平野仁のレビュー一覧

サハラ【新装合本版】1

小池一夫 / 平野仁

[じゃがいも]

女傭兵たち

南西アフリカのアンゴラがポルトガルの植民地だった時代を舞台としたお話である。女傭兵たちを主役としたハードボイルド 戦争ものである。戦闘シーンが数多く描かれているが、それほどの残虐性は感じられない。物語の基調はシニカルなハードボイルドであり、安易な西欧風ヒューマニズムは、むしろ破壊されるものとして描かれている。絵柄はかなりしっかりと描かれていて、殺伐たる雰囲気とよくマッチしている。

芝の貴婦人 1

平野仁 / 牛次郎

[じゃがいも]

バブル時代のかおり満載

濃いめのやや劇画っぽい絵柄、バブル時代に花咲いた地上げ屋の活躍、陰謀とチョイエロ というバブル時代のかおり満載の作品である。ストーリー展開はかなりしっかりと描きこまれていてヒロインの活躍と様々などす黒い陰謀 が絡まってゆくさまがなかなかに読み応えがある。

アリサ！ 1

平野仁

[じゃがいも]

ヒロインの健気さ

今から40年前の作品だけあって、昔風の絵柄に昔風のストーリー展開である。それでもスピーディーなストーリー展開 話の流れに乗ってゆけば、今でもしっかり楽しむことができる。今風に言えば平行世界へのスリップであるが、SFめいたところはほとんど無く、アクションシーンの連続である。ヒロインの健気さが目立つ。