水口博也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレカナダ東海岸セントローレンス湾、3月初め、海水が氷結している氷面上でタテゴトアザラシの新生仔は産まれ、育つ。ふだんは北極圏にいるが、出産と子育てのため、此処北緯48度まで南下。仔は純白の毛が保護色となり、保温性もある。氷原の穴から母アザラシが顔を覗かせ仔と鼻を突き合わせて自分の仔と確認すると氷上に這い上がり、横たわりオッパイを与える。離れて過ごすことでホッキョクグマなどの脅威から仔を守っているが、授乳期間は12日間、純白の毛から灰色で背中にタテゴトのような模様のある生え変わり春になって解氷するまでに、泳ぐこと、餌を取ることを覚えねばならない。
母親は仔がある程度大きくなると、咥えては水に落として泳ぐことを教える。が、自分で魚を取れる前に離れていく。仔はまず取りやすいオキアミを食べてしのぐが、産まれたときは10kgほどだった仔が3月中旬には30〜40kgほどに成長したのが、母親が去って自分でエサを取れるようになるまでに体重は半分ほどに減るという。
赤ちゃんのもとを離れた母は、オスと出会って翌年に産む新しい生命を授かるため回遊する。
湾は豊かな漁場として知られるが、最近は仔アザラシ漁が盛んなことに批判もあるという。
アシカ
オットセイは別の種。いずれも約二千万年前、陸上動物から進化して海獣となった。 -
Posted by ブクログ
水口博也、、、といえば90年代のイルカ写真で、楽園の三好和義と人気を二分していた写真家だった。
というか、当時はイルカ系の商業畑にはその二人しかいなかったの、本当に。
あとはラッ◯ンに走るしかなかったの。マルチの。
まあそれはいいとして。
今回はじめて、その水口氏の文を読んだ。
文がうまくて感心した。読みやすいし、わかりやすいし、綺麗に表現してくれる。シャチへの大きな愛も感じた。
失礼ながら今回、氏の経歴も初めて知った。(京大)
この本は岩波ジュニア向けなので、子供のためにシャチの生態を教える文体で、ダーウィンが来たのような世界観。
シャチには二種類あって、定住して割と大きな群れで家族で暮らして魚を食べる穏やかなタイプと、外海を移動しながら他の割と大きな生物(イルカやクジラ)を襲う小集団のタイプがある、とはじめて知った。
この二つのグループは互いに全く交流がない。
そしてメディアによく登場する獰猛なシャチのイメージは、後者のグループから創起されたものらしい。
驚いたのはシャチが長生きなこと。
60歳くらいの、自分の孫(娘の子供達)を世話してあげているおばあさんシャチのニコラの話は面白かった。
生殖能力を失った雌の個体が、自分の娘の生殖能力がなくなる年齢まで生きるのは、新世代の教育が大変な生き物の証ということだろうか。
娘の育児を手伝うことがおばあちゃんの仕事、という言説を思い出した。
実際、本書では、各地でシャチたちは独特な狩を行い、それを子供達に伝えていく様子が見られた。
環境問題にも触れていて、岩波ジュニア新書として、お手本のような一冊なんですが、読んでいて何よりイイナアー!と思ったのは、世界各地で写真を撮るために、波打ち際のベース場所(もしくはシャチに見られないようにしてある隠れ場所)で、コーヒーを飲みながらゆっくりシャチを待つ作者の様子。
ここ!!大人も!読んで!うらやましいから!!