス~

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    昭和の匂いが色濃い、一人称の上手い小説。
    ミステリーと思って読むとSF、昭和の時代の未来感なので古い新しさという不思議な印象を受ける。
    好きなのはねむい季節、それと穴。
    この作者は観察が細かいようで読むのが嫌にならない。穴が特に言えるけれどある部分は細かく、ある部分はほとんど見えていない。子供らしく感じる観察眼の書き方がうまくて好き。

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    2023年06月15日
  • 猫は知っていた 新装版

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    昭和32年に刊行された作品、ということを知った上で読まないと、なかなかに疑問の沸く部分はあるけれど、探偵役の兄妹の活躍が心地よくて、シリーズで読みたいなぁと思わせる作品でした。
    新装版はとても可愛らしい装丁で、女流作家なのもあって文体も柔らかく、それでも江戸川乱歩賞だしなぁという心持ちで読めば、やはりそこは素人探偵といえどコージーミステリとは言えない、それなりの殺人事件が起こります。
    それなりの殺人ってなんだって話ですが。

    時代背景をイメージしつつ読めると、受け入れやすいかもしれません。
    丸く赤いポストだとか。電信柱、という方がしっくり来るような、木製のそれとか。扉を閉めた時に、嵌め込んだガ

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    2023年02月28日
  • 猫は知っていた 新装版

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    ネタバレ

     仁木悦子と仁木雄太郎の兄弟が下宿をする箱崎医院で殺人事件が起こる。
     メインとなる殺人は平坂殺し。箱崎医院の医師、箱崎兼彦が平坂の癌を盲腸炎と誤診したため、治療が遅れてしまう。平坂の性格を知る箱崎は、自身がこの誤診により破滅すると考え、看護婦の家永と協力して平坂を殺害し、その身元が分からないよう細工する計画を立てた。
     家永の声の質が平坂に似ていることを利用し、再生速度を遅くした音声を使って平坂が生きているように装うトリックが使われる。また、身元が割れないよう平坂の遺体を水死体として偽装した。
     事件を目撃した桑田老婦人が殺害され、その孫ユリは指輪と現金を盗まれる。犯人は箱崎兼彦の次男、敬二

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    2022年12月18日
  • 冷えきった街

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    所謂「名探偵」ではない、職業私立探偵が視点人物を務める「三影潤」シリーズの長編。ハードボイルドと呼ばれるのはロス・マクドナルドのおかげという感じで、格闘シーンもあったりするのだが、腕っ節の弱さを自認している三影が、一方的にのされているだけで、タフガイ小説ではない。脅迫事件の調査を依頼された三影が、丹念にインタビューを繰り返しながら、富豪一家の過去に潜む事件の謎を暴いていく展開は、まさにロス・マク。とはいえ、一家の孤独な少年と三影の交流の描き方とかはこの作者ならでは。それだけにラストの哀感が一層強まる。

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    2022年04月14日
  • 青い風景画

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    バラエティに富んだ短編集で、筆者の作風の幅が味わえる。タフなおばさんが活躍するサスペンスや、ピアニストの青年が窮地に陥った美女を救うロマンティックサスペンス、得意の子供を主人公に据えた「光った目」も悪くないが、ベストを問われたら、やっぱり私立探偵・三影潤ものの「青い風景画」だろうか。

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    2022年03月26日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

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    少し読みにくさを感じたのは、ポップな装丁を裏切り、結構前の私が生まれた時代の文章だったからかな?
    作者の仁木さんはおそらく私の祖父母と同世代。
    旧仮名遣いとかの古さはないけれど、セリフの感じとか出てくる物に昭和を感じました(笑)
    第2部の「小さい矢」が一番好きだったかな?
    少し読みにくさもあったけど、なかなか面白かったです。

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    2021年12月13日
  • 死の花の咲く家~昭和ミステリールネサンス~

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    ネタバレ

    「有栖川ファンならきっと好きですよ」とお勧めしていただいて初めて手に取った仁木悦子。

    なるほど文章に品があって読みやすくて、読後感も良くて、お勧めいただいた訳がわかった。文の流れる美しさに連城三紀彦っぽさも感じたけど、的外れな感想かな。あの、美文にうっとりしてる間に謎が解かれて「いつの間に!?」ってびっくりする感じが近い。

    「金ぴかの鹿」 読後感良いと書いた直後だけど読後感悪い!笑 
    「暗い日曜日」 はじめての仁木兄妹。可愛いけど、悦子すごい行動力!自分でスカートを縫ったりしている描写に時代を感じたな。最後、舘岡博士のために喜ぶ悦子に爽やかな気持ちにさせてもらった。
    「一日先の男」 これは

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    2020年08月10日
  • 死の花の咲く家~昭和ミステリールネサンス~

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    少し昔の雰囲気が楽しめて、元気な仁木悦子に会えて、そのうえ「これはSFじゃん!」な作品も登場して、満足。

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    2020年07月26日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

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    推協賞受賞の短編集「赤い猫」に3篇を追加した傑作短編集。さすが仁木悦子の作品。サラッと読ませて粒ぞろいの作品達。どれも優劣付けがたい面白さでした。(仁木作品の代表シリーズキャラクターが色々入ってるのも楽しいですね)殺人事件や傷害事件など基本的には犯罪のお話なんだけど、常に出てくる子供達には優しい視線が注がれてるのも良いです。

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    2018年11月05日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

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    日本推理作家協会賞を受賞した表題作を含む短編傑作選。
    日下三蔵氏がセレクトしただけあって、収録作全て面白かった。表題作がやはり頭一つ抜き出ていたが、伏線が丁寧に張られ、殺人を扱っていても殺伐したムードにならない短編ばかりだった。現在、ホンワカしたミステリを書く女流作家が何人かいるけど、そのルーツが仁木さんなのかも知れないな。

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    2018年06月14日
  • 陽の翳る街

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    仁木悦子氏は時に「日本のクリスティ」と言われる。これってひどいよなぁ~。
    例えなんか使わないでほしいものだ。
    日本にだってこんなに上質な本格推理を書く女流作家がいるのに!と私はいつも思う。
    昨今、ミステリも文学だと堂々と言えるわけなのですが、身近なところで起こる事件、いや事件に限らず庶民の生活の中で起きる謎(ほのぼのミステリと私は定義しておりますが)を題材にしたミステリが、認められたのはこの仁木氏のお陰ではないだろうか。
    古い作品になると舞台も背景もどうしても古くなってしまい、その当時だからあり得る犯罪なんかもあり、今読むとう~ん?と思ってしまう作品もあります。
    でも、仁木作品は背景的には古く

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    2014年05月16日
  • 林の中の家

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    ネタバレ

    仁木兄妹の2作目?
    ある夜、家にかかってきた不穏な電話に呼ばれて、仁木兄妹は林の中の家に出向く。そこには血まみれの遺体が。

    相変わらず、からりとしたミステリ。
    登場人物もそんなに多いわけでもないのに、最後までどうなるのか謎が謎を呼ぶ。
    登場する女性が、ことごとく友人とか知り合いなのが気になるけど、女学校の数も多くないしそういうものかな。
    「全く雄太郎兄貴は、せくということを知らない人間だ。急ぐことはあっても、絶対にせこうとはしない。落ちつきはらって知らん顔をしているくせに、おしまいまで来てみると、終始せかせかやってきた私を、ちゃんと出し抜いている。やはり、ノッポとチビという宿命的な相違のせい

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    2013年07月29日
  • 赤と白の賭け

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    収録作品

    ・赤と白の賭け
    ・石段の家
    ・幼い実
    ・ひなの首
    ・悪漢追跡せよ
    ・黄色の誘惑
    ・霧のむこうに

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    2012年05月27日
  • 青い風景画

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    話自体は無理があったりとんとん拍子に進みすぎることもあったけれど、日常の中にするっと謎が解けこんでしまっているのが良かったです。

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    2011年07月18日
  • 赤と白の賭け

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    実家にある仁木悦子を久々に読む。
    風俗(個人情報の取り扱いとか)など随分変わってしまったが、寓話風なので面白く読める。でもそれは自分の年のせいかも。人間のメンタリティもかなり変わってしまっているかもしれない。
    コージー風だけど毒というか棘があるのもよい。これって、初期の宮部みゆきに(毒も含めて)受け継がれているような気がした。

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    2010年11月30日
  • 聖い夜の中で

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    クリスマスの夜、服役中の殺人犯・岩野昌造が脱獄した。着替えを調達
    しようと忍び込んだ事務所で見つけたのはサンタクロースの衣装だった。
    逃亡の途中、岩野は一人の男の子に出会う。サンタに出会えたと純真に
    喜ぶ少年を人質にした逃走劇の結末は…!?表題作ほか、女流ミステリー作家
    としての草分けである著者が晩年に遺した珠玉の短編集。

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    2009年10月07日